フルローンでの賃貸経営が収益拡大に効果的である理由や、フルローンのリスク・デメリットなど、不動産投資におけるフルローンについてわかりやすく説明していきます。

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公開日
2021年04月15日
変更日
2021/09/15
カテゴリ
記事, これから始める人向け, 投資ローンの新規借り入れ

フルローンでの不動産投資は危険?リスクとメリット、注意点を解説

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フルローンでの不動産投資は危険?リスクとメリット、注意点を解説

所有している土地を利用して不動産投資することをご検討中の土地オーナーの中には、フルローンならより収益を拡大することができると知って、「頭金なしで賃貸物件を建てられないか?」と考えていらっしゃる方もいるでしょう。

一般的には、融資を受ける際には頭金は入れたほうがよいと考えられていますが、不動産投資においてフルローンで収益を拡大できるというのはどういうことなのでしょうか?

この記事では、フルローンの意味や、フルローンで投資するメリット・デメリットなどをわかりやすく説明していきます。

フルローンをきちんと理解した上で、安定性のある賃貸経営とはどのようなものなのか、改めて考えてみてください。

1.フルローンとは

不動産投資における「フルローン」とは、物件を購入したり、建物を建てたりする際に、頭金を入れず全額金融機関からの融資で資金調達することです。そのため、全額融資、全額ローンなどとも言われています。

フルローンなら、まとまった自己資金のない方でも不動産に投資することができますが、数千万円から億単位の借り入れになるため、利息分も含めるとローンの返済額はかなり高額です。

 

<参考>オーバーローンとは

賃貸物件を建築するにあたっては、建築費のほかにも登記費用や各種税金、住宅ローン手数料など、建築費の1割程度の諸費用が発生します。
こうした諸費用分も含めてローンを組むなど、建物の価格以上の融資を受けることを「オーバーローン」といいます。

2.フルローンで不動産に投資するメリット

フルローンによる投資のメリットは、自己資金を使わず、手元に残したまま不動産を取得できるという点です。
自己資金が残っていると、ローンを返済しながら、また次の物件への投資が可能となります。つまり、収益を二重、三重に拡大できる可能性が出てくるということです。
また、ローン契約者に万が一のことがあった場合には、団信の保険金によってローンは全額弁済されますが、手元の自己資金はそのまま家族のもとに残ります。もし、自己資金を頭金として全額投資していたら、手元には何も残りません。

つまり、フルローンは手持ちの資金はあるけれど頭金には入れないという方にとってはそれなりにメリットがありますが、もともと自己資金のない方にとってはさほどメリットがない投資手法であるといえるでしょう。

 

<参考>団信とは?

不動産投資ローンを借り入れる際に、融資の条件となることが多いのが「団信(団体信用生命保険)」への加入です。
団信に加入すると、万が一、ローン契約者がローンの返済中に亡くなってしまったり、高度障害状態になってしまったりした場合に、保険金としてローン残額を全額弁済してもらえるため、あとに残った契約者の家族がローンを抱えて困窮する心配がありません。
もちろん、投資した物件を手放す必要もありません。
保険料は金利に上乗せされて契約者が支払う場合と、金融機関で負担する場合の2パターンがあります。

3.フルローンのデメリット・リスク

フルローンのデメリット・リスク 紙幣のイメージ

フルローンのデメリットとリスクは以下の6つです。

3-1.ローン審査が厳しくなる

不動産投資ローンは本人の資産状況や職業・収入、物件の資産価値も含めて審査されるため、誰でも希望した額の融資を受けられるわけではありません。
信用度の高い職業に就いている方や収入の多い方、ほかに資産のある方はフルローンも可能かもしれませんが、一般的には頭金の投入を求められるか、融資額を減額されることがほとんどでしょう。融資を断られる可能性もゼロではありません。
金融機関は返済できることを前提に融資するため、返済金額が上がるほど審査に通るのは難しく、フルローンは誰もが利用できるものではないと考えておいてください。

3-2.物件の売却が難しくなる

投資物件を売却するタイミングは、購入した時よりも物件の価値が上がった時、または賃貸経営に行き詰まった時の2パターンが考えられます。
しかし、フルローンで物件を取得すると返済額がかなり高額になってしまうため、売却しても残債が出てしまうことがあります。

売却益を得られなかったとしても、手持ちの資金で残債を完済できるのであればまだよいですが、手持ちの資金がなければ売るに売れない、経営を改善するための資金もないという、「出口」のない状況に陥ってしまいます。

3-3.月々の返済金額が増える

例えば、木造新築アパートの場合、耐用年数の22年でローンを返済するのが基本です。

●1億円の木造アパートを建てた場合のローンシミュレーション

総支払額 毎月の返済額
1億円フルローンの場合 136,724,000円 518,000円
2千万円自己資金、8千万円ローンの場合 109,379,000円 414,000円
差額 27,345,000円 104,000円

※金利は自己資金なし/ありともに3%で計算

参考:@ローン計算

1億円のフルローンで22年かけて返済した場合、総返済額は約1億3,672万円、毎月の返済額は51万8,000円ほどになります。一方で2,000万円の頭金を入れると、総返済額は約1億938万円弱、毎月の返済額は約41万4,000円です。
頭金を入れると、総返済額がトータルで約2,700万円少なくなる計算です。

毎月の返済額が少なくなる分、繰り上げ返済してローン完済を早めたり、その分を貯蓄して2棟目、3棟目と資産形成するための頭金にあてたりするとよいでしょう。
賃貸経営において、本当の意味で「不労所得」という恩恵を受けることができるのは、ローンを完済したあとなのです。

3-4.キャッシュフローが悪化する可能性がある

フルローンを組んでの賃貸経営は、毎月の返済額が大きくなるため、想定外の空室や家賃滞納があった場合にキャッシュフローが悪化しやすくなる傾向にあります。
不動産投資におけるキャッシュフローとは、家賃収入から支出を引いたあとの手元に残る資金のことで、キャッシュフローがどれだけ残るかが賃貸経営成功のカギとなります。
キャッシュフローの悪化で賃貸経営を破綻させないためには、ローンを借り入れる際に頭金を入れるなどして毎月の返済額を抑える必要があります。

3-5.借り換えや追加融資が難しくなる可能性がある

不動産投資のためにローンを組んでいる方が、金利の低いローンに借り換えるというのはよくあることです。
しかし、金融機関が違えば審査基準も異なり、数年前に頭金なしでローンを組めた場合でも、再びフルローンでの借り換えが認められるとは限りません。
特に、2018年(平成30年)の投資物件の購入に対する不正融資問題以降、不動産投資向けの融資は非常に厳しくなっています。
これは借り換えに限ったことではなく、追加融資の場合でも同じです。フルローンの返済が残っている中、再び新規で融資をするというのは、金融機関としてもリスクが高いと判断せざるをえないのです。

3-6.金利上昇のリスクがある

不動産投資をスタートするには、超低金利時代といわれる今がチャンスといえます。
しかし、景気の変動とともに、金利もいつかは上昇します。

●フルローンで1億円の木造アパートを建てた場合のローンシミュレーション

金利 毎月の返済額
1億円フルローンの場合 2% 469,000円
3% 518,000円

※返済期間は22年で計算

参考:@ローン計算

例えば、22年返済で1億円のフルローンを組んで、毎月約47万円を返済していたとします。金利が1%上がることによって、毎月の返済額が約52万円に増えます。月々の家賃収入が64万円だった場合、管理委託費や修繕費、税金などの支出を考えると、かなり厳しい経営状態に陥るはずです。

●自己資金1千万円+9千万円ローンで木造アパートを建てた場合のローンシミュレーション

金利 毎月の返済額
1億円フルローンの場合 2% 421,000円
3% 466,000円

※返済期間は22年で計算

参考:@ローン計算

最初に1,000万円程度の頭金を入れておけば、仮に金利が1%上がったとしても月々の返済は約47万円程度に抑えることができ、経営が破綻することはないでしょう。

4.フルローンを利用する際の注意点

フルローンを利用する際の注意点 悩むビジネスウーマン

このように、さまざまなリスクのあるフルローンですが、利用する場合はどのような点に注意すべきなのでしょうか。ここからは、3つの注意点について解説していきます。

4-1.そもそも「自己資金がないからフルローン」という考え方をすべきではない

ここまで読んでご理解いただけたかもしれませんが、「自己資金がないからフルローンにしよう」という考え方は非常に危険です。
そもそも、不動産投資に対するローンの貸し付けが厳しくなっている今、手持ちの資金がなければフルローンを組むこと自体が難しいでしょう。

手元資金があれば、ローンを返済しながら次の物件に投資することもでき、万が一、空室や金利上昇で赤字が出ても補填することが可能です。
つまり、ある程度まとまった自己資金があるからこそ、フルローンを組んでもリスクなく不動産に投資ができ、収益を拡大することができるのです。

4-2.キャッシュフローを重視する

キャッシュフローがどれだけ残っているかによって、賃貸経営が健全に行われているか否かを把握することができます。
キャッシュフローがしっかり残っているのであれば、健全な経営が行われているということであり、一時的な空室や修繕などの急な出費があっても、経営の安定性が損なわれることはありません。
キャッシュフローが残らないのは、計画段階でのリスク管理ができていないか、資金の管理ができていないということです。この場合、一から計画を見直すか、それでも立て直しが難しい場合には、物件を売却するという選択を迫られることになるでしょう。

4-3.慎重なシミュレーションを行う

フルローンで借り入れを行う場合、特に慎重なシミュレーションを行う必要があります。
空室リスクも視野に入れた上で、最低どれだけの収益を確保できるのかを計算しなければいけません。また、ローンを何年で返済し、返済が終わったあとはどうするのかも考える必要があります。

返済後、賃貸経営を継続するのか、場合によっては売却するのか、新たに物件を増やす可能性はあるのかなどを検討します。買い足す場合には、資金調達をどうするのかという点までよく考慮する必要があるでしょう。特に売却する場合には、ローン返済時期や物件の築年数、市場の動きなどを踏まえ、タイミングを計ることが重要です。
最終的に損をしないためには、出口戦略までしっかりと考えて計画するようにしてください。

5.フルローンを利用しやすい条件

借り入れが困難になっているフルローンですが、利用しやすい条件というのはあるのでしょうか。ここでは、審査内容をもとに説明していきます。

5-1.金融機関の審査内容

金融機関で審査される内容は、以下の3項目です。

つまり、契約者本人にいかに返済能力があるか、当該物件にいかに担保としての価値があるかを判断されるということです。
契約者の属性が高く、物件の資産価値も高いと判断されれば、フルローンの審査にとおる可能性も高くなります。

5-2.収益性の高い物件

前述したように、物件の収益性は審査内容にも含まれているため、収益性が高いと判断された物件はフルローンの審査にもとおりやすくなります。
特に、人気エリアにある、駅から徒歩数分の距離にあるなど、立地条件がよいことは満室経営の基本であり、収益性に直結するため評価も上がります。
収益性が高ければ、返済が滞る心配が少ないため、フルローンを利用しやすいということになります。

5-3.自己資金の額

資産が多いほど返済リスクが少ないと判断されるため、融資は受けやすくなります。
土地や建物などの固定資産や証券類も資産に含まれますが、現金や預貯金も金融予算としてローン契約者を評価する材料となります。
従って、頭金として入れる・入れないにかかわらず、自己資金はある程度用意しておいたほうがよいでしょう。自己資金がどれだけ必要かは、借入金額と毎月の返済可能額を踏まえて判断してください。

5-4.本人の属性と安定した収益の有無

契約者本人の属性は、融資の目的や頭金の有無にかかわらず、すべてのローンにおいて重視される事項です。
上場企業・大手企業の正社員、公務員、医師など、高収入または安定収入があると判断される勤務先や職業の方は、融資を受ける際に有利です。
ただし、大企業に勤めており、高収入であったとしても、勤続年数が短い、転職回数が多い、カードローンなどの借り入れが多いといった理由で、融資額が減額になったり、頭金の投入を求められたりすることもあるため、一概には判断できません。

6.フルローン利用より資金を利用し安定経営を目指そう

いくら金利が安いからといっても、変動のリスクがある限り、高額なローンを組むことはおすすめできません。フルローンで収益拡大を狙うより、ある程度の自己資金を用意した上で、安定した賃貸経営を目指すのがよいでしょう。

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まとめ

まとまった資金がある場合、収益拡大や団信の最大活用といったメリットもありますが、フルローンはそれ以上に、経営上のリスクが大きく、融資を受けること自体が難しいという問題点があります
それでもフルローンを利用する場合には、まずはある程度の資金を用意し、きちんとした資金計画を立て、出口戦略までのシミュレーションを行う必要があります。特に、キャッシュフローを重視し、借入金額を月々無理なく返済できる額に設定することが大切です。

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