土地活用の流れ7ステップ！具体的な進め方を徹底解説

土地を所有しているものの、「活用の方法がわからない」と悩む方は少なくありません。活用しないまま土地を放置していると、固定資産税の負担がかかるだけになってしまいます。

この記事では、土地活用を始めるための具体的な流れを7つのステップに分けてわかりやすく解説します。土地活用を初めて検討する方にも役立つ内容なので、ぜひ参考にしてください。

1.土地活用とは？

土地活用とは、所有する土地を現状よりも有効に活用し、収益を生み出す手法のことです。土地をそのまま放置していると固定資産税などの維持コストが発生するだけですが、適切に活用することで収入を得られ、コストの負担を軽減できるようになります。

例えば以下のように、収益を生み出す手法はさまざまです。

• アパートやマンション経営
• 駐車場経営
• コインランドリー運営

土地活用は立地や目的に応じてさまざまな方法を選択できるため、適切に活用すれば安定した収入を長期的に得ることが可能です。

2.土地活用の目的を明確化しておく！

土地活用を始めるにあたっては「どのような方法で活用するか」に注目しがちですが、まずは「土地活用の目的」を明確にすることが重要です。目的が曖昧なままでは、期待した収益を得られない可能性が高まります。

例えば、土地活用の具体的な目的として以下が考えられます。

• 固定資産税や相続税を節税したい
• 毎月安定した収入を得て生活の支えにしたい
• 安定した収益を確保して老後資金を蓄えたい

土地活用では、「固定資産税分の収入」を確保することが最低ラインとなるでしょう。目的を明確にし、それに応じた活用方法を選ぶことで、無駄なコストを抑えながら最大限の効果を得ることができます。

3.土地活用を成功させるための7つの流れ

土地活用を成功させるには、手順を計画的に進めることが重要です。ここでは、土地活用を成功させるための基本となる7つの流れを解説します。

3-1. 土地活用に詳しい複数の専門家に相談する

土地活用を成功させるには、以下の3つの要素が欠かせません。

• 賃貸需要
• 設計プラン
• 建築費

これらをまとめて提案できる専門家として、施工会社や工務店が挙げられます。社内に一級建築士がいるケースが多く、設計プランの提案から建築費の見積もりまで一貫して対応できるのが強みです。

例えば、施工会社Aではアパート経営の提案、工務店Bではコインランドリー経営の提案と、それぞれの得意分野に基づいたプランの提示を受けることができます。

1社のみに相談すると視点が偏る可能性があるため、複数の施工会社に相談して提案内容を比較することが重要です。

3-2. 提案されたプランを確認する

複数の専門家によるプランが集まったら、目的や条件に合致しているかを慎重に確認しましょう。それぞれの専門家は異なる視点や得意分野を持っており、プランの内容にも差が生じます。

例えば、A社が提案するプランはコストパフォーマンス重視、B社のプランは収益性重視など、特色が分かれることが一般的です。そのため、各プランの建築費や収益シミュレーション、管理方式などを比較し、最適な選択をすることが重要です。

プランの内容に不明点や疑問点がある場合は遠慮せずに質問し、納得したうえで選択できるようにしましょう。

3-3. 計画を検証して最適化を図る

土地活用は、最初に提案されたプランで決定することはほとんどありません。建築費や収益性を十分に考慮し、何度も修正して最適化することが重要です。

例えば、以下のような要望を伝えることで、収益性の高いプランに近づけることができます。

• 駐車場を併設したい
• 部屋の間取りを変更したい
• エレベーターを省きたい

多くの施工会社では、提案段階での設計変更には無料で対応してくれるため、納得がいくまで相談を重ねましょう。

調整を重ねることで収益性やコストパフォーマンスが大きく改善され、最適な内容に仕上がるでしょう。

3-4. コストを抑えるための具体的なアイデアを得る

土地活用のプランがほぼ固まったら、契約前に施工会社にコスト削減案（VE・CD）の作成を依頼するのがおすすめです。

• VE（バリュー・エンジニアリング）：品質を維持しながらコストを削減する提案
• CD（コスト・ダウン）：不要な部材を省き、費用を抑える提案

VEとCDはいずれも建築業界で広く実施されており、多くの場合、無料で提案を受けられます。

例えば、「建材をコストの安いものに変更する」「不要な設備を削除する」といった提案によって建築費の削減が可能です。さらに、複数の施工会社から提案を受けることで、費用対効果の高い選択がしやすくなります。

3-5. 施工会社を選び契約を締結する

各プランの建築費が確定した段階で最終的に依頼する施工会社を選定し、契約を締結します。この際、事業系と住居系ではそれぞれ異なる準備が必要です。

事業系では、着工前の段階でテナントと賃貸借予約契約を結び、賃料や契約条件を確定させることで、竣工後すぐに収益が得られるようにします。

一方の住居系では、施工会社の関連管理会社と管理契約を締結し、運営準備を進めます。準備を事前に整えておくことで、完成後は賃貸経営をスムーズにスタートできます。

3-6. 建築工事が着工する

建築工事が着工することで、計画がいよいよ形になって進みます。賃貸アパートの場合、工期は階数に「＋1か月」が目安とされています。

• 2階建て：約3か月
• 3階建て：約4か月
• 4階建て：約5か月

施工会社が採用する工業化工法（プレハブ工法）では、多くの建材を工場で製作し、現場では組み立てるだけで済むため、短期間で効率的な工事が可能です。

着工前には近隣住民への挨拶や説明を行い、トラブルを未然に防ぎましょう。また、工事中は進捗状況やスケジュールを定期的に確認し、問題が生じた場合には施工会社と速やかに連絡を取り合い、解決を図ることが大切です。

7. 建物が完成し賃貸経営がスタートする

建物が完成したら、いよいよ賃貸経営がスタートします。この段階でスムーズに運用を始めるには、工事中から竣工前までに必要な準備を整えることが重要です。

例えば、賃料設定や契約条件は基礎工事や建物が形になり始めるタイミングで進めておくとよいでしょう。また、入居者募集の広告や内覧スケジュールは竣工の2〜3か月前から開始すると効果的です。

準備は管理会社が主導で行い、オーナーは最終確認や意見を出す役割を担います。特に、竣工後すぐに入居者を迎えられるよう管理会社との連携を密にし、進捗状況を把握しながら判断することが大切です。

まとめ

土地活用は、初めての方にとっては複雑で難しく感じられるかもしれません。しかし、目的を明確にし、専門家のサポートを受けながら進めることで、効率的かつ確実に収益を得ることが可能です。

土地活用を成功させるためには、複数の専門家から提案を受けて比較することが重要です。施工会社や工務店などの専門家は、設計や建築費用、収益シミュレーションといった具体的なプランによって、その土地に最適な活用方法を提案してくれます。

どの会社に相談すればよいか迷っている方は、NTTデータグループが運営する「HOME4U（ホームフォーユー） オーナーズ」をご活用ください。厳選された専門企業の中から最大10社が土地活用プランを無料で提案し、最適な選択をサポートします。