空室リスクコンサルタントの石川龍明先生に、親名義の土地を相続する前にやっておくべきことを5つのポイントに分けて執筆していただきました。

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専門家コラム

公開日
2020年10月05日
変更日
2020/10/14
カテゴリ
専門家コラム, 相続・税金(専門家コラム), 大家さん向け, 税金・相続
タグ
石川 龍明

【プロが徹底解説】不動産を相続する前に準備するべき5つのこととは?

石川 龍明

この記事を書いた専門家

空室リスクコンサルタント石川 龍明

土地活用プレーイングマネージャー、賃貸に特価した上級コンサルを通して、資産の有効活用を多数手がけたノウハウを活かし、個人の資産形成に関する相談業務やセミナー等を全国で開催している。新賃貸の預言者HPにて情報発信中。

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【プロが徹底解説】不動産を相続する前に準備するべき5つのこととは?

不動産の相続というと相続税がかからないから、関係ないと思っている人は多いのではないだろうか。

しかし、相続税を払う、払わないは関係なく、財産分与の話は親を含め家族・兄弟で話し合わなくてはならない現実がある。

今回のコラムのテーマは、親名義の土地について語る事にしよう。
親が不動産を持っていれば、いずれ行きつく問題だ。

まだ自分には関係ないと問題の先送りになってはいないか?
まだ先の事と考えず、後悔する前に先ずは読んでもらいたい。

『親名義の土地』について

今宵は、JAZZ・ビルエヴァンスの『Sunday at the Village Vanguard』を聴きながらコラムを書いている。

今回のコラムのテーマは「親名義の土地(不動産)」だ。
土地は持っているだけでは資源だが、活用してはじめて資産になる。

だから、家族で話し合い、ベストまでは行かなくても、ベターな出口くらいは用意しておきたいものだ。

しかし、次世代地主(子供たちの代)は今、自分の仕事は忙しく、プライベートは子育て真っ只中。
「いずれ、このことは考えなくてはいけないが、親父もお袋も元気だから、まだいいか…」
どこかで、問題の先送りにはなっていないか?

実は私も20数年程前はそうだった。
親が持っている建物(アパートメント)は古くなる上、親の介護も必要となり、娘たちもどんどん学費が掛かる…トリプルパンチがやってきた。笑

そして後悔したことは、
「もっと前に兄貴ときちんと話し合っておけばよかった」
そんな思いをした経験が頭をよぎる。

不動産相続の5つのカード

さて、そんな訳で、今回は後悔しないように5つのカードを紹介しよう。

不動産相続の5つのカード

これらをクリアにすると、後悔しない不動産相続ができるようになる。

一言で「親名義の土地」と言っても、

と様々だ。
それぞれの家族には、それぞれの土地があるのだ。

そしてはっきり言えることは、その土地は、世界にたった一つしかない土地なのだ。
だから大事にしなくてはいけない。
大事にするには、家族で話し合いの場を持たなくてはいけないのだ。

それでは5つカードを一つずつ紐解いていこう。

1.家族で話し合う項目を纏める

親の住まいをどうするか

相続を考えた時に一番のテーマとなる。

すぐに考えなくてはいけないのが、兄弟や姉妹のうち、誰が一緒に同居するかという点だ。

誰かが同居した場合、相続税の評価額が低くなるが、もし、誰も住まないで空き家のままであれば、固定資産税や維持費・管理費も馬鹿にならない金額になる

この先、親の世話も含めどうするか、家族で方針を決めることが必要だ。

一番は、親がどうしてこの家を建てたのか、そして、子供が育った老後はどう生きていきたいのか、親が考えるライフプランもきちんと聞きたいところである。

親のアパートメントに関して調べる

親がアパートメントを経営している場合、そのキャッシュフロー、借入金の残高など、色々と調べておくことが必要だ。

自宅以外にアパートメントなどを所有している場合、特に築年数が経っているアパートメントは、キャッシュフロー上の経費計上が出来るのか、借入金の金利や建物の減価償却などの状況を確認することが重要である。

入ってくる家賃に比べ、出ていく税金などが多い場合、資産の組み換えが必要となる場合がある。

裏山・農地・雑種地をどうするか

ある地主さんにご相談いただいた時の事例であるが、何も使用していない裏山の固定資産税は、そんなに負担がなかったが、相続税の評価が1億円以上という結果が出た。

その地主さんは、裏山を公園として市に寄付し、アスレチックパークにした。

農地も宅地並みの課税となる場合があり、雑種地も更地扱いで、固定資産税や相続税も評価が高くなることがある。

大切なことは、親の持っている土地の一つ一つを親から話を聞きながら紐解いていく必要があると思う。

2.兄弟・姉妹で揉めない

財産分与の件は早めに話し合う

親の持っている財産(現金・不動産・有価証券・その他の財産等)は、全体を把握し、家族の誰に、どの財産を相続させるかを、親に書面(遺言書)にしてもらうと揉め事にならない一つの方法となる。

親の介護についても早めに話し合う

財産分与と一緒に考える必要があるのが、親の介護問題である。

私のお世話になった地主さんは、 子供達に迷惑をかけたくないし、自分たちも自由に生きていきたいとの思いから、自宅を売却して老人ホームの入居費用に充てた。

親にも子供達にもそれぞれの意見があると思うので、ここは気軽に親が今後どうしたいかを聞いてあげることが大切だ。

共有名義はなるべく避ける

不動産を相続する時に話がなかなかまとまらず、とりあえず兄弟姉妹で共有名義にしておこう、などという事例もある。

しかし、この共有名義は、不動産を売るときに全員の同意が必要となり、さらに共有者が亡くなれば、その子供達が相続するので、どんどん共有者が増えていく。

そうなると、さらに話が纏まらなくなり、土地が売れない状態になることもある。

家族の大切な不動産は、揉めないために、「一つの不動産に一つの名義」ということが大原則になる。

3.近隣と揉めない

土地の杭は確定しているか?

現況、親の所有している土地と隣の土地(家)の境界に境界杭が入っているか、必ず確認すべきだ。

入っていれば、近い将来(親の相続などあった場合)近隣と揉めることは無い。
しかし、入っていなければ、近隣トラブルの原因となるので、専門家(測量士・土地家屋調査士)に境界立ち合いなどして、隣の土地の所有者と書面を交わし、境界確定をしておく必要がある。

一度親に、「うちの土地の境界はどうなっているの?」
と聞いて実態を掴んでおくことを勧める。

4.土地を活用する

実家が誰も住まないとなったら…

『空き家問題』
今、どこの街でも問題になっている。
親の相続の後、誰も住まない家は、当然風通しも悪くなり、建物は傷んでいく。

そして台風の時に近隣などにその建物の屋根や壁などが飛来すると、近隣の迷惑にもなるし、賠償問題にも発展する。

青森のある空き家は、行政からの指導で雪かきをするように言われていたが、それを怠ったため、強制的に建物の解体命令が出たという事例もある。

それだけではなく、空き家にしていると住居系と言う判断ではなくなるので、固定資産税も都市計画税も評価減の効果がなくなり、納税で圧迫されるようになりかねない。

空き家にしておいても何のメリットもないし、問題の先送りはストレスとなる。
専門家に相談し、資産の組み換えを考えるべきだ。

税金対策だけでアパートメントを建てると失敗する?

資産の組み換えを考え、アパートメントを建てるとしたら、節税効果だけを考えて建てると失敗する。

もう今の時代は建っているアパートメントより、入居を希望する人たちの方が明らかに少ないので、それなりの差別化が必要となっている。

税金対策は一時的なもので、アパートメント経営は一生ものであるということを考えてほしい。

借り手目線の賃貸経営が成功のカギ

それではどうすれば成功するか?

それは、自分がアパートメントオーナーという目線から、実際に入居する借り手目線になって考えることだ。

自分が住みたいと思うようなものを創らないと、本当に住みたい人は集まらない時代だ。

5.土地を売却する

売る方は高く売りたいが、買う方は安く買いたい

売り手市場と買い手市場の話になるが、やはり、売りたい方は高く売りたいし、買いたい方は1円でも安く買いたい。

よくある笑い話だが、左利きのゴルフクラブを売りに行ったら、左利きはなかなか売れないので安くなると言われ、それを買い取った業者は、左利きは珍しいクラブなので高く売りに出す。

それでは土地や建物の売却はどう考えたらいいのか?

高値で売り抜く方法は何か?

親が住んでいる自宅は、それなりに活用方法があると思うが、例えば、親の所有しているアパートメントを売ることにした場合、10世帯中5世帯空室があるアパートメントを売りに出すと、買い手側はすぐにこんなことを言い出す。

「このアパートメントはもう古くて入居者が入らないから、まずは入居者の立ち退き代とその後の建物の解体費は売主側で払ってもらいたい。」

こんな条件を呑めば、1,000万から2,000万は値引いたことと同じになる。

だから、賃貸経営は、運営するときも売却するときも満室にしておくことが絶対条件なのだ。

満室であれば、土地のお金以外に収益物件として、何千万もの価値が建物に出てくるからだ。

まとめ

相続は、誰にでも起こりうることで、必ず財産分与の話はセットとなる。

ここで揉めるのが、法定相続分などの権利主張だ。
この権利主張のトラブルが相続問題と言われていて「相続問題が争族問題」に発展、などの話は誰もが聞いたことがあるはずだ。
争う族になってしまって、話が纏まらない事例は沢山ある。

そうならない為に、私が次世代地主さんやその親御さんからご相談頂いた時に、必ず意識して話すことがある。

『相続は権利では無く、相続はGIFTと思え』
『感謝を忘れずに受け取れ』

これは私の税務関係のメンターで、いつも可愛がっていただいている、本当に素晴らしい、僕の好きな先生の言葉だ。

このような想いを大切に、何処かで子供たちが時間を取り、親の想いをきちんと聞くことが大切だ。

まずは、『親名義の土地(不動産)』を、両親がお元気なうちに話し合うことをお薦めしたい。
結果は一つ、方法は無限大なのだ。解決しない問題は無い。

「yosoro!」

この記事を書いた専門家

この記事を書いた専門家

石川 龍明

所属 横濱快適住環境研究所
職業 空室リスクコンサルタント

建設会社で土地活用プレーイングマネージャーとして、販売戸数を300戸から1800戸に伸ばす。その後、コンサルティング会社で賃貸に特価した上級コンサルを務め、賃貸市場を実践の現場で体感する。その期間を通して、長期にわたり資産の有効活用を多数手がけ、そこで蓄積されたノウハウを活かし、個人の資産形成に関する相談業務やセミナー等を全国で開催している。新賃貸の預言者HPにて情報発信中。

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POINT 2

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