更新日
2025.04.07
カテゴリ
土地活用
タグ
その他活用 ノウハウ 空き地

遊休地のビジネス活用例は?13種類の事例を紹介

遊休地をビジネスに活用する方法はさまざまです。土地の広さや周辺環境、どのような人からの需要が見込まれるかによって、最適な活用方法は異なります。

遊休地に最適な建物を建てて運用すれば、土地という資産を有効活用できます。どのような形態を希望し、どの程度の収益性を求めているのかも踏まえて、ビジネスでの活用方法を考えましょう。

この記事では、遊休地のビジネス活用例を13種類解説します。

この記事のポイント まとめ
高収益を得たい人向け遊休地の活用方法
  • アパート賃貸・マンション賃貸
  • 戸建て賃貸
  • オフィスビル
  • 福祉・医療施設
  • 商業施設(貸店舗)
  • ホテル・旅館

詳しくは1.【高収益を得たい人向け】遊休地の活用方法6選にて解説しています。

手間をかけたくない人向け遊休地の活用方法
  • 駐車場・コインパーキング
  • トランクルーム
  • 太陽光発電
  • 定期借地
  • コインランドリー
  • 貸倉庫・貸工場
  • 土地信託

詳しくは2.【手間をかけずに土地を有効活用したい人向け】遊休地の活用方法7選にて解説しています。

1.【高収益を得たい人向け】遊休地の活用方法6選

まずは「高収益を得たい」と考えている人向けの活用方法についてです。

詳しい特徴やどんな人に向いているのかについて解説します。

1-1.アパート・マンション賃貸

向いている人の特徴
  • アパートやマンションを建てるためのローンを借りられる人
向いている土地
  • 人口が増えているエリア
  • 最寄り駅から徒歩10分圏内
  • 中心部へのアクセスが良い
向いていない土地
  • 用途地域などで規制のあるエリア
  • 人口が減っているエリア
  • 最寄り駅から徒歩10分以上のエリア
メリット
  • 高い収益を見込める
  • 節税効果が大きい
  • 広大な土地でなくても運営可能
デメリット
  • 築年数や周辺環境の変化で空室リスクが高まることがある
  • 一般的に建築費用としてローンを組むため、負債を抱えるリスクが生じる

アパートやマンション経営では、十分な入居者需要を見込めれば、長期的に安定して家賃収入を得られます。

ただし、築年数の経過や周辺環境の変化に伴って、空室リスクが高まる可能性がある点に注意が必要です。適正な家賃の水準を維持したり、必要に応じて設備を新しくしたりするなど、空室が生じないような工夫を施すとよいでしょう。

なお、必要な敷地面積については、アパート(2~3階建ての集合住宅)は165平米(約50坪)以上、マンション(3階建て以上の集合住宅)は330平米(約100坪)以上が目安です。

2-2.戸建て賃貸

向いている人の特徴
  • 広い土地を持つ人
向いている土地
  • 200平米(約60坪)程度の土地
  • 周辺に生活利便施設がある土地
向いていない土地
  • ファミリー層に需要がない土地
  • 用途地域などで規制のあるエリア
メリット
  • 安定収入につながりやすい
  • 将来的には戸建て中古物件として売却できる可能性がある
  • 狭小地、変形地でも建築しやすい
  • 不便な立地でも活用できる
デメリット
  • ファミリー層にほぼ限定される
  • アパートやマンションよりも収益性が劣る

戸建て賃貸用の物件は、変形地や狭小地でも建築しやすいメリットがあります。土地に関する制約がアパートやマンションよりも緩やかで、公共交通機関からのアクセスがよくない土地でも活用できるでしょう。

3LDK以上の間取りになることが一般的なため、主にファミリー層がターゲットとなるでしょう。そのため、ファミリー層の賃貸需要があるエリアであれば、戸建て賃貸は有用な選択肢です。

2-3.オフィスビル

向いている人の特徴
  • 収益性を重視している人
向いている土地
  • 比較的大きい駅に近い土地
  • 人通りの多い道路沿いの土地
  • 200平米(約60坪)以上の敷地面積
  • 都心部に近い
向いていない土地
  • 狭小地
  • ビジネス需要に乏しいエリア
メリット
  • 相続税や所得税の節税効果がある
  • アパートやマンションの家賃を大きく上回る
デメリット
  • 空室リスクが高い
  • 景気の影響を受けやすい

オフィスビルは、居住用の建物と比べて高い賃料収入が見込めます。一方で、景気の影響を受けやすく、不況時には撤退する企業や店舗が増えるため、空室リスクが高まる点に注意が必要です。

2-4.福祉・医療施設

向いている人の特徴
  • 地域社会への貢献も考えたい人
  • 大きな施設の建築費用を用意できる人
向いている土地
  • 市街地や住宅地
  • 施設専用の駐車場を作る場所がある
  • バスの便が整っている
  • 自然豊かで静かな環境
向いていない土地
  • 道が狭く自動車が通りづらい場所にある
  • バスで通えないなどの不便な立地
メリット
  • 賃料収入が安定している
  • 施設の種類によっては建築費の補助を受けられる
  • 一定の条件付きで固定資産税や不動産取得税の軽減措置を受けられる
  • 相続税の節税効果がある
  • 駅から遠い場所も活用できる
デメリット
  • 建築費用が高い
  • 運営を委託したサービス事業者が経営破綻・撤退する可能性がある

小規模な福祉・医療施設であれば、狭い土地でも建築できます。一方で、大規模な施設を建築する場合は、目安として500平米(約150坪)以上の敷地面積が必要になります。

福祉・医療施設は、通常のオフィスビルと比較してテナントの安定性が高いメリットがあります。少子高齢化に伴って福祉施設や医療施設の需要が高まっていることから、安定した入居が期待できるでしょう。

2-5.商業施設

向いている人の特徴
  • 高収益を求める人
  • 長期的な安定収入を望む人
向いている土地
  • 人通りの多いエリア
  • 車などでのアクセスを見込めるエリア
向いていない土地
  • 競合店の数が多いエリア
  • 用途地域などで規制のあるエリア
メリット
  • 節税効果がある
  • 賃料を高く設定できるため、高収益が見込める
デメリット
  • 店舗選びの専門性が高い

商業施設の形態は、小規模店舗から大規模店舗までさまざまです。スーパーマーケットやショッピングモールのような大規模商業施設の場合は、事業用定期借地権を設定することもあります。

「建物賃貸方式」の場合、売上に応じて家賃が変わる変動型と、店舗ごと借り上げてもらい、毎月決まった家賃を収めてもらうリースバック型(一括借り上げ方式)の2パターンがあります。

商業施設としての土地利用は、高い収益を見込める一方で、景気変動の受けやすい点を押さえておきましょう。

2-6.ホテル・旅館

向いている人の特徴
  • 高収益を求める人
  • ホテル・旅館経営の経験がある人
向いている土地
  • 駅から近い
  • 高速道路のインターチェンジ(出入口)から近い
  • 大通りに面している
  • 都市中心部にある
  • 一等地や観光地に近い広い土地
向いていない土地
  • 近くに観光地がない
メリット
  • 軌道に乗れば非常に大きな収益を見込める
デメリット
  • 需給の見極めが難しい
  • 初期費用が高額になる可能性がある
  • 競争力がないと競合に淘汰される

ホテル・旅館経営は景気の影響を受けやすく、専門知識が求められる活用方法です。

出張のビジネスマンやインバウンドの観光客など、明確なターゲットを定め、想定どおりの利用者層を確保できれば、安定的かつ高収益が期待できるでしょう。

ただし、適当な換気・採光・照明・防湿及び排水設備の整備など、建物の基準に関して旅館業法を遵守する必要があります。

2.【手間をかけずに土地を有効活用したい人向け】遊休地の活用方法7選

続いて、「手間をかけずに土地を有効活用したい」と考えている方向けの活用方法を紹介します。

遊休地の活用方法7選

それぞれの特徴やメリットについて、詳しく見てみましょう。

3-1.駐車場・コインパーキング

向いている人の特徴
  • 大きなリスクを負わず、初期費用を抑えて土地活用を始めたい人
向いている土地
  • 狭小地や変形地
  • 交通量が多いエリア
  • 人が多く集まるエリア
向いていない土地
  • 交通量が少ないエリア
メリット
  • 初期投資、運営コストが安い
  • ほかの用途に簡単に転用しやすい
デメリット
  • アパートやマンションに比べて収益性が低い
  • 建物を建てる場合より節税効果が薄い

駐車場経営は初期投資が安く済み、狭い土地でも有効活用できる点がメリットです。都心では、車1~2台程度のスペースを活かしてコインパーキングを設置している場所も見られます。

1か月単位で賃貸される「月極駐車場」は、駅の近くや住宅地の近く、時間貸しの「コインパーキング」は駅の近くや商業地域・病院の近くなどが向いています。

3-2.トランクルーム

向いている人の特徴
  • 初期投資やランニングコストを抑えたい人
  • 管理の手間をかけたくない人
向いている土地
  • マンションやオフィスビル、住宅街の近く
  • 市街地の狭小地
向いていない土地
  • 交通量が少ないエリア
  • 「市街化調整区域」など、設置できないエリアにある土地
メリット
  • ランニングコストがほぼかからない
  • アクセスの悪いエリアでも収益化しやすい
デメリット
  • 認知されるまでに時間がかかるため、短期間での収益化は難しい
  • 得られる収益額は小さい

トランクルームは住宅地にあることも多い倉庫のことで、小型のボックスを敷地内に複数設置して貸し出し、賃料収入を得る方法です。

事業主が事業で使用する物品を保管したり、個人が趣味用品を保管したりするためのスペースとして提供します。

3-3.太陽光発電

向いている人の特徴
  • 安定した収入を求める人
向いている土地
  • 日照条件がよい
  • 電柱が近くにある
  • 野立てなら300平米(約90坪)以上の敷地面積がある
向いていない土地
  • 日照条件が悪い
  • 降水量が多い
メリット
  • 管理の手間がかからない
  • 自宅で使う電気に転用すれば電気代を減らせる
  • 停電時も使える電源が得られる
デメリット
  • 買取価格が減少傾向
  • 初期投資にかかる費用が大きい
  • 収益額が低い

太陽光発電は、更地や建物の屋根に設置したソーラーパネルを使って電力を発生させ、その電力を決められた価格で電力会社に買ってもらうビジネスモデルです。

国は、電力会社に対して電力を固定価格で一定期間買い取ることを義務付けています。

天候に左右されやすい側面があるため、日照時間が短いエリアや降水量が多いエリアは、発電力が少なく不利だといえます。また、ここ数年は国の買取価格が下降傾向にあるため、期待通りの収益を得られるとは限りません。

3-4.定期借地

向いている人の特徴
  • ローリスクで土地活用を行いたい人
向いている土地
  • 住宅地
  • コンビニやスーパーが近くにある
向いていない土地
  • 競合が多いエリア
  • 人通りが少ない
メリット
  • 多額の初期投資額が不要
デメリット
  • 期待できる収益の水準が低め

定期借地とは、決められた期間土地を貸して地代収入を得る活用方法です。定期借地には、以下の3つの形態があります。

一般定期借地権 利用用途はマンションなど。借地の存続期間は50年以上
建物譲渡特約付借地権 利用用途は倉庫・工場など。借地の存続期間は10年以上30年未満
事業用定期借地権 利用用途はコンビニ、飲食店、家電量販店などの商業施設。借地の存続期間は30年以上50年未満

“定期借地権の解説”.国土交通省.(参照2024-12-11)」をもとに、HOME4 オーナーズが独自に作成

オーナーは、ただ「土地を貸すだけ」なので、手間がかかりません。

3-5.コインランドリー

向いている人の特徴
  • すでにほかの土地活用を行なっている(あるいはほかの土地活用を始める予定がある)人
  • 業者に委託して運用の自動化を図りたい人
向いている土地
  • 住宅地
  • コンビニやスーパーが近くにある
向いていない土地
  • 競合が多いエリア
  • 人通りが少ない
メリット
  • 専門知識がほぼ不要
  • 初期投資が比較的少ない
  • 人件費がほぼかからない
  • 安定的な売上が見込める
デメリット
  • アパートと比べて賃料収入が少ない
  • 犯罪の現場にならないよう警戒が必要
  • ほかの用途への転用が難しい

コインランドリーは、洗濯機や乾燥機を設置し、利用料を得るビジネスモデルです。

比較的狭い敷地でも建物を建てやすく、コンビニやスーパーの近くなど、「ついでに行きやすい」場所であれば、利用者を確保しやすいでしょう。

3-6.貸倉庫・貸工場

向いている人の特徴
  • 初期投資を抑えたい人
  • 管理に手間をかけたくない人
向いている土地
  • 工業地域、工業専用地域
  • マンションやオフィスビルの近く
  • 都心部でなくてもよい
向いていない土地
  • 商業地域
メリット
  • ランニングコストがほぼかからない
  • アクセスの悪いエリアでも収益化しやすい
デメリット
  • 借り手を探す難易度が高い
  • 収益化までのスパンが長めになりやすい
  • 得られる収益額は小さい
  • 節税効果がほぼない
  • 建てられるエリアに限りがある

敷地に倉庫や工場を建設し、事業者に貸して賃料収入を得るビジネスモデルです。昨今はインターネット通販の需要拡大によって倉庫の需要が増えており、全国的な賃貸需要が見込めます。

貸倉庫・貸工場はアクセスが悪くても収益化しやすいメリットがある一方で、借り手はある程度限られます。また、用途地域の関係で、建てられる場所が限られる点には注意が必要です。

3-7.土地信託

向いている人の特徴
  • 初期投資をかけずに土地活用したい人
向いている土地
  • 立地の良い土地
  • 大きな土地
  • 一般的に価値の高い土地
向いていない土地
  • 面積が小さい、立地が悪いなど、活用しにくい土地
メリット
  • 初期投資が不要
  • 土地活用を信託会社に任せるため専門知識が不要
  • 節税効果がある
デメリット
  • 仲介手数料(信託報酬)がかかる
  • 土地信託を希望してもできない土地がある

土地信託とは、信託会社に土地を預けて土地の運用そのものを任せる方法です。運用で得られた利益は、配当金という形で受け取ります。

土地活用を専門家に任せられるため、所有者の手間がかからないというメリットがあります。ただし、信託会社に手数料(信託報酬)を支払う必要がある点に注意しましょう。

まとめ

遊休地の有効活用方法には、さまざまな選択肢があります。とはいえ、土地の形状や周辺環境などからニーズを探るだけでなく、予算との折り合いもつけなければなりません。

土地活用を検討している方にとって、悩ましいポイントは多いでしょう。そこで、効果的な土地活用を実現するためにも、信頼できる土地活用専門会社に相談しましょう。

HOME4U(ホームフォーユー) オーナーズ」なら、複数の建築会社から無料で土地活用プランの提案を受けられます。「自分だけでは最適な活用方法を判断できない」という方は、ぜひご利用ください。

大手10社の建築費収益プランを一括比較!
STEP1
STEP2

無料会員登録で、もっと充実!

HOME4Uオーナーズ特典

  • 大家さんのお悩みQ&A
    有識者への相談無料

  • 不動産有識者へ無料相談

  • あなたの知りたい最新情報を
    メールでお届け

  • トップページを知りたい情報に
    カスタマイズ