「土地活用 土地活用法」内の、「遊休地の土地活用 条件別おすすめ活用法12種」を徹底解説したページです。遊休地の土地活用の種類、メリット・デメリット、どんな土地に向いているかなどをまとめて比較できます。また、遊休地の活用で失敗しないためにすべきことも知ることができます。遊休地に強い土地活用会社を選ぶためのポイントも紹介します。

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更新日
2022.12.02
カテゴリ
土地活用, 記事

【徹底解説】遊休地を活用するには?おすすめ活用法13種

【徹底解説】遊休地を活用するには?おすすめ活用法13種

一般的に、所有しているだけで活用されていない土地のことを「遊休地」といいます。この記事では、遊休地からお金を生み出すのに有効な13種類の土地活用方法をご紹介します。

方法別にメリット・デメリット、どんな土地に向いているかなどを解説していますので、お持ちの土地にあった活用方法がきっと見つかります。

土地は所有しているだけで固定資産税や管理コストがかかるもの。中には大きな収益を狙える活用方法もありますので、ぜひチェックして、積極的な土地活用にお役立てください。

なお、すでに土地活用をご検討の方は、下記ボタンから全国の土地活用会社から費用・収支シミュレーションが含まれた「土地活用プラン」を取り寄せることができます。ぜひお試しください。

この記事のポイント まとめ

遊休地を活用すべき理由

一般的に、遊休地を活用すべき理由は以下の3つになります。

  • 土地は所有しているだけで固定資産税や都市計画税がかかる
  • 土地を放置しておくと雑草や不法投棄などで近隣に迷惑がかかることがある
  • 活用していなくても管理コストがかかることがある

今ある遊休地をどのように活用したいのか、まずは目的・条件を明確にするところから始め、土地活用に取り組んでみることが大切です。

詳細は「遊休地を活用すべき理由」をお読みください。

遊休地の活用方法にはどんなものがある?

遊休地を有効活用する方法として、以下の13種類があげられます。

【高収益を得たい人向け】

  1. アパート・マンション賃貸
  2. 戸建て賃貸
  3. オフィスビル
  4. 福祉・医療施設
  5. 商業施設(貸店舗)
  6. ホテル・旅館

それぞれの詳細は、「【高収益を得たい人向け】遊休地の活用方法6選」をお読みください。

【手間をかけたくない人向け】

  1. 駐車場
  2. トランクルーム
  3. 太陽光発電
  4. 定期借地
  5. コインランドリー
  6. 貸倉庫・貸工場
  7. 土地信託

それぞれの詳細は「【手間をかけたくない人向け】遊休地の活用方法7選」をお読みください。

「土地を手放す」という選択肢も

今回の記事でご紹介している13種類の土地活用方法の他に、もう一つの選択肢として「土地活用はせず、土地を手放す」という選択肢もあります。土地を手放すには、以下の方法があります。

  1. 土地の売却
  2. 等価交換
  3. 寄付・譲渡

それぞれの詳細については「土地を手放す選択肢も」をご確認ください。

遊休地の活用で失敗しないためのポイント

土地を手放すという選択肢も含めて検討を重ねた結果、「やっぱり土地活用にチャレンジしよう!」となったら、失敗を防ぐためのポイントとして以下の4点を意識してください。

  • 土地活用の目的を明確にする
  • 土地の広さと法令条件を押さえておく
  • 地域性とニーズを分析する
  • 土地活用の専門会社に相談する

それぞれのポイントについて詳しくは「遊休地の活用で失敗しない4つの行動」をご確認ください。

1.遊休地を活用すべき理由

遊休地とは、活用されることなく置いている土地のことをいいます。この遊休地を活用すべき理由は、以下の3点です。

土地の所有者には管理責任があります。そもそも、せっかくの土地を活用せず税金や管理コストを払い続けるだけになるのは避けたいもの。そのため、積極的に土地活用を考える必要性があるのです。

一般的に、遊休地の土地活用の方針は大きく次の2つに分けることができます。

今ある遊休地をどのように活用したいのか、まずは目的を明確にしてみてください。あなたの所有している土地は、どんなふうに活用してみたいですか?

その上で、たくさんある土地活用の方法の中から、土地の立地や条件が適しているかどうかを判断します。
土地活用の方法と、それがどんな土地で実現可能かを次の章で詳しく解説いたします。

2.【高収益を得たい人向け】遊休地の活用方法6選

この章では、1章で取り上げた目的の中から、まずは「高収益を得たい人向け」の遊休地の活用方法を5つご紹介します。

まずは、それぞれの活用方法の特徴を以下の表にまとめました。

活用の種類 (1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
アパート賃貸 ×
マンション賃貸 × ×
戸建て賃貸
オフィスビル × ×
福祉・医療施設 × ×
商業施設
(貸店舗)
× × ×
ビジネスホテル × × ×

詳しい特徴、どんな人に向いているのかについては、以下をご確認ください。

2-1.アパート・マンション賃貸

アパート・マンション経営

こういう人に向いている
  • 有名企業などに勤務しており、アパートを建てるためのローンを借りられる人
向いている土地
  • 人口が増えているエリア
  • 最寄り駅から徒歩10分圏内
  • 中心部へのアクセスがよい
向いていない土地
  • 用途地域などで規制のあるエリア
  • 人口が減っているエリア
  • 最寄り駅から徒歩10分以上のエリア
メリット
  • 家賃を高く設定でき、高い収益を見込める
  • 固定資産税や相続税をはじめとした節税効果が大きい
  • 広大な土地でなくても可能
デメリット
  • 安定性も高いが、築年数や周辺環境の変化で空室リスクが高まることもある
  • (一般的に)建築費用としてローンを組むため、負債を抱えるリスクが生じる
活用の種類 (1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
アパート賃貸 ×
マンション賃貸 × ×

賃貸住宅経営の王道といえば、「アパート」そして「マンション」です。
集合住宅は駐車場より節税効果が高く、高い賃料収入を得られるため、多く選択される土地活用方法の一つです。

アパートとマンションの違いは、構造と必要とされる敷地面積です。

アパート
2~3階建ての集合住宅。木造か軽量鉄骨造敷地面積は165平米(約50坪)以上が目安です。
マンション
3階建て以上の集合住宅を指します。
鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造で建てられるのが一般的です。
敷地面積は330平米(約100坪)以上が目安になります。

賃貸住宅経営は、立地に左右されやすい事業です。
立地が最寄り駅から徒歩10分圏内かどうかが目安と言われていますが、人口が減っていたり、都市中心部へのアクセスが悪いと、その分、空室リスクも高くなります。

一方で、賃貸住宅は築年数の古いものも数多く存在するため、立地が多少悪くても、工夫次第で満室維持ができる余地が残されている点はメリットといえます。

設備が周辺物件よりも充実していたり、その他「ガレージ付き」「友人を呼びたくなるようなおしゃれな内装」「DIYができてしまう」といった差別化ができれば、人気物件に仕立てることができます。

安定性が高いものの柔軟性に欠ける病院やクリニックと比べると、努力次第で収益性を上げられるのが賃貸住宅経営のメリットです。

また、初めての方でも管理会社に管理を依頼したり、一括借り上げ(サブリース)を利用することで、手間をかけることなく賃貸住宅経営を行うことも可能です。

アパート経営については、関連記事「アパート経営に関する記事一覧」の中でアパート経営に関するさまざまなトピックの記事をご紹介していますので、こちらも合わせてお読みください。

2-2.戸建て賃貸

戸建賃貸経営

こういう人に向いている
  • 広々とした土地を持つ人
  • 土地を手放すという出口戦略を検討している人
向いている土地
  • 狭小地、変形地でも建築しやすい
  • 不便立地で通用するケースも
向いていない土地
  • ファミリー層に需要がない土地
  • 用途地域などで規制のあるエリア
メリット
  • 長く住んでもらいやすいため、安定収入につながる
  • 将来的には戸建て中古物件としての売却できる可能性もある
デメリット
  • ファミリー層にほぼ限定されるため空室が長期化するリスクがある
  • 一つの建物に何世帯もの人を住まわせられない分、アパート・マンションより収益性が劣る
活用の種類 (1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
戸建て賃貸

同じ賃貸住宅でも、戸建て賃貸は、アパート・マンションと性質が違います。

整形地(形がきれいな土地)向きの集合住宅に対し、戸建て賃貸は変形地や狭小地でも建築しやすいことが特徴です。

アパートに必要な敷地面積は165平米(50坪)前後からになりますが、戸建て賃貸ではそれ以下の敷地面積でも建てられます。

もうひとつの特徴は、居住者のほとんどがファミリー層になることです。
ファミリーは単身者と比べて、ひとつの住まいに長い期間住む傾向が強くなります。

そのため、一度住んだ後の更新率が高く、家賃収入が安定すると言われています。
車を使うのが一般的なエリアであれば、駅から徒歩10分以上離れた多少不便な立地でも、賃貸需要を見込めます。

戸建て賃貸経営については、関連記事「【基礎から解説】戸建て賃貸経営の収益試算と、成功するための基礎知識」の中で戸建て賃貸経営に関するさまざまなトピックの記事をご紹介していますので、こちらも合わせてお読みください。

2-3.オフィスビル

土地活用 オフィスビル

こういう人に向いている
  • 収益性を重視したい人
向いている土地
  • 比較的大きい駅に近い土地
  • 人通りの多い道路沿いの土地
  • 200平米(約60坪)以上の敷地面積
  • 都心部に近いほど有利
向いていない土地
  • 狭小地
  • ビジネス需要に乏しいエリア
メリット
  • 相続税や所得税の節税効果がある
  • アパートやマンションの家賃を大きく上回る
デメリット
  • 空室リスクが高い
  • 景気の影響を受けやすい
  • 退去のインパクトが大きい
活用の種類 (1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
オフィスビル × ×

オフィスビルは、居住用の建物と比べて高い賃料収入が見込めます。
ただしその分、空室リスクも高くなります。

空室リスクが高いのは、オフィスビルの賃貸は、極めて景気に左右されやすい性質を持っていることが理由です。

オフィスビルを借りるのはほとんどが法人です。
景気が悪くなると、法人によっては業績が悪化します。
そうなると「もっと安い賃料のビルに引っ越そう」「リストラしたからワンフロア分を解約しよう」となり、そのオフィスビルの空室が増えてしまいます。
仮にその企業が引っ越さなくても、売上に応じて賃料額の大小が決まる契約形式をとっていたら、ビルオーナーの賃料収入が減ります。

では景気が良くなれば「ビル経営も当分安泰!」かというと、そうとも限りません。
景気がよくなると、都市中心部でビル開発が活発化します。
中心地から離れたビルに契約していた企業が、業績がよくなって、中心地の新しいビルに引っ越さないとも限らないからです。

こうした背景もあるからオフィスビルも立地選定が大事になってきます。

2-4.福祉・医療施設

福祉・医療施設

こういう人に向いている
  • 地域社会への貢献も考えたい人
  • 大きな施設を建築するための工事費用を用意できる人
向いている土地
  • 都心部でなくとも市街地や住宅地は有利
  • 駐車場やバスの便が整っている
  • 車を利用して面会に来る家族も多いので、駅から遠い場所も活用できる
  • (自然豊かで静かな環境の方が好まれる場合も)
向いていない土地
  • 救急車が出入りできないほどの狭小地
  • バスで通えないほどの不便立地にある
メリット
  • 賃料収入が安定している
  • 建築費の10分の1を上限(一物件につき最大100万円まで)として補助金を受けられる
  • (一定の条件付きで)固定資産税や不動産取得税の軽減措置を受けられる
  • 相続税を抑える節税効果がある
デメリット
  • 施設の規模が大きいため、工事費用が大きい
  • 他の福祉・医療施設との経営競争となり、経営を任せたサービス事業者が破綻・撤退する可能性がある
活用の種類 (1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
福祉・医療施設 × ×

福祉・医療施設は、病院やクリニック、老人ホームと用途が多岐に渡り、特性も様々です。戸建て住宅のようなクリニックなら、100平米(約30坪)程度の狭小地でも可能ですが、駅前の医療モールとなると、500平米(約150坪)以上の敷地面積が必要になります。

病院や医療クリニックの共通するメリットとして、通常のオフィスビル経営と比べたときに「テナントの安定性が高い」ことがあげられます。
病院や医療クリニックのテナントは、「医院」であり「ドクター」になりますが、医院の経営は地元密着で長期間にわたり事業を続ける傾向がみられるため、景気に左右されやすいオフィスビルと比べると、オーナーとしては安定的な賃料収入を見込めます。

当然リスクもあります。
万が一テナントの医院が退去した場合、次の事業主が見つかるまでに時間がかかってしまう可能性があります。

福祉・医療施設については、「【基礎から解説】土地活用×介護施設大百科 施設の種類別メリット・デメリット比較」の記事で詳しく紹介しています。

2-5.商業施設

商業施設(貸店舗)

こういう人に向いている
  • 繁華街・駅近くに土地を持っている人・・・飲食店・コンビニエンスストアなどの用途
  • オフィスエリア近くに土地を持っている人・・・(企業の)事務所、貸し会議室などの用途
向いている土地
  • 人通りの多いエリア
  • 車などでのアクセスを見込めるエリア
向いていない土地
  • 競合店の数が多いエリア
  • 用途地域などで規制のあるエリア
メリット
  • 節税効果がある
  • 賃料を高く設定できるため、高収益が見込める
デメリット
  • 店舗選びの専門性が高い
活用の
種類
(1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
商業施設
(貸店舗)
× × ×

商業施設と一口にいってもコンビニや飲食店、さらにはマッサージ店やスポーツショップなど土地の規模に応じて色々な業態があります。

土地所有者は土地の上に建物を建築して、それを借りた店舗事業者から毎月家賃を得る収益モデルが一般的ですが、大規模商業施設の場合は、事業用定期借地権が利用されることもあります。

建物賃貸方式の場合の収入は、売上に応じて家賃を得る変動型と、店舗ごと借り上げてもらって毎月決まった家賃を収めてもらうリースバック型(一括借り上げ方式)の二通りあります。

商業施設の難しいところは、賃料水準がアパートより高い代わりに、店舗の売上が世の中の流行や競争環境に左右されやすいところにあります。

建物を建てる前から、その地域のニーズや適した業種などに精通したプロに相談して、テナントに入ってもらいやすい貸店舗を建てましょう。

2-6.ホテル・旅館

ホテル・旅館

こういう人に向いている
  • 商業地をはじめとした一等地に広い土地を持っている人
向いている土地
  • 駅から近い
  • 高速道路のインターから近い
  • 大通りに面している
  • 買物できる施設が近場にある
  • 都市中心部にある
向いていない土地
  • 近くに観光地がない
  • 自治体によって制限がある
メリット
  • 軌道に乗れば収益額は非常に大きい。
デメリット
  • 需給の見極めが難しい
  • 初期費用が高額になる可能性がある
  • 限られたエリアでの宿泊客をめぐって厳しい競争にさらされる。
  • 高い経営ノウハウが要求され、競争力がないと競合に淘汰されるリスクが高い。
(1)
活用の
種類
(1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
ビジネスホテル × × ×

ホテル・旅館経営も、前述の商業施設のように顧客ターゲットによって出店そのものの判断が大きく左右されます。

例えば、出張のビジネスマンを狙うなら、都市の中心部や駅近のビジネスホテルが有利になります。
一方、訪日外国人や日本人観光客を狙うなら、必ずしも駅近という条件が必須になるとは限らず、多少不便でも観光地の近くが有利に働く場面もあります。

ホテルや旅館向けの建物を建ててから貸し出す場合は、初期費用が高額になる可能性があります。水回り設備の完備だけでなく、避難経路の確保やスプリンクラーの設置まで求められます。

アパートやコインランドリーと比べて初期投資額は割高になりますが、その分、月額の賃料収入を多く見込めます。

ホテル・旅館という選択肢は簡単そうにみえますが、こちらも専門性が極めて高い分野です。
興味があれば専門家に相談してみましょう。

3.【手間をかけたくない人向け】遊休地の活用方法7選

遊休地の土地活用は、いきなり本格的に取り組めるか不安という方も多いかもしれません。できるだけ少ない初期投資で始めたいという希望をお持ちの方も少なくないでしょう。
そんな方には、手間をかけずに活用できる方法がおすすめです。この章では、「手間をかけたくない人向け」の遊休地の活用方法を7つご紹介します。まずは、それぞれの方法の特徴を以下の表にまとめました。

活用の種類 (1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
駐車場 ×
トランクルーム ×
太陽光発電用地 ×
定期借地
コインランドリー
貸倉庫・貸工場 ×
土地信託

それぞれの特徴について、詳しくは以下をご確認ください。

3-1.駐車場

土地活用 駐車場経営

こういう人に向いている
  • 大きなリスクを負わず、少なめの初期費用で土地活用を始めたい人
向いている土地
  • 狭小地や変形地でも可能
  • 交通量が多いエリア
  • 商業施設や病院など人が多く集まるエリア
向いていない土地
  • 交通量が少ないエリア
メリット
  • 初期投資、運営コストが安い
  • 他の用途に簡単に転用できるので、短期間だけの土地活用にも向いている
デメリット
  • アパートに比べ収益性が低い
  • 建物を建てる場合より節税効果が薄い
活用の種類 (1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
駐車場 ×

駐車場経営は、賃貸住宅経営などと比べて初期投資が少なく、運営コストが割安です。

数ある土地活用の中で負担が少ない選択肢であるため、賃貸住宅などと比べると収入が低い分、「活用方法を決めるまでに時間がかかるから、その間、駐車場経営で収益を得よう」と考える土地オーナーもいるほどです。

土地の適性については、1カ月単位で賃貸される「月極駐車場」では、駅の近くや住宅地の近くが向いており、時間貸しの「コインパーキング」では駅の近く、商業地域、病院の近くなどが向いています。

駐車場経営については、「【基礎から解説】駐車場経営大百科 年収からメリット・デメリットまで」の記事で詳しく紹介しています。

3-2.トランクルーム

土地活用 トランクルーム

こういう人に向いている
  • マンションやオフィスビルの近くに土地を持っている人
向いている土地
  • マンションや住宅街の近く
  • 土地の狭い市街地
向いていない土地
  • 交通量が少ないエリア
  • 設置できないエリアである「市街化調整区域」などに含まれている土地
メリット
  • 人件費などのランニングコストがほぼかからない
  • 土地の狭い市街地では収納ニーズが高いため、駅から離れたややアクセスの悪いエリアでも収益化しやすい
デメリット
  • 認知されるまでに時間がかかるため、短期間での収益化は難しい
  • 得られる収益額は小さい
活用の種類 (1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
トランクルーム ×

トランクルームは貸し倉庫と似ていますが、物流倉庫などの大型施設ではなく、住宅地にポツンとあるような小型の倉庫を指します。敷地面積は150平米(約45坪)以上が目安になります。利用者からの賃料収入で成り立ちます。

小型のボックスを敷地内にいくつも建て、その中に個人事業主などが仕事の書類をしまったり、個人がスキー板などの趣味用品を保管するといった用途で使われるタイプが主流です。

アパートやオフィスビルと比べて変形地や狭小地にも柔軟に対応できる可能性が高いです。

アパートと比べて初期投資や運営コストが割安になることも強みとして知られています。

トランクルーム経営については、「【トランクルーム経営の全知識】メリットとデメリット、失敗例を解説」の記事で詳しく紹介しています。

3-3.太陽光発電

土地活用 太陽光発電

こういう人に向いている
  • 日当たりがよく、電柱が近くにある土地を持っている人
向いている土地
  • 日照条件がよい
  • 野立てなら300平米(約90坪)以上の敷地面積
向いていない土地
  • 日照条件が悪い
  • 降水量が多い
メリット
  • 管理の手間がかからない
  • 自宅などで使う電気に転用することで電気代を減らすことができる
  • 停電時も使える電源が得られる
デメリット
  • 買取価格の変動
  • 初期投資にかかる費用が大きい
  • 収益額が低い
活用の種類 (1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
太陽光発電用地 ×

太陽光発電所の経営は、更地や建物の屋根に付けたソーラーパネルを使って電力を発電し、決められた価格で電力会社に買ってもらうことで収益を得ます。

自然エネルギーを利用するため運用コストがほとんどかからない点はメリットですが、天候に左右されやすく、雨天が続くとその分売電収入が減ってしまうデメリットも同時に存在します。

太陽光発電経営は、人口が少ない地域でも経営できるため、一見どこでもできると思われがちですが、実はそうではありません。
日照時間が短かったり、降水量が多いエリアは不利になります。

必要な土地面積は、パネル容量が10kwだと150平米(45坪)以上が必要になります。
50kwだと750平米(226坪)以上が目安です。

太陽光発電については、「【基礎から解説】太陽光発電大百科 メリット・デメリットから失敗例まで」の記事で詳しく紹介しています。

3-4.定期借地

定期借地

こういう人に向いている
  • ローリスクで土地活用を行いたい人
向いている土地
  • 住宅地
  • コンビニやスーパーが近くにある
向いていない土地
  • 競合が多いエリア
  • 人通りが少ない(視認性が悪い)
メリット
  • 土地活用を始めるにあたって、多額の初期投資額が不要
デメリット
  • 他の運用方法と比較して、期待できる収益の水準が低め
活用の種類 (1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
定期借地

定期借地とは、土地を事業者に貸して地代を得る活用方法です。
契約期間は30年、50年と長期に渡るケースが一般的です。
契約満了とともに、更地で返還されます。貸すだけなので、手間はかかりません。

ただし、基本的な知識がないとトラブルになることもあるので、定期借地を選択する場合は、最低限の知識を身に着けてから検討してみてください。

主な定期借地の種類は以下の3つです。
これらは権利の存続期間と利用用途が異なります。

・一般定期借地権

利用用途はマンションなど。借地の存続期間は50年以上。

・建物譲渡特約付借地権

利用用途は倉庫・工場など。借地の存続期間は10年以上30年未満。

・事業用定期借地権

利用用途はコンビニ、飲食店、家電量販店などの商業施設。借地の存続期間は30年以上50年未満。

収入は、年額で更地価格の6%が基準といわれています。地主の費用負担は固定資産税と都市計画税のみです。

定期借地については、「【基礎から解説】事業用定期借地権の大百科 基礎知識から活用の方法まで解説」の記事で詳しく紹介しています。

3-5.コインランドリー

おすすめ土地活用 コインランドリー

こういう人に向いている
  • すでに他の土地活用を行なっている(あるいは他の土地活用を始める予定がある)人
  • 業者への委託により、運用の自動化を図りたい人
向いている土地
  • 住宅地
  • コンビニやスーパーが近くにある
向いていない土地
  • 競合が多いエリア
  • 人通りが少ない(視認性が悪い)
メリット
  • 運用にあたっての専門知識がほぼ不要
  • 初期投資が比較的少ない
  • 人件費がほぼかからない
  • 固定客がつけば、安定的な売上が見込める
デメリット
  • アパートと比べて賃料収入が少ない
  • 犯罪の現場にならないよう警戒が必要
  • 一度設置すると、他の用途への転用が難しい
活用の種類 (1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
コインランドリー

コインランドリーは、洗濯機器や乾燥機器を使ってもらって利用料を得る事業です。
コインランドリーの立地は住宅地が向いていますが、近くに競合があると、その分収入が目減りします。

その需給さえ問題なければ、マンションの1階部分など比較的狭い敷地から建築可能と柔軟性が高いのも特徴です。
一番有利なのは、コンビニやスーパーの近くだと言われています。

なお、車でのアクセスを見込みたい場合、駐車スペースが必要になります。
また、初期投資が少ない代わりに、アパートと比べて賃料収入が少ないのも特徴です。

3-6.貸倉庫・貸工場

貸倉庫・貸工場

こういう人に向いている
  • マンションやオフィスビルの近くに土地を持っている人。
向いている土地
  • 工業地域、工業専用地域
  • 都心部でなくてもよい
向いていない土地
  • 住居専用地域、商業地域
メリット
  • 人件費などのランニングコストがほぼかからない
  • 土地の狭い市街地では収納ニーズが高いため、駅から離れたややアクセスの悪いエリアでも収益化しやすい
デメリット
  • 借り手を探す難易度が高い
  • 収益化までのスパンが長めになりやすい
  • 得られる収益額は小さい
  • 節税効果がほぼない
  • 建てられるエリアに限りがある
活用の種類 (1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
貸倉庫・貸工場 ×

貸し倉庫・貸し工場は、敷地に大きな建物をつくり、中身をいじらずに賃料収入を得られる土地活用方法です。
貸す際、リフォームをしなくていいので(する場合は、賃借人が負担)、原状回復して次の入居者に貸す賃貸住宅と比べてコストが低く、使い勝手がいいと言われています。

小さい倉庫なら100平米(約30坪)前後から建てることが可能です。
また最寄り駅から離れた場所でも需要があれば経営が成り立つ一方、借り手を探す難易度が高いということと、用途地域の制限で建てられるエリアに限りがあるというデメリットがあります。

3-7.土地信託

土地信託

こういう人に向いている
  • 比較的立地の良い土地、大きな土地を持っている人
  • 初期投資をかけずに土地活用したい人
向いている土地
  • 立地が良い、広さがあるなど一般的に価値の高い土地
向いていない土地
  • 面積が小さい、立地が悪いなど活用しにくい土地
メリット
  • 初期投資などの資金が不要である
  • 信託会社へ土地活用を任せるため専門知識が不要
  • 節税効果がある
デメリット
  • 仲介手数料(信託報酬)がかかる
  • 土地信託を希望してもできない土地がある
活用の種類 (1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
土地信託 ×

土地信託とは、信託会社に土地を預けて運用してもらい、その利益を配当金という形で受け取る土地活用の方法です。初期費用や手間がかからず、専門知識も不要で土地活用できるのがメリットです。

信託会社はその土地に建物を建てて運用することが多いため、遊休地にしておくよりも固定資産の評価額が下がりやすく、相続税の節税にもつながります。

その一方で、土地信託は信託会社が「土地活用できる」と判断した土地のみが対象となるため、どの土地でもできる方法とはいえません。また、信託報酬がかかる点もデメリットといえるでしょう。

4.土地を手放す選択肢も

土地活用の用途に乏しい場合や、相続でのトラブルを回避したい場合、土地を手放すことも立派な選択肢です。土地は所有しているだけで固定資産税や管理コストがかかってくるため、活用方法を考えた結果、最終的に土地を手放す選択をするケースもあります。

この章では、土地を手放す方法として、以下の3つについてご紹介します。

4-1.売却

下記のような場合、売却も検討してみる価値があるかもしれません 。

固定資産税の支払いがもったいないと感じ、売却する人も最近は増えています。

しかし、買ってくれる人がいないと、土地は売却できません。不便な立地や人口減(過疎化)のエリアでは、売れにくい傾向があります。必ずしも売れるわけではないのが、売却の難しいところです。

4-2.等価交換

土地を提供し、その上に建物を建てて、建てた建物の一部を提供した土地に見合った分だけ取得する方法を等価交換といいます。例えば、土地を提供し、その土地にマンションやアパートを建ててもらい、そのうち土地の価値に見合った分の何部屋かを所有する、といった形です。

等価交換の場合、土地は手放すこととなりますが、建物の一部を所有することとなります。リスクを負うことなく、初期投資がかからないのがメリットといえます。ただし、等価交換はデベロッパーなどが交渉相手となり、ある程度の規模や活用しやすい立地が求められるため、どの土地でもできるというものではありません。

等価交換については、こちらの記事で詳しく解説しています。

4-3.寄付・譲渡

土地を手放す方法として、寄付したり譲渡したりする方法もあります。寄付・譲渡をする先としては、以下の相手が一般的です。

寄付・譲渡をする場合は、基本的に無償となるため、持っていた土地をただ手放すことになります。また、譲渡税や登記移転費用などの費用が別途かかることもあり、「コストをかけて土地を手放す」ことになる可能性もあります。

ただし、固定資産税や管理コストがかからなくなること、場合によっては地域社会に貢献できることがメリットとなります。

なかなか管理しきれず、土地活用も難しい場合には、寄付や譲渡を視野に入れてみるのも一つの方法です。

5.遊休地の活用で失敗しない4つの行動

遊休地の活用は専門性が高いため、一人の力で出来ることは限られています。
活用を考えている方は、シンプルに次の4つの行動を意識するとよいでしょう。

それぞれ詳細を説明します。

5-1.土地活用の目的を明確にする

遊休地活用の選択肢を絞り込むため、活用を検討されている方は、まずはゴールを明確にしましょう。
目的によって適する活用方法が左右されます。

活用するならば、せっかくだからできるだけ着実に収益を得たい
アパート・マンションなどの賃貸住宅、オフィスビル賃貸、福祉・医療施設、商業施設、ホテル・旅館など
手間をかけずにとりあえず活用してみたい
駐車場、トランクルーム、太陽光発電、定期借地、コインランドリー、貸倉庫・貸工場、土地信託など
土地活用が難しいため土地を手放したい
売却、等価交換、寄付・譲渡など

5-2.土地の広さと法令条件を押さえておく

目的を明確にしたら、所有立地の「広さ」や「法令条件」を踏まえて検討しましょう。

広さや法令条件によって、建てられる建物とそうでない建物が分かれます。

例えば、アパートを建てたくても、そのエリアが「商業地域」の場合、アパートは建てられません。また、地域の需要を見越して福祉・医療施設を建てようと考えた場合でも、施設の種類によってはある程度の広い土地が必要となります。

5-3.地域性とニーズを分析する

そのエリアの地域性と、どんなニーズがあるかを分析するのは必須です。

例えば賃貸物件の経営を考えるなら、そのエリアに賃貸ニーズがあるかどうかの分析が必要です。市内中心地から遠く離れた、最寄り駅から徒歩15分以上の不便な立地は、経営に不利な確率が高くなります。

また、そのエリアの地域性によって、ファミリー向けとワンルームのどちらが適しているのかといった判断も変わってくるでしょう。

5-4.土地活用の専門会社に相談する

目的を明確にして、所有立地の分析をするといったことは、自力ですべてできることではないかもしれません。
そんな時こそ、プロに相談してみましょう!
土地活用会社選びのコツについては次の章で詳しく解説します。

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6.遊休地の活用に強い土地活用会社を選ぶためのポイント

遊休地での土地活用の方法について知ったら、次のステップはうまく土地を活用するための方法を考えることです。
オーナー自身で情報を集めてプランを練っていく上で、土地活用の専門家からも知見を集めることをおすすめします。

将来的に建物を建てることも視野に入れて、土地活用会社からさまざまなアドバイスを提供してもらうとよいでしょう。

以下、「安心して相談できる土地活用会社」を選ぶために必要不可欠なポイントについてお伝えします。

6-1.土地活用会社の提示する「経営プラン」

多くのオーナーは遊休地の活用方法を決めるタイミングで、建築する物件の内容、費用や工法、出来上がる物件などのことばかりを気にかけがちですが、出来上がった後の収益を左右する要素として「完成後の経営プラン」も非常に重要です。

それぞれの会社が提示しているランニングコストや収支計画をチェックすることによって「より具体的で現実性が高い計画」を掲げている会社を選ぶことが重要です。同じ土地でも、会社によって内容の異なるプランが出てくることに驚く方も多いかもしれません。

土地活用のパートナーとなる企業を比較するにあたっては、さまざまな土地活用に対応できる企業にバランス良く提案依頼ができる「HOME4U オーナーズ」がおすすめです。

6-2.評判・口コミ

土地活用会社の評判や口コミについては、インターネットを活用することによって業者の立場から独立した中立な意見を拾うことができます。

特に近年では、通常のGoogle検索の他に、SNS上で情報を探すことによって「生のユーザーの声」を見つけやすくなっています。

ただし、評判や口コミはあくまで一つの要素。特に大手企業の場合はインターネット上で良い口コミばかりではないことが多いですが、あくまで参考情報として考え、ご自身の目で見て客観的に判断するのがおすすめです。

6-3.問い合わせへの対応

問い合わせへの応対が手厚い会社であれば、実際に契約を結んだ後のフォローの質にも期待できるでしょう。

気になる土地活用会社があれば、事前にメールで相談してみて、担当者がどれぐらい丁寧に応対してくれるかを確かめるのも一手です。

まずは「HOME4U(ホームフォーユー) オーナーズ」を活用し、遊休地の土地活用のノウハウが豊富な土地活用会社を選びましょう。そして、疑問点や気になる点について個別に質問してみることをおすすめします。

遊休地の活用以外にも、多くのオーナーの方々が知りたがっている土地活用関連の情報について「土地活用に関する記事一覧にまとめています。

土地活用の疑問を解決し、不安のない不動産経営への一歩を踏み出すための第一歩としてお役立てください。

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