土地活用をお考えの際、ご所有の土地の形・地盤などの問題から、土地を整えなければならないことがあります。土地活用のためには仕方がないことですが、土地の造成費用がどのくらいかかるのかは、気になりますね。
本記事では、ご所有の土地には造成が必要なのか、必要な場合はどのくらいの金額が必要なのか、また、造成を依頼する会社選びにはどこに気をつければよいのかなど、安心して土地活用をするために必要な知識として、土地造成のことをやさしくまとめています。
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「造成後の土地でどんな活用ができる?」「初期費用がいくらかかるか知りたい」という方はご活用ください。
土地造成の具体的な流れ
土地造成とは、土地にアパートや戸建てなどを建てる時に、土地の状況や状態に応じて、使いやすいように土地に手を加える工事のことをいいます。主に以下の3つの土地では、土地造成が必要となります。
- 三角形やL字型の土地
- 高低差のある土地
- 地盤が弱い土地
詳しくは「土地の造成が必要な3種類の土地タイプ」をご確認ください。
土地造成の具体的な流れは以下のとおりです。
- 整地
- 伐採・伐根
- 地盤改良
- 盛土
- 土留め(土止)
それぞれの工程の詳細やかかる期間など、詳しくは「土地造成の具体的な内容・流れ」をご確認ください。
土地造成の費用のめやすと節約のポイント
土地の造成費用はエリアによって相場があります。例えば東京の場合、整地費用は1平方メートルあたり800円、地盤改良費は1平方メートルあたり1,600円がめやすとなります。
造成費用を抑えるために知っておきたいポイントは以下の5点です。
- 仲介料に注意をする
- 仕上げで費用に差が出る
- 廃棄処理の一部を自分でやる
- 土地活用として造成費用を経費にする
- 土地活用時期とのタイミングに注意する
造成費用のめやすについては「【全国主要都市圏別】造成工事の費用のめやす」を、節約のポイントについて詳しくは「土地造成費用を抑える5つのポイント」をご確認ください。
土地造成の3つの注意点
土地造成を行う際には、注意点もあります。以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 土地造成にも法律がある
- 安さだけにこだわらないで会社を選ぶ
- 複数の会社の土地活用プランを比較する
詳しくは「土地造成に関した3つの注意点」をご確認ください。
1.土地の造成が必要な3種類の土地タイプ
本章では、土地の造成が必要になる土地のタイプを3つにまとめています。
土地の造成とは、ご所有の土地にアパートや戸建てなどを建てる時に、土地の状況や状態に応じて、使いやすいように土地に手を加える工事のことです。どのような土地活用をするにしても、以下の3種の土地には、何らかの土地造成をするのが一般的です。
- 三角形やL字型の土地
-
四角形や長方形ではない土地の場合は、建てる建物に必要な広さや間口などを確保するために、土地に手を加える必要があります。
- 高低差のある土地
-
一つの土地の中に、傾斜・段差などのデコボコがある場合にも、高さを均一にならす工事が必要になります。
- 地盤が弱い土地
-
建築する建物によって、必要な地盤の強さというものがあります。建築プランに沿った強さの地盤にするために、地盤改良工事などで補強を行うことがあります。
ご所有の土地が宅地造成工事規制区域などの、土地造成への規制があるエリアの場合には、都道府県知事の許可が必要になります。
土地造成をする前に、ご所有の土地にどのような法規制があるかを調べておきましょう。これらの正確な調査は、不動産のプロフェッショナルであるハウスメーカーや不動産会社に調べてもらう方が、早く正確なものがわかります。
2.土地造成の具体的な内容・流れ
本章では、土地造成の工事では具体的に何をするのか、どのような流れになるのか、どのくらいの期間がかかるかを解説しています。
- 整地
- 伐採・伐根
- 地盤改良
- 盛土
- 土留め(土止)
- 工事の流れと日数
2-1.整地
整地は、土地を平にならすことです。具体的には、古い建物がある場合は取り壊し、その後に、土地にあるガレキや大きな樹々などを取り除いて、土地をきれいな状態にすることです。
必要な場合は、ローラーなどをつかって地面を平らにするなどをして、次の土地活用をしやすい状態に整えます。土地活用の種類によって、この後に、地面に砂利を敷き詰める、コンクリートを敷くなどがあります。
2-2.伐採・伐根
土地に樹木や草花が多い場合は、樹々を切り倒す(伐採)、根元から掘り返す(伐根)をします。伐採・伐根の必要な大きな樹々が多い場合には、木材の廃棄代が発生することがあります。
ただし、敷地内全部の樹々を切り倒す必要はなく、新しく建てる建物や、次の土地活用の支障になる樹々だけを取り除くこともできます。土地活用プランがすでに決まっている場合には、適度に緑を残すなど、土地の持つ自然を有効利用することも可能です。
2-3.地盤改良
地盤が弱い、または弱ってしまった土地である場合は、地盤改良をします。地盤改良が必要かどうかは、工事が始まってから地盤調査を行い、必要な改良工事の内容がわかり次第、オーナーに確認があります。
例えば、田んぼや畑などのように水をたくさん使っていた場所や、長い間、何もせずに放置されていた土地は、地盤が弱っている可能性があります。そのような土地に地盤改良をせずに建物を建てると、地震や水害などの災害によって、地盤沈下や地割れ(ひび割れ)を起こす可能性があり、大変に危険です。
また、建てる建物によっても必要な強度が違いますので、土地活用プランによって、施す工事内容も違ってきます。
2-4.切土・盛土
土地を道路面と同じ高さにするための工事です。切土(きりど)は、傾斜がある土地や、道路面よりも高い場所に土地がある場合に、土地を削って低くする工事のことです。
盛土(もりど)は、道路面よりも低い位置に土地がある場合に、地面に土を盛って、地面を高くすることです。高台などのような坂道の途中にある土地は、一つの土地に、道路面よりも高いところと低いところが両方ありますので、切土で削った土を使って盛土をし、土地を形成していきます。
特に盛土の場合は、埋め立てた部分が大雨や長雨によって地盤が緩んでしまう可能性もあるため、土地全体を補強するための地盤補強工事も必要になります。
2-5.土留め(土止)
前項で解説をした盛土をした場合、高さを増した部分の土が崩壊する可能性があるため、それを食い止めるための壁を作ります。土留めは、強度の必要性に応じて、板・ブロック・コンクリート・石などを使います。
これらは、建物と土地の外観にも影響を与えるため、土地活用プランの段階でオーナーの意向を反映することができます。多くの場合、本格的な地盤調査をした段階で、土留めの必要の有無がわかります。
2-6.工事の流れと日数
一般的な工事の流れと日数は以下のようになります。実際のスケジュールは、土地活用全体の流れの中で行うか、土地造成だけをするのかなど、状況や条件などで変わります。
工事は最低1~2週間ですが、造成する土地が広い場合や、造成箇所が多い場合には、完成までに最大で2ヶ月ほどかかることもあります。どのくらいの期間が必要なのかは、各ハウスメーカーや建築会社に請求した建築プランに詳細が書いてあります。また、プランに日程が書いてあっても、その後の地盤調査で、さらに日程が増える可能性もあります。
土地活用を前提としている場合は、土地活用プランの中に土地造成を組み込んだ形のプラン作成もでき、ケースによっては造成費用を抑えることも可能です。
ご自身で土地活用プランを比較する日数は、現地調査も含めた時間です。複数の会社にバラバラに依頼をするよりも、一回の入力で最大10社までのハウスメーカーや建築会社にプラン請求ができる「HOME4U オーナーズ」の一括プラン請求が便利です。
造成が必要な場合は、備考欄に「土地造成の必要あり」などのコメントを添えると、土地造成を含めたプランがもらえます。土地造成の工事費用・土地活用プラン・建築プラン・経営プランなど、さまざまな角度から比較する際に、ぜひご利用ください。
3.【全国主要都市圏別】造成工事の費用のめやす
本章では、全国主要都市圏別に、造成工事費のめやすを表にまとめています。土地の造成費は、エリア内で費用に大きなばらつきが出ないように、各エリアで基準額を定めているため、造成工事を請け負う会社も、そのルールに則って費用算出をしています。
そのため、基本的には同エリア内での造成費用はだいたい同じような見積金額が出てくることになります。傾斜地は6段階があり、傾斜角度によって費用が変わりますが、今回は最も傾斜の低い3~5度で比較をしています。いずれも1平方(立方)メートルあたりの金額です。
県名 | 整地 | 伐採伐根 | 地盤改良 | 盛土 | 土留 | 傾斜3~5度 |
---|---|---|---|---|---|---|
北海道 | 700円 | 1,000円 | 2,000円 | 6,800円 | 86,100円 | 19,900円 |
東京 | 800円 | 1,000円 | 1,600円 | 7,200円 | 76,600円 | 19,400円 |
神奈川 | 800円 | 1,000円 | 1,600円 | 7,200円 | 76,600円 | 19,400円 |
名古屋 | 700円 | 1,000円 | 1,600円 | 7,300円 | 74,400円 | 18,700円 |
京都 | 700円 | 1,000円 | 1,600円 | 6,900円 | 74,300円 | 19,100円 |
大阪 | 700円 | 1,000円 | 1,600円 | 6,900円 | 74,300円 | 19,100円 |
兵庫 | 700円 | 1,000円 | 1,600円 | 6,900円 | 74,300円 | 19,100円 |
香川 | 700円 | 1,000円 | 1,700円 | 6,900円 | 73,700円 | 18,600円 |
福岡 | 700円 | 1,000円 | 1,700円 | 7,000円 | 57,500円 | 17,300円 |
沖縄 | 700円 | 1,000円 | 2,300円 | 7,500円 | 58,400円 | 18,500円 |
【参照:国税庁 令和4年分財産評価基準 宅地造成費の金額表】
上記表の費用は、あくまでめやすであり、実際の費用概算は上記の項目以外にも、トラック・重機・作業員が出入りできる道路付けや道路幅や、必要な日数・台数・人数、土地から出た廃棄物の量や内容など、さまざまな条件によって値段が変わっていきます。
必ず複数社から現地調査をした資料をもらい、土地活用プランとも合わせて比較してください。
4.土地造成費用を抑える5つのポイント
土地オーナーからすれば、土地造成費用は少しでも抑えたいのが本音です。本章では、土地造成費用の総額に影響のあるポイントを、5つにまとめています。
- 仲介料に注意をする
- 仕上げで費用に差が出る
- 廃棄処理の一部を自分でやる
- 土地活用として造成費用を経費にする
- 土地活用時期とのタイミングに注意する
4-1.仲介料に注意をする
必ずしも、全ての土地活用や建築に土地造成が必要ではないため、土地造成の会社は、専門会社として大手~中堅企業のハウスメーカーや建築会社の下請けをする形で、仕事の受注をしています。
そのため、造成のためだけに大手企業に依頼をしてしまうと、大手企業⇒土地造成会社の間に、仲介料(紹介料)が発生し、その分が料金に加算されてしまいます。
仲介料は企業間で商習慣としての取り決めをしていますので、一律いくらという決まりはありませんが、例え数%でも上乗せされれば、土地オーナーには負担になります。
半面、大手~中堅企業が下請け会社として紹介をしているということは、それだけ仕事内容に信頼があるということでもありますので、将来においても問題の起こりにくい造成工事をしてくれる可能性が高いと言えます。
紹介料分の費用を抑えるためには、オーナーがご自身で土地造成の会社を探して、担当者と直接交渉をする必要があり、なかなか手間暇のかかる作業です。さらにその会社の仕事の出来具合などに関しても、素人ではわからない部分もあります。
紹介料分を、手間賃・時間短縮・仕事への信頼度への保険料と取れば、そこまで高くはないと考えるか、または、費用を抑えるためにご自身で探すほうが良いと考えるのかは、オーナーの考え方によります。
土地活用をご検討中で、土地造成の後に何らかの土地活用をする予定であれば、造成~建築~経営までの包括的にサポートしてくれる、土地活用プランをベースに、複数社の比較をしてみてください。プランによっては割引があるケースや、土地活用の内容によって造成内容が違ってくるケースもあります。
どのような選択をするにしても、必ず、複数の会社に、複数のパターンでプラン請求をして、じっくり比較する必要があります。
4-2.仕上げで費用に差が出る
土地造成をした後に、土地をどのように仕上げるかによっても値段に差が出ます。よくある仕上げには、以下の4パターンがあります。
- 粗仕上げ
-
最も費用が抑えられる仕上げです。土地にある大小の岩や石、樹木や木クズ、コンクリートやブロックなどのガレキをすべて取り除き、重機(ローラーなど)を使って土地の表面を均一に平らにならします。
もっとも簡単な仕上げ方法であるため、会社によっては、目立つガレキやゴミ類を片付けるだけで完了としてしまうケースもあります。どのくらいキレイに仕上げるかは、見積もり段階での相談と、各社ホームページなどで画像確認が必要です。
- 砂利・盛り土仕上げ
-
粗仕上げ後、さらに細かなゴミなどをていねいに取り除いて、土地全体に砂利を敷き詰める、または必要な部分に土を足すなどをして、土地の表面のデコボコをなくし、より均一に仕上げる方法です。
粗仕上げよりもお金はかかりますが、土地を売却したい場合には、印象が良くなります。
- 防草仕上げ
-
防草仕上げは、土地造成後に雑草などが生えてこない様に、防草シートを土地全体に敷き詰める仕上げのことです。雑草が生えてしまうと、次に土地活用をするときに、雑草とりをするところから作業スタートすることになります。
また、長期にわたって土地を使わないまま、雑草が生え放題になっていると、近所からクレームが来ることがあります。造成後、すぐに土地活用をする予定がない場合は、防草シート仕上げをしておけば、このような問題を回避できます。
- コンクリート・アスファルト仕上げ
-
駐車場など、造成後の土地活用の目的によって、土地の上をアスファルトやコンクリートで舗装する方法です。コンクリートとアスファルトの違いは、工期と耐久性の違いです。
コンクリートの方が、工期が長く、耐久性が長い分、費用も高めになります。造成後の土地活用方法によって、適切な仕上げを選びます。
土地造成後にどのようなスケジュールで土地活用をするかで、仕上げの選び方が変わってきます。すぐに土地活用をしないのであれば、最低でも雑草が生えないようにしておけば、次に土地活用をはじめるときにスタートしやすくなります。
土地活用プランをもとに、資金準備などを含め、長期視点での計画が必要です。これらの計画は、土地オーナーご自身で考えるのと同時に、不動産活用のプロフェッショナルであるハウスメーカーや建築会社の担当者にも相談をしてみることをおすすめします。
4-3.廃棄処理の一部を自分でやる
土地造成をすると、多くのケースで廃棄物が出てきます。特に、土地に建物の取り壊しをした場合や、地盤改良をするための掘削をしたら、地中からさまざまなゴミが出てきた場合には、多くの廃棄物と一緒に、産業廃棄物が出ることもあります。
これらの処理は、自治体が決めたルールに沿って処分をする必要があるため、処分のための費用が発生します。一方、廃棄するものの中には、あらかじめ、普通ゴミ・一般ごみとして出しておけば、無料で処理できるものもあります。
例えば、家屋を取り壊す前の段階で、室内にある衣類・ファブリック類・紙や本類・カンタンな解体ができる小型家具類や、庭にある雑草や小さな木片などは、小さくまとめて捨てれば一般可燃ごみとして捨てることができます。
また、まだ使える家電や家具などは、リサイクル業者に来てもらう、または近所の人向けにガレージセールなどをして引き取ってもらうなどをすれば、無料で処分ができます。手間暇はかかりますが、その分、造成費用は抑えることができます。
4-4.土地活用時期とのタイミングに注意する
土地の造成をする場合は、工事のタイミングに気をつけます。特に、もともと家屋が建っていたものを取り壊して造成する場合には、注意してください。
固定資産税は、毎年1月1日現在の不動産所有者に対して課される地方税です。土地と建物の両方に課税があります。土地に「住居」がある場合は、住んでいなくても住宅用地の特例が適用され、固定資産税額を低く抑えることができます。
土地造成後すぐに土地活用をしない予定で、建物を取り壊して更地に仕上げてしまうと、特例が適用できなくなるため、固定資産税が最大で6倍近く増えてしまう可能性があります。
土地の造成をする場合には、土地活用をスタートさせるタイミングも合わせて検討するようにすれば、高額な固定資産税を支払う必要がなくなります。工期予定や資金予定などもありますので、プラン検討の段階で、ハウスメーカーや建築会社の担当者によく相談をしておきます。
また、相続や節税対策としての土地活用をご検討の場合には、お金と税金の専門家である税理士に相談をしてから、慎重に進めるようにしてください。
4-5.土地活用として造成費用を経費にする
土地造成の費用は、基本的には土地の取得費となります。土地の取得費とは、その土地を所有(購入・相続・贈与)するためにかかった費用のことで、購入代金以外にも、所有するにあたって支払った税金などの総額です。
国税庁が造成費用を土地の取得費にする理由としては、造成することにより土地は使いやすくなり、その結果、土地の価値が上がることから、造成は土地の改良費であり、必要経費ではないという判断をしているためです。
しかし、土地活用をする場合、隣接する家屋や土地との問題や、周辺の地面の状態によっては、所有する土地そのものに問題が無くても、アパート建物を建てるためには土地の造成をせざるを得ないこともあるため、造成費用の一部が必要経費として認められるケースがあります。
例として、一般的な整地以外にかかった黒文字の部分の造成費用は、不動産賃貸経営の必要経費として認められています。
- 1.土地の埋め戻し・整地などの造成工事 → 土地の取得費 ✖
-
普通の造成工事であるため、土地の取得費となる。
- 2.土留工事→ 必要経費 〇
-
隣接地境界上にあるブロックを撤去した結果、新たに補強や土の積増しが必要になったので、土留め工事の必要性が発生した。
- 3.隣地との境界の明確化 → 必要経費 〇
-
もともとあったブロック撤去などにより、新たに隣地との境界線を測るために測量費が発生した。さらに、新規に境界線上に塀などを作る必要性が発生した。
- 4.土壌汚染調査 → 必要経費 〇
-
土地に土壌汚染があり、健全な土地利用のために必要な除去作業を施した。
【参照:2016.03.03国税不服審判所裁決より事例を抜粋】
上記の内容からすると、土地活用(営利追求)のための土地造成ではなく、健全な土地利用をするために、やむを得ずに造成工事が必要となった場合には、それらの費用を必要経費として計上できる可能性が高いということになります。
ただし、これらの判断には、不動産の専門家であるハウスメーカーや建築会社の知見が必要になりますので、土地活用プラン請求後、現地調査をしてから、慎重に判断していくことになります。
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気に入った土地活用プランをもとに、担当者と相談をし、税金の専門家である税理士に確認をしたうえで、総合的に判断をしていきます。
5.土地造成に関した3つの注意点
本章では、土地造成をするにあたり、気をつけておくべき3つの注意点をまとめています。
- 土地造成にも法律がある
- 安さだけにこだわらないで会社を選ぶ
- 複数の会社の土地活用プランを比較する
5-1.土地造成にも法律がある
ご所有の土地ならどんな造成でも自由にできるわけではなく、都市計画法と宅造成等規制法という法律に則っている造成をします。都市計画法は、計画的に都市づくりをおこなうために定められている法律、宅地造成規制法は、住環境の安全性を守るために取り決められた法律です。
どちらの場合も、土地活用の検討を始めた段階で、エリアで指定された法律と、希望する造成方法に必要な要件を知っておく必要があります。ご所有の土地がある自治体に問い合わせをして調べれば、ご自身でも確認はできますが、土地活用プランを請求する際に、現地調査依頼をすれば、ハウスメーカーや建築会社の担当者などの、不動産のプロフェッショナルに調査をしてもらえます。
この方法であれば、希望する土地活用に沿った造成内容がわかり、さらに許認可の条件なども考慮に入れた建築プランなど、土地造成だけでなく、その先の土地活用方法についても総合的に理解していくことができます。
5-2.安さだけにこだわらないで会社を選ぶ
土地造成の費用は、まとまった金額になることが多いため、たくさんの会社の造成費用を見比べていると、コストを抑えた会社に目がいきがちです。しかし、第2章でも解説した通り、各都道府県では土地造成費のめやす金額を公開していますので、基本的に、どの会社も基準額以上の金額は提示してきません。
そのため、どうしても価格を下げる方向で競争をすることになるのですが、土地造成を依頼する会社を選ぶ際には、安さだけにこだわらないで選ぶ必要があります。例えば、土地から出た廃棄物には、自治体ごとに廃棄ルールがあり、不法投棄などの違反をすれば、罪に問われるのは施工をした土地造成会社だけではなく、土地の所有者も罰せられます。
また、土地造成は地盤改良などの際に土地を掘り起こしていくことがあるため、見積もり段階では想定していなかったことが起きる可能性があります。例えば、地下水が流れている、埋められた井戸や大きな廃棄物があった、隣地との間にある境界壁に基礎がなかった、土地に埋蔵物が見つかるなどです。
このようなケースでは、造成技術以外に、現場での経験値が仕事内容に反映するところも大きく、実績の少ない会社の場合、納得のいく作業結果が得られない可能性もあります。
土地造成をお願いする会社を選ぶ場合には、妥当な価格であることをベースに、会社の実績・アフターフォローの充実、専門知識のある社員がいるかどうかなど、総合的な観点から選択するようにしてください。
5-3.複数の会社から見積もりを比較する
ご所有の土地に、土地造成の必要があると判断した場合は、まずは、どのような造成が必要なのかも含めて、見積もりを取り寄せるようにします。その際には、なるべく数多くの見積もり比較できることが望ましいと言えます。
土地活用をする前提で土地造成をする場合には、先に活用方法が決まっていれば、土地活用のタイミングに合わせて造成をすることで、土地活用全体をスムーズに、コストを抑えて進めることができます。
具体的にどのような土地活用をするのかがまだ決まっていない場合には、まずは、ご所有の土地に適した土地活用プランをいくつか比較検討し、そのうえで、ピックアップしてある土地活用方法に、必要な土地造成をするようにします。
どのような土地活用をするにしても、多くのハウスメーカーや建築会社では、土地造成が必要だと判断した場合には、かならずその分もプランに入れて土地活用プラン・建築プランを提案してくれます。
プラン請求には、最大10社に一括でプランの請求ができる「HOME4U オーナーズ」が便利です。スマホやパソコンからご所有の土地の情報などを入力するだけで、その土地に合った活用方法や造成費用を含めた建築費を含めた土地活用プランの提案を受け取ることができます。
まとめ
普段、あまり情報として知ることのない、土地の造成に関した情報をまとめました。基本的に、造成が必要な土地は、不整形地と呼ばれる、形が四角ではない土地や、傾斜や段差がある、または地盤に補強が必要なタイプの土地になります。
活用しようとしている土地にどのような造成が必要かどうかは、基本的には専門家の現地調査が必要です。工程日数のめやすは2週間前後と言われていますが、土地の広さと造成の複雑さに比例しますので、見積もりを取ることで、具体的なことがわかってきます。
土地活用を前提に土地造成をする場合には、土地活用プランや建築プランをもとに、希望する土地活用に合った造成をすることになります。先に、土地活用プランを決めておくことで、土地の造成や工事日程などもスムーズに決まるようになります。
まずは、NTTデータグループの「HOME4U オーナーズ」の一括プラン請求で、土地活用プランをご請求ください。
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