この記事では、これからアパート経営を始める人に向けて、収益性の高い「間取り・設備」の決め方のポイントを解説していきます。
アパート経営の間取りを決めるポイントは、以下の5つです。
- ターゲット層の属性に合わせて決める
- 立地特性で決める
- 生活しやすい導線にする
- 収納スペースを十分に取る
- トイレとバスルームを分離する
ファミリー向けはシステムキッチンや、生活時間の違う家族でも快適に過ごせる追い焚き機能が人気です。
一方、単身者向けではセキュリティ面を重視する傾向が強く、防犯カメラや外に浴室乾燥機の設置が好まれる傾向にあります。人気の高い設備を優先的に揃えることで、より多くの入居希望者の興味を引くことができます。
アパートの間取り・設備決めの際は、以下の2点を実施します。
- 単身者向けでも空間にゆとりを持たせるようにする
- 周辺地域のアパートを参考に条件や間取りを決める
1. アパート経営で儲かるための間取りの決め方
アパート経営の間取り決めのポイントは、以下の5つです。
- ターゲット層の属性合わせて決める
- 立地特性で決める
- 生活しやすい導線にする
- 収納スペースを十分に取る
- トイレとバスルームを分離する
順番に詳しく解説していきます。
1-1.ターゲット層の属性合わせて決める
入居希望者のライフスタイルや家族構成により人気の間取りは変わります。ターゲットの層の属性に合わせて、間取りを決めましょう。
以下は、各ターゲット層に適した間取りの一例です。
ターゲット層 | 適した間取りの例 |
---|---|
ファミリー |
|
2人暮らし |
|
単身者 |
|
大学生 |
|
近年はリモートワークが普及したことで、単身者用でもある程度広い部屋を求める人が増えています。1ルームでも25㎡以上の広さを確保できると、入居希望者からの人気が高まります。
間取りの詳細については「4. 【補足】アパート間取りの基本用語」で解説しています。
1-2.立地特性で決める
アパートのある立地の特性によっても、最適な間取りは変わってきます。
以下は、間取りごとの適した立地の一例です。
間取り | 適した立地の例 |
---|---|
1K・1ルーム |
|
1LDK〜 2LDK |
|
3LDK以上 |
|
立地の特性によって、入居希望者の属性をある程度推測できます。ターゲット層と立地を掛け合わせて、間取りを決めましょう。
「HOME4U オーナーズ」では、立地特性を含めたアパート経営のプラン作成を実施しています。
これからアパート経営をする予定の人はぜひご利用ください。
アパート経営を検討するなら、
まず一括プラン請求を!
アパート経営を検討する際にはなるべく数多くの会社にプランを請求し、比較するのが良いでしょう。
1-3.生活しやすい導線にする
間取りには、快適に生活できる導線を確保しましょう。
ちょっとした身動きのとりやすさはもちろん、ファミリー向けの部屋なら家事・育児導線が整えられていることも重要です。
以下は、生活しやすい導線の一例です。
- 洗面所・浴室・キッチンに壁や仕切りを設けず、スムーズに動き回れるようにする
- 玄関からキッチンまでの距離を短くして、買い物した食材をすぐ収納できるようにする
- 玄関からは直接リビングが覗けないようにする
家事を担当する人は、生活導線を厳しい目でチェックする傾向があります。生活しやすい配置を考慮して間取りを決めましょう。
1-4.収納スペースを十分に取る
収納スペースが充実している間取りは人気があります。収納があればコンパクトな間取りでも物が散らからず、スッキリと整理された部屋で生活できます。
以下は、入居希望者に人気の収納スペースです。
名称 | 特徴 |
---|---|
クローゼット | 最もスタンダードで人気な収納。ハンガーパイプが設置され、洋服や雑貨を収納する想定。 |
ウォークイン クローゼット |
小さな部屋のようなスペースで、既製品の収納棚を置くのが一般的。クローゼットより通気性に優れ、カビが生えにくい。 |
ロフト | 部屋の上に設置するスペースで、ハシゴで上がる。単身者に人気の収納スペース。 |
床下収納 | あまり使わないものや長期保存できるものをしまうのに適している。 |
特にクローゼット(和室なら押し入れでも可)は誰にとっても使いやすく人気が高いです。
1-5.トイレとバスルームを分離する
トイレとバスルームが別々になっている間取りも人気が高いです。トイレとバスルームが一体化した間取りには、以下のようなデメリットがあるからです。
- ゆったりと湯船に浸かれない
- トイレもバスルームもスペースが狭くなる
- 衛生的に抵抗感がある
家賃が安くて立地も良くても、トイレとバスルームが一緒なだけで、入居先候補から外されてしまうこともあります。
設計に問題がなければ、トイレとバスルームは切り離して設置しましょう。
アパート経営が儲からない場合に見直すべき事項については、下記記事でも解説しています。あわせてご覧ください。
2.アパートの人気設備
アパートの設備は、入居希望者に人気のあるものを優先的に取り揃えておくのがおすすめです。
ファミリー向け・単身者向けで人気の設備は下記のとおりです。
ファミリー向け | 単身者向け |
---|---|
|
|
ファミリー向け・単身者向けともにインターネット設備と宅配ボックスは人気を集めています。
細かく見ていくとファミリー向けは家事のしやすさや、生活時間の違う家族でも快適に過ごせる追い焚き機能が人気です。
一方、単身者向けではセキュリティ面を重視する傾向が強く、防犯カメラや外に洗濯物を干す必要がない浴室乾燥機の設置が好まれる傾向にあります。
2-1.インターネット設備を整える
ファミリー向け・単身者向けともにインターネット設備が整っている物件は人気があります。
リモートワークなどの普及により、自宅でインターネットを利用する人が増えたことが理由としてあげられます。
実際に、2022年のインターネット利用率は「84.9%」と、5年前と比べ「4%」上昇しています。
2-2.宅配ボックスを設置する
ファミリー向け・単身者向けともにネット通販の普及により、宅配ボックスの人気が高まっています。
2002年よりネット通販利用世帯の割合を調査している『家計消費状況調査』によると、2022年は過去最高値の「52.7%」を記録しています。
【参考:総務省統計局「家計消費状況調査年報(令和4年)結果の概況」】
2-3.追い焚き機能や浴室乾燥機を設置する
浴室の設備にもこだわることで、集客を期待することができます。
ファミリー向け・単身者向けでは下記設備が人気です。
- ファミリー向け:家族で使いやすい「追い焚き機能」
- 単身者向け:時間帯問わず洗濯物を干せる「浴室乾燥機」
また、単身者向けの物件ではファミリー向けの物件よりも間取りが狭くなる傾向にありますが、「1-5.トイレとバスルームを分離する」と同様に衛生面などの観点から独立洗面台が好まれる傾向にあります。
2-4.システムキッチンを設置する
ファミリー向けの物件では、「1-3.生活しやすい導線にする」にある通り生活のしやすさを重視する傾向が強いです。
流し台・コンロ・調理台・キッチン収納などが一体化したシステムキッチンは、天板に隙間がなく物を置きやすい設備です。
機能性・デザイン性に優れており、人気があります。
2-5.駐車場スペースを確保する
自動車保有台数は年々増加しており、2023年の自家用車保有台数は全国で「61,953,135台」と過去最高になっています。
また、世帯人数が増えるごとに自動車を所有するケースが多いため、ファミリー向けの物件では駐車場スペースの確保をしておくことが大切になります。
敷地内に駐車場スペースを確保することが難しい場合は、近隣に月極駐車場があるかなど調べ、アピールポイントとしておくとよいでしょう。
【参考:PR 一般財団法人自動車検査登録情報協会「わが国の自動車保有動向」】
2-6.防犯カメラを設置する
単身者向け物件では、セキュリティ面を重視する傾向にあり、防犯カメラの人気が高いです。
近隣の賃貸物件に防犯カメラが設置されている場合は、検討するのもよいでしょう。
3.アパートの間取り・設備決めのポイント
アパートの間取り・設備を決めのポイントは、以下の2つです。
- 単身者向けでも空間にゆとりを持たせるようにする
- 周辺地域のアパートを参考にする
順番に詳しく解説していきます。
3-1.単身者向けでも空間にゆとりを持たせるようにする
単身者や大学生向けの間取りでも、極端に狭くなりすぎないようにしましょう。単身者でも、スペースに余裕のある部屋に住みたいと考える人は多いです。
またロフトなどの収納をつけて、コンパクトでも広々と過ごせる工夫をすることもポイントです。
3-2.周辺地域のアパートを参考に条件や間取りを決める
同じ地域にあるアパートを参考にして、自分のアパートの間取りや設備、家賃などの条件を決めましょう。
自身のアパートに入居者を集めるには、周辺のアパートよりも魅力的な条件をそろえる必要があります。
ライバルの条件を調べた上で、どのように差別化をしていくか考えるのが効率的です。
「HOME4U(ホームフォーユー) オーナーズ」に問い合わせると、複数の大手アパートメーカーが立地地域の競合状況や需要に合わせたアパート経営のプラン作成を無料でしてくれます。
アパート経営を検討するなら、
まず一括プラン請求を!
アパート経営を検討する際にはなるべく数多くの会社にプランを請求し、比較するのが良いでしょう。
4. 【補足】アパート間取りの基本用語
アパートの間取りについての基本用語をまとめました。
用語 | 意味 |
---|---|
ワンルーム | 部屋が1つ。部屋内にキッチンがくっついている |
LDK |
|
1LDK | LDKの前の数字は部屋数を表す |
S | サービスルームの略。物置に使われることが多い |
ロフト | 天井近くに設けられた収納スペース。ワンルームに多く、ハシゴで昇り降りする |
CL | クローゼットの略 |
UT | 洗面所の略 |
WCL | ウォークインクローゼットの略 |
5.ターゲットに合わせて間取り・設備を用意しよう
アパート経営で儲かるためには、ターゲットとする見込み顧客の属性に合った間取り・設備を用意することが重要です。
どんなに人気のある設備を盛り込んでも、ターゲット顧客のニーズにマッチしていなければ意味がありません。
必ず入居してほしい人の求めるものから逆算して、間取りや設備を考えるようにしてください。
また「HOME4U(ホームフォーユー) オーナーズ」では、アパート経営のご相談にお答えしております。経営にお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
アパート経営を検討するなら、
まず一括プラン請求を!
アパート経営を検討する際にはなるべく数多くの会社にプランを請求し、比較するのが良いでしょう。
この記事のカテゴリトップへ