土地活用で最初に行うボリュームチェックでオーナーとして知っておくべき基礎知識を解説します。ボリュームチェックで分かることや、良いプランの見分け方も紹介します。

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公開日
2019年07月10日
変更日
2021/07/26
カテゴリ
記事, これから始める人向け, 賃貸住宅の新規建築

ボリュームチェックで土地オーナーが見るべきポイントを解説

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ボリュームチェックで土地オーナーが見るべきポイントを解説

土地活用や用地取得に必ず必要となってくるのが「ボリュームチェック」です。
ボリュームチェックという言葉は、不動産や建設の業界に勤めている方なら普通に使っていますが、一般には知られていない業界用語です。

ボリュームチェックのことを、「ボリュームを入れる」と表現することもあります。

土地活用を検討している方の中には、ハウスメーカーから「とりあえず、ボリューム入れておきましょうか?」と言われて、「何のこと?」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、この記事では、「ボリュームチェック」という言葉を初めて聞いた方向けに、ボリュームチェックとは何かについて解説します。

ボリュームチェックがどういうときに必要なのか、またどのようなことがわかるのかについてもご紹介します。

最後までお読みいただき、ボリュームチェックの理解に役立てて頂けると幸いです。

「土地活用をしたい気持ちは固まっているけれど、難しい話をたくさん読むのは苦手」という方は、この記事をざっくりと大枠で押さえた上で、「HOME4U(ホームフォーユー) オーナーズ」を使って複数の企業から活用プランの提案を受けてみることをおススメします。
NTTデータグループが運営する「HOME4U オーナーズ」は、実績豊富な多数の大手企業と提携しています。優良な企業のさまざまな提案を受けられるので、初期費用だけでなく、ランニングコストや将来の収益性などをしっかり比較した上で活用プランを選択できるのが最大のメリットです。
土地活用のプロが作る渾身の活用プランを、ぜひ比較してみてください。

1. ボリュームチェックとは

ボリュームチェック」とは、土地がどの程度、容積率を消化できるかどうかをチェックすることを指します。

容積率とは、延べ面積を敷地面積で割った値のことです。
この容積を英訳すると「volume」ですので、「容積率の消化の確認」のことを「ボリュームチェック」と呼んでいます

容積率は、大きければ大きいほど、延べ面積(各階床面積の合計)を大きくでき、高い建物を建てることが可能です。

延べ面積が大きければ、貸すことのできる賃貸可能床面積も増やすことができるため、土地活用をする上での収入が上がります。

そのため、土地活用においては、まずはその土地で得られる容積率を最大限消化することが原則です。

容積率には、「指定容積率」と「基準容積率」の2種類があります。

容積率は、まず行政が「このエリアの容積率は200%です。」と指定します。
この行政が指定した容積率のことを「指定容積率」と呼びます。

次に、容積率はその土地が面する前面道路の幅員によって、指定容積率が改めて計算し直されます。
この前面道路の幅員によって計算し直された容積率のことを「基準容積率」と呼びます。

基準容積率は前面の道路幅員に法定乗数を乗じて決まります。

第一に、前面道路の幅員が12m以上の場合には、指定容積率がそのまま基準容積率です。
第二に、前面道路の幅員が12m未満のときは、道路幅員に法定乗数(0.4または0.6)を乗じて求めた数値と、指定容積率を比較し、小さい方の数値を基準容積率となります。

具体的には、下記(1)と(2)を比較し、小さい方の数値が基準容積率です。

(1) 指定容積率
(2) 法定乗数により求められる容積率

住居系の用途地域:前面道路幅員×0.4
住居系以外の用途地域内:前面道路幅員×0.6

用途地域は、住居、商業、工業等の用途を適正に配分して、住居の環境を保護し、商工業の利便を増進するために定められた13種類の地域の総称になります。

例えば、住居系の用途地域で指定容積率が200%、前面道路の幅員が4mの土地を考えます。

この場合、住居系の法定乗数である0.4を用いて、法定乗数により求められる容積率は160%(=4m×0.4)と計算されます。

法定乗数により求められる容積率160%と指定容積率200%を比較すると、160%の方が小さいため、この土地の基準容積率は160%です。

ボリュームチェックでは、実際に建物を建てたとき、本当に基準容積率まで目一杯建てることが可能かどうかをチェックします。

ここから先は一級建築士の領域です。
土地には、容積率だけではなく、高さ制限や斜線制限、日影規制、各行政区の条例等の多様な建築規制があり、基準容積率を消化しきれるかどうか、実際のところ分かりません。

仮に基準容積率が160%だったとしても、他の建築規制によって110%しか消化しきれないということもあり得ます。

土地の建築規制は、複数のルールが重なり合っているため、専門家である一級建築士に図面を描いてもらわないと、最終的な容積消化状況は分かりません。

そのため、ボリュームチェックは一級建築士に依頼します。
ボリュームチェックは、簡単な基本設計レベルの図面ですので、依頼する際の必要書類は実測図があれば十分です。

もし、ボリュームチェックを一級建築士事務所に依頼するとなると、目安として15万円~30万円程度の費用がかかります
ただし、土地活用をハウスメーカーに依頼する場合には、ボリュームチェックは無料です。

ハウスメーカーに土地活用を依頼する方法については、「第5章 土地を最大限に生かすには複数プランの検討が必要」にて解説します。

2. ボリュームチェックを意識すべき土地と活用方法

ボリュームチェックを意識すべき土地は、高層建物を立てることできる土地になります。

また、ボリュームチェックを意識すべき活用方法は、賃貸マンションやオフィスビルなどの高層建物を建てる場合の土地活用です。

例えば、2階建てアパートや戸建て賃貸、賃貸併用住宅、コンビニの1棟貸し等の2階建て以下の建物で賃貸経営をするような土地活用では、ボリュームチェックの必要性は低くなります。

2階建て以下の建物は、ほぼ容積率を消化しきるケースが多いため、容積率が消化しきるかどうかをあまり気にする必要はありません。

2階建てのような低い建物は、特に規制する必要がないため、複雑な建築規制の網がかかっていないことが理由です。

一方で、背の高い高層建物は、周囲に日影を作ってしまうなどの悪影響を及ぼすため、規制する必要が出てきます。

単に容積率の指定だけでなく、絶対高さの指定や、日影を生じさせる時間の制限等の制限を加えることで、周辺の住環境を守る必要があるのです。

特に、賃貸マンションのような高層の住居系の土地活用をする場合、ボリュームチェックは重要となっていきます。

住居系の用途地域は、周辺住民の住環境を守る必要性が強く、建築基準法以外にも、地区計画や各自治体の条例等、様々な建築規制が設けられています。

建築規制は、専門家である一級建築士にしっかり調べてもらわないと分かりませんので、高層建物の土地活用では必ずボリュームチェックを行うようにしてください。

3. 容積率が消化しきれない原因

この章では容積率が消化しきれない原因について解説します。

3-1. 前面道路の幅員が狭い

前面道路の幅員が狭いと容積率が消化できない原因となります。
狭い道路では、高い建物が並んで建ってしまうと、日影が作られ道路が薄暗くなる可能性があります。

そこで、全ての用途地域において、道路には道路斜線制限が設けられています。
道路斜線制限は、道路に影を落とさないように、建物の上部を斜めに削る規制です。

上図右のように、直方体状に建物を建てると、太陽光が遮られ、道路が暗くなります。
それに対して、上図左にように、建物を斜めに削ると、太陽光が道路に深く差し込むため、道路を明るくすることが可能です。

この斜めに建物が削られてしまう部分が、容積率が消化できない原因となります。

道路斜線によって建物が削られる部分は、全面道路の幅員によって計算されます。
前面道路の幅員が非常に広ければ、元々の太陽光が降り注ぐ量が多いため、あまり削る必要がありません。

一方で、前面道路が狭ければ、元々の太陽光が降り注ぐ量が少ないため、大きく削る必要があります。

よって、前面道路が狭いほど、道路斜線制限の影響を受け、容積率が消化できない可能性が高くなるのです。

なお、現代の設計では、「天空率」という計算方法を用いるため、建物を斜めに削ることはほとんどありません。

天空率では、斜めに削る代わりに、「太く低く建てる」、または「細く高く建てる」といった調整を行い、日影の量を道路斜線制限に適合した形とします。

ただし、天空率を使ったとしても、前面道路の狭さが建物の大きさに制限を与えてしまうことは同じです。

3-2. 高度地区による高さ制限

高度地区等による絶対高さの制限があると、容積率が消化できない原因となります。

容積率は、直方体の体積を制限しているような規制であり、建物の高さを規制しているわけではありません。
直方体の体積が一定なら、太い建物なら低くなり、細い建物なら高くなります。

そのため、容積率の規制だけだと、細くすれば高い建物ができてしまうのです。

しかしながら、住宅街などでは、高い建物を建てられてしまうと、困る場合もあります。
そこで、高度地区という規制を設け、絶対高さの制限を設けているエリアもあります。

マンションなどの住宅の場合、一般的に1階あたりの階高は3mとしている建物が多いです。

例えば、高さ制限が20mと定められているような地域だと、7階建てだと21m(=3m×7階)となってしまうため、6階建てまでしか建てることができません。

容積率の規制だけであれば、10階建ての建物が建てられるような土地であっても、高さ制限があるために、6階までしか建てられない土地もあります。

高さ制限があるような土地では、ボリュームチェックの結果、容積率が消化できない土地が多いです。

3-3. 日影規制と北側斜線制限

日影(にちえい)規制も、容積率が消化できない原因となります。
日影規制とは、隣接街区に一定時間以上の日影を生じさせないようにするための規制です。

マンションでは、建物の上階が階段状に削られている建物をよく見ることがあると思います。
あの階段状の部分は、デザインではなく、日影規制による後退です。

日影規制では、冬至日を基準に日影の量を規制します。
太陽光は南から北に向けて斜めに降り注ぎ、日影は建物の北側に大きく生じます。

そこで日影の量を減らすために、北側部分を削った結果、生じているのが北側の階段状の後退です。
日影規制によって生じる後退部分は、容積率が消化できなくなる要因となっています。

尚、類似の斜線制限として、「北側斜線制限」というものがあります。
結論からすると、「北側斜線制限」はボリュームチェックにはほとんど影響しませんので、気にしなくて大丈夫です。

土地活用プラス コラム “北側斜線制限とは”

北側斜線制限は、「第一種低層住居専用地域」、「第二種低層住居専用地域」、「田園住居地域」、「第一種中高層住居専用地域」、「第二種中高層住居専用地域」と呼ばれる用途地域にある規制です。

このうち、「田園住居地域」、「第一種中高層住居専用地域」、「第二種中高層住居専用地域」に日影規制があると北側斜線制限は適用されません。

そのため、北側斜線制限は、実質的には「第一種低層住居専用地域」、「第二種低層住居専用地域」のみに適用される規制となります。

「第一種低層住居専用地域」や「第二種低層住居専用地域」では、建ぺい率と呼ばれる規制が厳しく、北側隣接地の近くに建物を建てることがほとんどありません。
建ぺい率とは、建築面積の敷地面積に対する割合のことです。

加えて「第一種低層住居専用地域」や「第二種低層住居専用地域」では、元々の建物の高さが低いことと、基準容積率も小さいことから、容積率がフルに消化できる場合が多いです。
ボリュームチェックにおいては、高層の建物に影響する日影規制の方が影響力は強い規制となります。

4. 容積率をフルに消化しない方がいいケース

土地活用では、容積率を消化しきることが必ずしも正解でない場合があります。
例えば、以下のようなケースでは、容積率をフル消化しない方が得策です。

  1. 賃貸需要が低い場合
  2. エレベーターがネックになる場合
  3. 貸しにくくなる場合

4-1. 賃貸需要が低い場合

1つ目は、賃貸需要が低い場合です。
典型的な例としては、郊外のコンビニ等が該当します。

郊外では、2階以上の店舗の賃貸需要は著しく低いです。
コンビニの上に階層を作って誰も借りてくれないため、無駄な投資となります。
賃貸需要が低い場合には、容積率を消化しきらないという判断が必要です。

4-2. エレベーターがネックになる場合

2つ目として、50坪未満のような小さな土地でマンションを建てようとする際、エレベーターがネックになる場合があります。

エレベーターを作ると、共用部分の割合が大きくなり、また、保守メンテナンス費用も発生するため、非効率です。

建築基準法で31m以上の建物には「非常用昇降機(エレベーター)」の設置義務が生じるため、小さな土地のマンションでは、あえて高層階とはせず、3階建て程度に抑えたマンションを作った方が良いケースもあります

4-3. 貸しにくくなる場合

3つ目は、貸しにくくなる場合です。
日影規制や道路斜線では、建物の上部が三角錐状に先細りしていきます。

容積率を無理矢理消化しようとすると、上の階が小さくなり過ぎて、貸しにくいフロアーとなってしまうことがあります。

貸しにくいフロアーを作ると、この先何十年もの賃貸経営に悪影響を与えかねません。
日影規制等で上階が狭くなる場合には、欲張らず、容積消化を追求しないことが賢明です。

5. 土地を最大限に生かすには複数プランの検討が必要

土地を最大限に生かすには複数プランの検討が必要となります。
良い土地活用は、複数プランの検討の中から生まれるからです。

ボリュームチェックの成果物は、簡単な設計図になります。
依頼者には「鳥かご図」と呼ばれるボリュームチェック過程の立体図が提示されるわけではなく、建物の設計プランが提示されます。

土地活用では、あえてボリュームチェックを依頼しなくても、大手のハウスメーカーに依頼すれば、ボリュームチェックを踏まえた設計図を受け取ることが可能です。

大手ハウスメーカーなら、ボリュームチェックができる一級建築士が社員として内勤していますので、その社員が図面を作成してくれます。

HOME4U(ホームフォーユー) オーナーズ」の一括無料相談サービスを使うと、なんと無料で複数の大手ハウスメーカーから設計図を受け取ることが可能です。

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しかも、複数のハウスメーカーから提案を受けることができるため、1階に店舗を入れたマンションプランや、全戸がワンルームマンションとなるプランなど、一度に様々な可能性の設計プランを検証することができます。

土地活用では、最終的には、容積消化よりも「何を建てるか」の方が重要です。

HOME4U オーナーズ」では、ボリュームチェックだけではなく、同時に「何を建てるか」の検討もできます

一括無料相談サービスなら、ボリュームチェックを踏まえた色々な土地活用の検討が可能です。

土地活用のためにボリュームチェックをしたいと思っている方は、一括無料相談サービスの利用から始めてみるようにしてください。

まとめ

いかがでしたか。
ボリュームチェックについて解説してきました。

ボリュームチェックとは、建物の容積消化の可能性のチェックのことです。
賃貸マンションやオフィスビルなどのように、高い建物の土地活用を行う場合に必要となります。

容積率が消化しきれない原因としては、「前面道路の狭さ」や「高度地区による高さ制限」、「日影規制」がありました。

また、土地活用の中では、必ずしも容積率をフルに消化しない方がいいケースもあります。
無理に建物を大きくしてしまうことで、竣工後の賃貸経営が難しくなるようであれば、容積率の最大消化は避けるようにしてください。

土地を最大限に生かすには、ボリュームチェックに加え、複数の建築プランの検討が必要となります。
HOME4U オーナーズ」を上手く利用して、土地活用を成功させてください。

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