本記事では、マンション経営が儲からない理由と儲かるための10の方法について解説します。
この記事を読めば
- マンション経営が儲からないといわれている理由
- マンション経営で儲かるための10の方法
が分かります。
マンション経営が儲からないといわれる要因の中でも代表的なものとして以下の5つが挙げられます。
これらの理由は間違いではありませんが、大げさに捉えられている部分があります。
適切に準備や管理を行った経営をすれば、十分に対策ができることといえます。
マンション経営で儲かるための方法として、以下の10個の方法が挙げられます。
【短期で儲からない問題への解決策】
【人口減少への解決策】
【素人には厳しいに対する解決策】
【多額のローンを組むことへの解決策】
【売却が簡単にできないことへの解決策】
1.マンション経営が儲からないといわれる理由
マンション経営が儲からないといわれる理由については、以下の5点が挙げられます。
- 短期間で儲からないから
- 人口が減少しているから
- 素人には難しいイメージがあるから
- 多額のローンを組むことになるから
- 売却が簡単にできないから
それぞれ詳しく解説します。
1-1.短期間で儲からないから
マンション経営が儲からないといわれる理由として、「短期間で儲からない」ということが挙げられます。
マンション経営とは、そもそも短期的な視点ではなく、長期的な運用が必要です。
投資用のマンションを購入したり、建築したりするからといって、すぐに利益がでるものではありません。
購入したばかりの初年度は、マンションの購入や建築にかかる費用や諸費用などの負担もあるため、収支がマイナスになる場合が多いです。
マンション経営は、短期間で利益を狙う株やFXとは異なり、長期的に保有して運用する投資方法であり、長い目で見ながら適切な管理をすることで収益の期待ができます。
「短期間で利益がでない」=儲からないと安易に考えることはやめましょう。
1-2.人口が減少しているから
「全国的に人口が減少している」という点もマンション経営が儲からないといわれている理由の1つです。
日本の人口は2008年をピークに減少しています。
人口が減少すれば、マンションを借りる人が少なくなると考えられます。
中でも地方は過疎化が進み、人口が大幅に流出しています。
下記は都道府県ごとの人口の増減を示しているグラフです。
【引用:総務省統計局ホームページ「住民基本台帳人口移動報告 2022年】
東京をはじめとした一部のエリアでは人口が流入していますが、地方は過疎化が進み、人口が大幅に流出していることがわかります。
日本全体として人口が減少していることに加え、地方は移動による人口減少が進んでいるため、地方のマンション経営は儲かりにくくなっているといえるでしょう。
1-3.素人には難しいイメージがあるから
「素人には難しいイメージがある」という点もマンション経営が儲からないといわれている理由の1つです。
マンション経営などの不動産投資は、選ぶ物件によって収益の差が大きく異なり、儲かる物件の見極めが難しい特徴があります。
また、不動産投資における利回りや減価償却などの計算が複雑なため、不慣れな投資家にとっては難しいと感じてしまうケースも多くみられます。
また実際に不動産投資になれていない素人が、詳しく調べずに安易にマンション経営を始めて失敗、という事例を見聞きすることによって難しいイメージがついてしまっていることが考えられます。
1-4.多額のローンを組むことになるから
多くの投資家がマンション経営は儲からないと消極的になる理由として、「多額のローンを組むことになる」という点が挙げられます。
マンション経営を始める場合は購入や建築費用で数千万円〜数億円の投資が必要となります。
自己資金だけでマンション経営できる資産家は少なく、ほとんどの投資家は金融機関のローンを利用しているのが現状です。
通常の生活においては、住宅ローン以外に高額のローンを組む機会があまりないため、失敗したときのリスクを大きく捉えてしまっている人がいることが考えられるでしょう、
1-5.売却が簡単にできないから
「売却が簡単にできない」という点もマンション経営は儲からないと感じる理由の1つといえます。
不動産は、株などのように簡単に売却することができません。
また、日本におけるマンションは経年によって価値が徐々に低下することがほとんどで、売却する際は市況や周辺の環境に大きく左右されます。
運用している間は収益が上がっていたとしても、売却のタイミングによっては最終的な収支がマイナスになってしまうこともあるため「簡単に売却できず、売却のタイミングも難しい」=マンション経営が儲からないと感じてしまうのでしょう。
マンション経営が儲からないといわれている理由は、上記のように様々な要因がありますが自分にあったプランを見つけることで失敗を避けることができます。
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2.マンション経営で儲かるための10の方法
本章では、マンション経営で儲かるための以下の方法について解説します。
- 【短期間で儲からないことへの解決策1】1階の空室対策を行う
- 【短期間で儲からないことへの解決策2】物件に付加価値を付ける
- 【短期間で儲からないことへの解決策3】戸数を10戸以上にする
- 【短期間で儲からないことへの解決策4】間取りを小さくする
- 【短期間で儲からないことへの解決策5】10~13年を目処に買い替える
- 【人口が減少していることへの解決策】好立地でマンション経営を行う
- 【素人には難しいことへの解決策1】複数のハウスメーカーを比較する
- 【素人には難しいことへの解決策2】管理委託方式を選ぶ
- 【多額のローンを組むことへの解決策】十分な自己資金を用意する
- 【売却が簡単にできないことへの解決策】長期的な視点をもつ
それぞれ詳しく解説します。
2-1.【短期間で儲からないことへの解決策1】1階の空室対策を行う
マンション経営で儲かるためには、空室をできるだけ減らすことが重要です。
特に1階の空室対策を行うことは、大変有効な解決策の1つといえます。
マンションの1階は、2階以上の部屋に比べて空室が出やすいです。
理由としては「セキュリティが弱い」「眺望や日当たりが悪い」「通行人の視線が気になる」などが挙げられます。
よって1階の空室対策をしておけば、マンション全体の空室率を下げることができるでしょう。
1階の空室対策として、以下のようなものがあります。
- 警備会社にセキュリティを依頼する
- 専用庭をつくる
- 目隠し用の植栽を植える
- 窓の位置や形状を工夫する
専用庭は1階の空室対策だけでなく、付加価値としてマンションの魅力を上げる1つの要素ともなります。
1階の空室が出にくくなれば収益はあげやすいため、マンションを建てる際にハウスメーカーへ上記のような対策の相談をすることがおすすめです。
2-2.【短期間で儲からないことへの解決策2】物件に付加価値を付ける
物件に付加価値を付けることも、マンション経営で儲かるために重要なポイントです。
魅力的な設備を整えているマンションは、競合物件との差別化が図れ、家賃を高く設定することも可能です。
付加価値となる設備の具体例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 駐車場にチェーンゲートを付ける
- ペット可にする
- デザインにこだわる
- オートロックに指紋認証を導入する
- トランクルームを設置する
- キッチンや浴室などの設備にこだわる
- 家具付にする
上記のような付加価値となる設備があるマンションは、築年数が経過しても人気が落ちにくい傾向にあります。
周囲に新しい競合のマンションが建っても家賃が下がりにくいでしょう。
2-3.【短期間で儲からないことへの解決策3】戸数を10戸以上にする
マンションの戸数を10戸以上にすれば、「節税効果が高める」ことができます。
節税効果が高まれば、その分手元に残る金額を増やすことができるため儲かりやすくなります。
もし10戸以上のマンションであれば事業規模の基準を満たすため、青色申告で65万円の控除を受けることができます。
マンションの戸数が10戸でなくても、駐車場は5台で1戸とカウントされます。
駐車場が一定数あれば、戸数が足りなくても基準を満たせるので節税が可能です。
マンション建築の計画段階から、節税効果も意識した戸数や設備を整えることができれば、入居者が来てマンション経営が始まってからも損ない運営ができるでしょう。
2-4.【短期間で儲からないことへの解決策4】間取りを小さくする
「間取りを小さくする」ことも、マンション経営で儲かるには効果的な方法です。
たとえば、「60平米の2LDKの1部屋」と「30平米の1LDKの2部屋」で比較してみると
- 60平米の2LDKの家賃17万円×部屋数1=17万円
- 30平米の1LDKの家賃10万円×部屋数2=20万円
となり、1ヶ月で3万円も多くなります。
上記のようにマンション経営においては、小さい間取りのほうが賃料単価は高くなります。
そのため、効率よく収益を上げることが可能です。
また、大きめの間取りに比べると小さめの間取りのほうが賃貸需要も高くなります。
一般的に1LDKなどの小さめの間取りのターゲットは、単身世帯です。
核家族化によって、全国的に単身世帯や2人世帯が増えているため世帯数増加に伴って、小さい間取りの賃貸需要が高まる可能性も見込めるでしょう。
2-5.【短期間で儲からないことへの解決策5】10~13年を目処に買い替える
マンション経営で儲かるための方法として、10〜13年目に買い替えることも1つの方法といえます。
マンションなどの建物は、築15年あたりから、設備の交換や外装の修繕が必要になり、給湯器の交換や外壁塗装などで支出が増えてくる時期です。
また、築年数が経過するにつれて需要は減るため、入居状況も悪くなります。
空室の埋まりが悪くなるため、収入も減少します。
築15年を過ぎると収益性が悪くなるため、築浅の物件に買い替えることで、高い収益性を維持できます。実際に交換が必要になると余計な経費がかかるため、10〜13目を目処に買い替えることをおすすめします。
2-6.【人口が減少していることへの解決策】好立地でマンション経営を行う
マンション経営で儲かるためには、好立地でマンション経営を行うことが重要です。
好立地であれば、賃貸需要が高いため空室率を下げることができます。
たとえば、人気の駅の近くなど利便性がいい立地や、教育施設周辺の立地では会社員などの単身者からファミリー世帯など人が集まることが見込まれます。
好立地でマンション経営したほうが収益はあがりやすくなるため、立地条件のいい物件を購入するか立地条件のいい場所を選んで、マンション建築をすることをおすすめします。
まずは土地活用プランの比較検討を!
2-7.【素人には難しいことへの解決策1】複数のハウスメーカーを比較する
不動産経営はさまざまな専門的な知識が必要で、時代の流れも読む力が必要となります。
まったくの初心者がマンション経営をする場合には、不動産投資のノウハウが豊富なハウスメーカーからサポートしてもらうことで、問題を解決し、収益性を高めることが可能です。
これからマンションを建てる場合は、まず複数のハウスメーカーから見積りをとり、自分に合った信頼できる会社を見つけることが必要です。
優良なハウスメーカーを見つけるためには、施工の質が高いハウスメーカーに絞ったうえで、建築費を比較することをおすすめします。
ハウスメーカー選びの具体的なコツについては、「3.「儲からない!」を回避できるマンション経営に強い管理会社・ハウスメーカーを選ぶためのポイント」で詳しく解説します。
2-8.【素人には難しいことへの解決策2】管理委託方式を選ぶ
マンション経営で儲かるために、管理を委託してプロに任せることが考えられます。
マンションの管理方式としては、大きく分けて「管理委託方式」と「サブリース」の2種類があります。
不動産投資に慣れていない場合は、自主管理するよりも管理会社に委託することがおすすめです。
以下で、それぞれの方法について簡単にまとめました。
2-8-1.管理委託方式
「管理委託方式」とはその名のとおり、管理を管理会社に委託する方式で管理委託契約を締結します。
管理委託では管理会社に家賃収入の5%程度の委託料を支払います。
2-8-2.サブリース
サブリースとは、不動産賃貸における転貸を目的とした一括借上のことです。
マンション所有者は、管理会社と一棟全体の賃貸契約を締結し、管理会社が各入居者と転貸借契約を締結します。
サブリースでは管理会社の手数料相当分を差し引いた金額が賃料となります。
管理委託では、空室状況に応じて家賃収入が変動しますが、サブリースでは、空室状況に関わらず、賃料が固定となることが特徴です。
一見メリットのように感じますが、サブリースの手数料のほうが高いため、管理委託方式を選択しましょう。
2-9.【多額のローンを組むことへの解決策】十分な自己資金を用意する
マンション経営で儲かるためには、十分な自己資金を用意することも大切です。
自己資金が少ないとローンの返済金が多くなるため、手元に残るお金(キャッシュフロー)が少なくなります。
ローンの残債も気にしながら、マンションを買い替える必要もあるため、運用が計画どおりに進まない可能性も考えられるでしょう。
マンション経営で利益をあげるためにはできるだけローンを少なくし、自己資金を用意することをおすすめします。
ただし、不動産投資を全額自己資金というのは現実的ではありません。
一般的には、3割ぐらいの自己資金が望ましいとされているため、ある程度自己資金を用意してからマンション経営を始めましょう。
2-10.【売却が簡単にできないことへの解決策】長期的な視点をもつ
マンション経営で儲かるための方法として、「長期的な視点をもつ」ことは重要です。
様々な活用方法の中でも、マンション経営は長期的な運用が前提であり長く継続することで、徐々に利益を出す投資方法です。
利回りの高さは大切ですが、目先の利益にとらわれると失敗する可能性があるため、長期的視点をもつことが重要といえます。
マンション経営では少なくとも5年単位で利益が出るかを判断基準とすることをおすすめします。
経営をスタートさせる前に、プロと相談しながら長期的な経営計画を立てることで利益が出るまでの道筋をしっかり把握した運営ができるでしょう。
3.「儲からない!」を回避できるマンション経営に強い管理会社・ハウスメーカーを選ぶためのポイント
マンション経営で利益があげられるかどうかは、依頼する管理会社やハウスメーカーも大きく影響します。
この章では、信頼できるパートナーを選ぶためのポイントについて解説します。
3-1.口コミや評判を参考にする
管理会社やハウスメーカーの口コミや評判は、インターネットで検索して確認することができます。
「転職用口コミサイト」は社員の口コミも見られるため、内部事情や会社の姿勢を伺うことも可能です。
また、SNSでは実際に利用した人の生の声を確認できる可能性があるため、活用することをおすすめします。
3-2.管理会社・ハウスメーカーの提示する「経営プラン」を比較する
マンションの建築を依頼する場合は、建築費用や完成したときの外観などが気になりがちですが、「経営プラン」もマンション経営するうえでは重要なポイントです。
各メーカーが提案する月々のランニングコストや収支計画など慎重に比較しましょう。
メリットだけでなくデメリットやリスクについても十分な説明があることや、より詳細に現実的なプランを出しているメーカーを選ぶことをおすすめします。
3-3.ハウスメーカーの規模を考慮する
大手ハウスメーカーのマンションの質が高いため、劣化しにくいことが特徴です。
劣化のしにくさだけでなく安心できる長期のアフターサービスもついているため、安定した建物を長期間維持できます。
中小メーカーに比べると施工費は高くなりますが、マンションを売却するときにもプラスになるというメリットがあります。
いくら建築費が安くても、修繕費が高くつくと、高い収益性は望めないため、目先の建築費だけでハウスメーカーを選ぶことはやめましょう。
大切な資産形成であるため、大手ハウスメーカーに依頼することは安心できる材料となります。
3-4.問い合わせへの対応で見極める
ハウスメーカーや管理会社に問い合わせしたときの対応が丁寧で手厚ければ、契約後の対応も期待できるでしょう。
いくら施工の質が高くても問い合わせへの対応が悪ければ、何かトラブルが起きた際にも対応をしてもらえない可能性があります。
特にマンション経営初心者は、高い収益を上げるためにも安心して任せられる会社を選ぶ必要があるため、気になるハウスメーカーや管理会社があれば、実際に問い合わせして丁寧な対応かどうかチェックすることが必要です。
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