新築アパート投資は利回りとリスクとのバランスがよく、不動産投資のなかでも人気を集めています。
この記事では、新築アパート投資のメリット・デメリットや他の投資方法との比較、どんな人に向いているかなど、基礎から解説します。
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新築アパート投資の利回りは?
新築アパート投資の利回りの目安は以下のとおりです。
- 理想的な実質利回りは「5%」
- 実質利回りの最低基準は「3%」
新築アパート投資のメリット・デメリットは?
代表的なメリットは以下のとおりです。
- 利益が安定しやすい
- 立地や建築プランで工夫ができる
- 融資がおりやすい
- 売却できる
代表的なデメリット・リスクは以下のとおりです。
- 投資回収に時間がかかる
- 空室対策が必要である
- 家賃は下落する
- 修繕費がかかる
新築アパート投資で失敗しないためのポイント
新築アパート投資で失敗しないためのポイントは以下のとおりです。
- 本や書籍で基礎知識を身につける
- 建売は慎重にチェックする
- 複数の建築会社を比較する
目次
1. 新築アパート投資の利回りは?
不動産投資における利回りは、以下の数値が一般的に判断されるひとつの基準となります。
■理想的な実質利回りは「5%」
■実質利回りの最低基準は「3%」
立地条件や投資額などによって利回りの目安は異なりますが、新築アパートの実質利回りであれば標準的には2%~5%程度、理想的な利回りは5%、最低ラインは3%と押さえておくとよいでしょう。
2. 新築アパート投資のメリット
まずは、新築アパート投資にどのようなメリットがあるのかを紹介します。
2-1. 利益が安定しやすい
新築アパートは中古アパート・マンションと比較すると入居が決まりやすく空室リスクが低いため、利益が安定しやすいというメリットがあります。
建物自体が新しいため修繕費もかかりにくく、長期的な修繕計画を立てられるのもポイントです。ランニングコストを抑えながら計画的な経営を行うことにより、安定した利益を上げられるでしょう。
また、マンションの区分所有や戸建て賃貸との比較で考えると、戸数を確保できるアパート投資では空室が経営に与える影響も少なく、安定度は高くなります。
2-2. 立地や建築プランで工夫ができる
新築アパートは立地や建築プランを工夫することで、満室経営を目指すことができます。すでに稼働している物件を引き継ぐ中古アパート・マンション投資や、物件の一部を利用する区分マンション投資と異なる部分です。
もしご所有の土地に賃貸ニーズが見込めない場合は、土地を買い替えて立地から選定しなおし、これからニーズのある土地に投資することも可能でしょう。
アパートの入居率は、周辺環境やその時代に求められるニーズにより大きく変わってきます。アパートを新たに建築して投資するときには、その時代や環境に応じた設備や間取りなどを工夫することで空室を減らし、安定した利益を目指すことができます。
2-3. 融資がおりやすい
新築アパート投資は中古アパート・マンションと比較して経年劣化するまでの期間が長くあるため、金融機関からの融資がおりやすい点もメリットです。
一般的に、中古アパート・マンションの場合は安定した経営ができている物件を手放すオーナーは少なく、金融機関からの評価も得られにくい点があります。新築アパートでは直近で大規模な修繕が必要となる可能性が低く、資金繰りが安定しやすいためよい評価を得られやすいというメリットがあります。
2-4. 売却できる
不動産投資は必要になったタイミングですぐに現金化することが難しい投資です。ただし、新築アパートは資産価値が高く、不動産投資の中でも比較的売却しやすいのが特徴です。リスクを減らして経営できるのがメリットといえるでしょう。
また、家賃収入だけでなく、出口戦略まで含めて計画しやすいのもポイントです。物件によっては短期間で大きな売却益を得られるチャンスもあります。
3. 新築アパート投資のリスク・デメリット
新築アパート投資にはメリットが多い一方で、リスク・デメリットもあります。以下に詳しくご紹介します。
リスクやデメリットを抑えつつ新築アパート投資を進めるには、プロのサポートを受けるのが近道です。プラン比較には「HOME4U オーナーズ」をご利用ください。
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3-1. 投資回収に時間がかかる
新築アパート投資は初期費用が高額となりますので、投資回収には長い時間がかかります。ローンの返済期間も20年、30年となるのが一般的で、長い期間をかけて取り組む投資といえます。
中古アパート・マンションの場合は物件を購入してすぐに家賃収入が発生しますが、新築アパート投資では入居者募集から始めるため経営が安定するまでには時間がかかる点も押さえておかなくてはなりません。
このように、長い期間で投資をする必要があるため、投資回収期間での災害や周辺環境の変化などのリスクも見込んでおく必要があります。
3-2. 空室対策が必要である
新築アパート投資は初期費用が大きいため借入額も大きく、返済比率(年間収入に占める返済額の割合)が高くなりやすい特徴があります。アパートに空室が出ると返済リスクに直結してしまうため、空室対策が常に必要になります。
大規模なマンションと比較すると一室あたりの空室リスクが大きく、また、借入額が小さい中古アパート経営や戸建賃貸経営と比較すると返済比率が大きくなる特徴があります。
新築アパート投資ではこのようなリスクを踏まえ、アパート建築前に収支計画を十分に検討しておくことが重要です。
3-3. 家賃は下落する
新築アパート投資は、建築した当初は高めの家賃を期待でき空室も少なく経営できますが、数年たてば家賃の下落リスクも考えていかなくてはなりません。特に、最初の入居者が退去した後は中古アパートと比較して下落の幅が大きくなります。
そして、一般的にマンションと比較するとアパートの方が賃料の下落は早い傾向にあります。目安として築後10年で新築時より10%程度の下落が考えられるため、長期的な計画では家賃の下落も見込んでおく必要があります。
3-4. 修繕費がかかる
建物の老朽化に伴う家賃下落とともに、その時期には修繕費がかかってくることも押さえておかなくてはなりません。
新築アパート投資は当初の利回りはよく見えても、修繕費が多くかかり、家賃下落の幅が大きくなる頃になると悪化してきます。
4. 新築アパート投資にかかる費用
新築アパート投資を始める際にかかる費用は、以下のとおりです。
新築アパート投資の初期費用
=アパート建築費(坪単価×延べ床面積+諸費用)+土地代
アパート建築費は坪単価をもとに計算できますが、目安は構造により概算が可能です。
木造 | 鉄骨造 | 鉄筋コンクリート造 | |
---|---|---|---|
坪単価の平均 | 77~100万円 | 80~120万円 (軽量)80~100万円 (重量)90~120万円 |
90~120万円 |
※HOME4U調べ
例えば、坪単価90万円の木造でワンフロア50坪の2階建てアパートを建てようとすると、初期費用の概算は以下のとおりです。
新築アパート建築費
=坪単価×延べ床面積+1.1(諸費用分)
=90万円×50坪×2×1.1
=9900万円
土地から取得してアパートを建てる場合は、ここに土地の取得費が加わります。
5. 新築アパート投資VS他の投資方法
新築アパート投資を考えるとき、他の投資方法との比較も気になるところではないでしょうか。ここでは、複数の観点で他の投資方法との比較をしてみます。
まずは、他の投資方法との比較を表にしてみました。
収益性 | 初期費用 | 始めやすさ | |
---|---|---|---|
新築アパート | 〇 | 〇 | 〇 |
中古アパート | △ | ◎ | 〇 |
マンション区分所有 | △ | ◎ | ◎ |
新築マンション | ◎ | △ | △ |
戸建て賃貸 | △ | ◎ | ◎ |
以下に、特徴や利回りの差などを詳しくご紹介します。
5-1. 中古アパート
収益性 | 初期費用 | 始めやすさ | |
---|---|---|---|
新築アパート | 〇 | 〇 | 〇 |
中古アパート | △ | ◎ | 〇 |
中古アパート投資のメリットは、新築アパート投資に比べて初期費用が低く、その分利回りも高くなる点です。すでにアパート経営がされていた物件となるため、ある程度の入居率や収支が見え、すぐに経営を始められる手軽さもメリットといえるでしょう。
その一方で、家賃下落や修繕費の増加により利回りは悪化していく傾向にあること、売却したくなっても中古アパートは買い手がつきにくいことなど、リスクもあります。
そもそも「儲かっているアパートであればオーナーは手放さない」ため、物件取得は慎重に行う必要があります。
5-2. 区分所有マンション
収益性 | 初期費用 | 始めやすさ | |
---|---|---|---|
新築アパート | 〇 | 〇 | 〇 |
マンション区分所有 | △ | ◎ | ◎ |
区分所有マンション投資もまた、一棟の新築アパート投資と比較すると初期費用が低い不動産投資です。自己資金や借入金額も少額から始められるため、不動産投資の未経験者にとって比較的気軽に始められる点がメリットといえるでしょう。
ただし、退去者が出ると収入がゼロになるため空室リスクが分散しづらい点や、管理費、修繕積立金が毎月かかってくる点はあらかじめ理解しておく必要があります。
5-3. 新築マンション
収益性 | 初期費用 | 始めやすさ | |
---|---|---|---|
新築アパート | 〇 | 〇 | 〇 |
新築マンション | ◎ | △ | △ |
新築マンションを鉄筋コンクリート造の大規模な賃貸住宅として考えると、建物の強度や災害への強さ、劣化しにくさはアパートより優位性があります。土地の条件によっては建物を高く伸ばして戸数を確保することができ、大規模な経営も可能となるでしょう。
ただし、新築アパート投資と比較すると初期費用が高額となり、借入期間を長くすることが必要となるため、長期間での運用となること、大きな借入のリスクを負うことがデメリットといえます。
5-4. 戸建て賃貸
収益性 | 初期費用 | 始めやすさ | |
---|---|---|---|
新築アパート | 〇 | 〇 | 〇 |
戸建て賃貸 | △ | ◎ | ◎ |
戸建て賃貸は比較的小規模な借り入れで始めることができるのがメリットです。また、戸建て賃貸は需要が供給に追いついていないことも多く、特にファミリー向けのエリアでは堅実な経営が叶うでしょう。
ただし、同じ土地であれば集合住宅の方が投資効率がよく、利回りは低くとどまることが多いのが特徴です。
6. 新築アパート投資に向いている人は?
新築アパートのメリットやデメリットを踏まえ、ここではどんな人に向いているかをご紹介します。
6-1. 長期的なプランを考えている人
不動産投資は長い期間をかけて取り組むものです。特に新築アパート投資の場合、途中で売却を考えるケースは少なく、20年、30年かけて取り組むことが一般的です。
あくまで投資を短期的なものとはとらえず、長期的な収益計画や管理計画をもとに計画的な経営ができる人に向いている投資方法といえるでしょう。
6-2. 土地を持っている人
新築アパート投資でネックになるのが初期費用という方は多いと思います。もし、すでにご所有の土地があり、その土地を活用して新築アパートを経営するのであれば初期費用は下がり、高い利回りが見込めます。
借入金が少なければ経営開始から投資回収できるまでの期間も短くなるため、少ないリスクで始めることができるでしょう。
7. 新築アパート投資で失敗しないためのポイント
最後に、新築アパート投資で失敗しないためのポイントについて紹介します。
7-1. 本・書籍などで基礎知識を身につける
新築アパート投資で失敗しないためには、本・書籍やセミナーなどを利用して基礎知識を身につけることをおすすめします。
実際には、オーナーがすべてを把握する必要はなく、ハウスメーカーや建築会社、税理士などプロの手を借りながら経営を進めていくのが基本です。
ただし、オーナーは「判断すること」が必要となります。資格を取得する必要までは必ずしもありませんが、やはり基礎知識を把握して話が通じるようにしておくことが必要です。
7-2. 建売は慎重にチェックする
新築アパート投資を考える際、土地とセットで販売されている建売物件を検討することもあるかもしれません。
建売物件の場合すでに計画された物件を購入することになるため、手軽に始めることができ、投資を始めてから回収をスタートできるまでの期間が短くなることがメリットです。ただし、建物プランの検討にはかかわることができません。
立地にもとづいて、どのようなニーズを見て設計がされているのか、長期的な収支計画や資金計画はどのようになるのか、
7-3. 複数の建築会社を比較する
新築アパート投資にはメリットもデメリットもあります。一般的には利回りと許容するべきリスクのバランスが良く、多くの方がチャレンジしている投資といえますが、ご自身に合った方法なのかじっくり検討することをおすすめします。
新築アパート投資で失敗しないためには、複数のアパート経営プランを比較し、ご自身に合ったプランを選ぶことが大切です。プラン比較には「HOME4U オーナーズ」をご活用ください。土地の情報など簡単な入力をするだけで、最大10社からプランが取り寄せできます。
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