投資額、収益性、空室リスク、相続対策など15の着眼点でアパート経営とマンション経営の違いをズバリ解説!どちらの賃貸経営があなたに相応しいかが分かります。

  1. HOME4Uオーナーズ
  2. お役立ち情報
  3. 賃貸住宅の新規建築
  4. アパート経営とマンション経営、16の違いを徹底比較!

記事

公開日
2020年01月30日
変更日
2021/09/02
カテゴリ
記事, これから始める人向け, 賃貸住宅の新規建築
タグ
坪単価

アパート経営とマンション経営、16の違いを徹底比較!

お気に入り
このページをシェアする
アパート経営とマンション経営、16の違いを徹底比較!

土地活用の王道といえば、アパートとマンション経営が挙げられます。2つとも賃貸経営としては同じですが、「いったい何が違うのだろう?」と思っている方は多いのではないでしょうか。

アパートとマンションの間には明確な定義はありませんが、規模と躯体構造が違うことから、収益や法定耐用年数、老朽化の速度など、経営面において様々な違いが生じます。

この記事では、土地活用におけるアパート経営とマンション経営の16の違いについて解説します。
両者にはどちらも強みと弱みがあるで、あなたにとって最適な土地活用の方法を見つけることで、収益性の高い賃貸経営を実現させてくださいね。

「土地活用をしたい気持ちは固まっているけれど、難しい話をたくさん読むのは苦手」という方は、この記事をざっくりと大枠で押さえた上で、「HOME4U(ホームフォーユー) オーナーズ」を使って複数の企業から活用プランの提案を受けてみることをおススメします。
NTTデータグループが運営する「HOME4U オーナーズ」は、実績豊富な多数の大手企業と提携しています。優良な企業のさまざまな提案を受けられるので、初期費用だけでなく、ランニングコストや将来の収益性などをしっかり比較した上で活用プランを選択できるのが最大のメリットです。
土地活用のプロが作る渾身の活用プランを、ぜひ比較してみてください。

1.アパート経営とマンション経営の16の違い

マンションとアパートは、同じ住居系の賃貸経営ですが、規模と躯体構造の違いから、以下の16の観点で違いが見られます。

アパート経営 マンション経営
建てやすさ・希少性 ×
投資額 ×
収入
耐用年数 ×
キャッシュフロー
耐震性・耐久性 ×
セキュリティ ×
空室リスク
賃料下落リスク
管理のしやすさ
維持管理費 ×
大規模修繕費 ×
リノベーションのしやすさ ×
建て替えのしやすさ ×
相続対策
利回り

この章では、16のポイントについて、それぞれどのように違ってくるのか、1つずつ解説していきます。

1-1.建てやすさ・希少性

アパートとマンションでは、希少性に違いがあります。土地活用という観点からすると、マンションは建てられるような土地が希少な分、供給過剰になりにくいと言えます。アパートは、ほぼどこでも建てることができますが、マンションのような高層の建物は限られたところにしか建築することができません。

土地には、エリアによって建築できる建物の用途や大きさに制限が設けられています。用途の制限に関しては、用途地域と呼ばれる都市計画法上の規制で決まります 。建てられる建物の大きさは「容積率」と呼ばれる規制で決まります。容積率とは敷地面積に対する建物の延床面積の割合 のことです。マンションが建てられる土地は、駅に近く容積率が200%以上で指定されているエリアに限られます。

一方で、アパートは戸建住宅しか建たない第一種低層住居専用地域と呼ばれる用途地域にも建てることが可能 です。土地の利用を制限している法律や条令の観点からすると、アパートは建てやすく、マンションは建てにくいという側面があります。

1-2.投資額

投資額に関しても、アパートとマンションでは違いがあります。アパートとマンションを比べると、マンションの方が投資額は大きくなります 。

アパートは、総額が1億円未満でも投資が可能です。それに対してマンションは、1億円は超えることがほとんどです。アパートとマンションでは、規模も違いますが、構造部材も異なります。アパートは木造または軽量鉄骨造が多く、マンションは鉄筋コンクリート造が多いです。

木造や軽量鉄骨の方が、鉄筋コンクリート造に比べ工事費の坪単価も安いです。坪単価が低いうえに、なおかつ建築規模も小さいため、投資額はアパートの方が安くなります。投資総額が安いということは、その分、投資リスクも抑えることができます。

例えば、自己資金3,000万円を用意できる方が、6,000万円のアパートを建てれば自己資金割合が50%の投資をすることができます。しかしながら、同じ自己資金3,000万円を用意できる方が、2億円のマンション投資を行うと、自己資金割合が15%にしかなりません。同じ自己資金であれば、アパートの方が安全な投資を行いやすいと言えます。

1-3.収入

土地活用 収益収入に関しては、アパートとマンションを比べると、マンションの方が大きい傾向があります。マンションは投資額も規模も大きいため、得られる収入の額も必然的に大きくなります。

収入を、不動産物件の収入を測る尺度である「NOI利回り」から考えてみます。NOIとはNet Operating Incomeの略で、収入から経費を引いた「実質的な利益」を表したもので、NOI利回りとはNOIを投資額で割ったものになります。

例として、アパートの投資額が6,000万円、マンションの投資額が2億円で、NOI利回りが同じ5%のアパートとマンションを比べてみます。

アパート マンション
投資額 6,000万円 2億円
NOI 年間300万
(6,000万円 × 5%)
年間1,000万円
(2億円 × 5%)

このように、マンションのNOIは、同じNOI利回りで計算すると、投資規模が大きい分、マンションの方が収入も大きくなります。

なお、NOI利回りに関しては、アパートよりもマンションの方が低い傾向があります。理由としては、マンションの方が立地の良いところに建っていることが多く、総じて空室リスクや賃料の下落リスクが低いことが多いためです。

マンションが立地の良いところに建っている理由は、高い容積率が指定されている土地は、駅に近い立地の良いエリアが多いためです。
そのため、マンションの方が土地価格も高くなり、建築費も高いことから、投資額が高くなり、結果としてNOI利回りはマンションの方が低いという傾向があります。

1-4.耐用年数

アパートとマンションでは、建物の躯体構造が違うため、耐用年数も異なります。

耐用年数とは、建物の固定資産が使用できる期間として法的に定められた年数であり、減価償却の計算期間のことを指します。

減価償却とは、使用または時の経過などによって生じる建物の価値の減少分を耐用年数に応じて、費用配分する会計上の手続きのことを指します。耐用年数に関しては、建物の躯体構造ごとに、以下のように法律で決められています。

法定耐用年数
躯体構造 法定耐用年数
木造 22年
鉄骨造(鉄骨厚3mm以下) 9年
鉄骨造(鉄骨厚3~4mm以下) 27年
鉄骨造(鉄骨厚4mm超) 34年
鉄筋コンクリート造 47年

出典:東京主税局「減価償却資産の耐用年数表(建物)

法定耐用年数は、減価償却費を計算する上で定められた年数ですが、その年数は躯体の堅牢さを反映しています。

木造は22年、鉄筋コンクリート造は47年となっていますが、これは木造よりも鉄筋コンクリート造の方が頑丈であるため長持ちするということも表しています。

耐用年数に関しては、銀行からローンを組む際の借入可能期間にも影響します。不動産投資に対する借入可能期間は、銀行によって異なりますが、耐用年数期間しか貸さない銀行も多いです。借入期間は長いほど、毎月の返済額が少なくなります。20年ローンで組むよりも、30年ローンで組んだ方が毎月の返済額は小さいです。返済の負担を考慮すると、長期の借入の方が有利です。

特に、アパートは木造または鉄骨造であるため、借入可能期間が短くなります。アパート建築をする方は、銀行に融資を受ける際、借入可能期間についても良く確認しておく必要があります。

1-5.キャッシュフロー

キャッシュフローアパートとマンションでは、耐用年数が異なるため、長期的にはキャッシュフローにも違いが出てくることを知っておく必要があります。

キャッシュフローとは、実際に得られる手残りのお金のことです。

建物は法定耐用年数の期間の間、減価償却費を計上できます。木造のアパートなら22年間、鉄筋コンクリート造のマンションなら47年間にわたり減価償却費が計上されます。

減価償却費とは、建物の取得原価を各会計期間に渡り、費用として配分する会計上の処理で発生する費用です。例えば、建築費が2,200万円の木造アパートがあった場合、毎年100万円(= 2,200万円 ÷ 法定耐用年数22年)が減価償却費として計上されます。減価償却費は会計処理の上で発生する費用であるため、実際に支出されるわけではありません。毎年100万円の減価償却費と言っても、100万円が出ていくわけではないということです。

ところが、費用として計上される以上、収入から差し引かれるため、利益は小さくなります。利益が小さくなれば、その分、税金は小さくなり、節税ができます。例えば、賃料収入が1,000万円で、減価償却費以外の経費が300万円、減価償却費が100万円のケースを考えます。この物件の利益は、1,000万円から減価証約費以外の300万円と減価償却費の100万円を控除し、600万円になります。実際には700万円の利益が出ていますが、600万円に対して税金がかかるため、その分、節税効果があるのです。

減価償却費の100万円は流出せずにキャッシュとして残ります。

借入金の元本返済を考慮しなければ、アパート経営で得られるキャッシュフローは以下のようになります。

借入金の元本返済を考慮しないキャッシュフロー
= 税引後利益 + 減価償却費

キャッシュフローの計算では、実際に流出しなかった減価償却費をプラスすることになります。
また、借入金の元本返済額に関しては、会計上の費用にはなりません。借入金は借りたときに売上にならなかったのと同様に、返しても費用とはならないというのが原則です。
よって、借入金の元本返済は、利益には影響は与えませんが、キャッシュフローに影響を与えます。

借入金の元本返済を考慮したキャッシュフローは以下のようになります。

借入金の元本返済を考慮したキャッシュフロー
= 税引後利益 + 減価償却費 - 借入金の元本返済

キャッシュフローの計算では、実際に流出する借入金の元本返済をマイナスすることになります。
キャッシュフローの考え方については、アパートもマンションも同じです。ただし、アパートとマンションでは耐用年数が異なります。
耐用年数満了後は、減価償却費が計上されません。すると、耐用年数満了後のキャッシュフローは、以下のようになります。

耐用年数満了後のキャッシュフロー
= 税引後利益 - 借入金の元本返済

耐用年数満了後は、減価償却費の節税効果がなくなるため、税引後の利益も小さくなります。さらに減価償却費自体もキャッシュフローには加算されません。そのため耐用年数満了後は、キャッシュフローが急に悪化するというのが賃貸経営の共通点です。

耐用年数は、木造のアパートなら22年、鉄筋コンクリート造のマンションなら47年ですので、アパートなら23年後、マンションなら48年後にキャッシュフローが悪くなります。つまり、耐用年数の短いアパートの方が、キャッシュフローが悪くなる時期が早く訪れます。言い換えると、賃貸経営が23年後に苦しくなるのがアパートで、48年後に苦しくなるのがマンションということになります。

マンションの方が減価償却費は長く計上できるため、キャッシュフローは長持ちする優良資産であるという見方ができます。

1-6.耐震性・耐久性

アパートとマンションでは耐震性や耐久性にも異なる影響が出てきます。

耐震性に関しては、現行の耐震基準で新築すれば、アパートもマンションも、基本的には問題ありません。しかしながら、木造や鉄骨造のアパートは、入居者が耐震性に弱いイメージを持つ方が多いという傾向があります。

実際、アパートは耐震性が弱そうだからという理由で、マンションを選ぶという入居者も多くいますので、募集する上では、アパートは不利になる場合があります。
また、耐久性については、アパートよりもマンションの方が優れています。マンションは頑丈な鉄筋コンクリート造であるため、外壁材をタイルや石といった重くて硬い建材で仕上げることが可能です。

アパートの外壁は、サイディングボードと呼ばれる比較的軽い素材で仕上げられています。硬い素材で仕上がっているマンションの方が、見た目上の劣化が少なく、耐久性があります。見た目上の劣化が少ないと、築年数が古くなったとき、マンションの方が募集上、有利に働きます。

1-7.セキュリティ

アパートとマンションでは、一般的にセキュリティに大きな差があります。セキュリティに差が出てくる部分は、オートロックです。

マンションは、入口にオートロックを設ける建築設計を行うことが多いです。それに対して、多くのアパートには、オートロックが存在しません。古いマンションにはオートロックがない物件も多いですが、近年の賃貸マンションはほとんどオートロックを設けます。

最近の賃貸マンションでは、エントランスに扉を二重に設けます。1つ目の扉は、誰でも入れる扉です。2つ目の奥の扉はオートロックにし、入居者以外は原則入れない構造になっています。インターフォンも2つ目の扉の手前に設けることが通常です。

一方でアパートでは、最近の物件でもこのような二重扉のオートロック物件はほとんどありません
。廊下は外部に解放されているため、住戸の入口扉まで直接辿りつけてしまう構造になっています。入居者は、セキュリティを気にする方も多く、「オートロックあり」と謳って募集できる物件の方が募集上は有利に働きます。全体的にセキュリティの弱いイメージのあるアパートは、マンションよりも入居者を集めにくい部分があります。

アパート経営をする方は、防犯カメラや防犯センサーライトの設置をするなど、十分なセキュリティ対策を意識するようにしましょう。

1-8.空室リスク

空室リスク空室リスクに関しては、物件の立地条件によって決まるため、一概にアパートの方が高いというようなことにはなりません。アパートであっても立地条件の良いところに建築されれば、空室リスクは抑えることができます。

ただし、マンションの方が駅から近い場所に建築されることが多いことから、総じてマンションの方が空室リスクは低い傾向はあります。2階建てアパートなら、戸建住宅を建築できるところであれば、基本的にはどこでも建築できます。そのため、駅から徒歩20分くらい離れた戸建住宅街の中であってもアパートを建てることはできます。しかしながら、駅から徒歩20分程度の場所は、そもそも賃貸需要が低いため、空室リスクは非常に高いです。このような場所では、仮にマンションを建てたとしても、空室リスクは高くなります。

一方で、賃貸マンションを建築する場合は、高い容積率を必要とします。高い容積率が指定されているエリアは、比較的駅に近く利便性の高いエリアが多いです。駅に近く利便性の高いエリアは、賃貸需要も高いため、必然的に空室リスクが低くなります。

さらに、マンションには耐震性やセキュリティに関して、良いイメージが加わるため、マンションの方が空室リスクは低い 傾向となっています。

1-9.賃料下落リスク

マンションは鉄筋コンクリート造の堅牢な建物であるため、築年数による老朽化がアパートよりも目立ちにくいです。また、マンションの方が 総じて空室リスクも低いため、賃料は下がりにくくなります。

それに対し、アパートは築年数による老朽化が目立ち、耐震性やセキュリティ面の訴求も弱いことから、空室が発生しやすいです。空室が長引くと、賃料を下げて募集をせざるを得ず、結果的に賃料が下落していきます。

さらに、アパートはどこでも建築できるため、近隣に新築のアパートができるという状況が起こりやすいです。地域の中で飽和状態となれば、既存の古いアパートはどんどん賃料が下がってしまいます。入居者への訴求力が弱く、なおかつ供給過剰になりやすいアパートは、賃料下落リスクも高いと言うことになります。

1-10.管理のしやすさ

賃貸管理管理のしやすさは、戸数や物件の近さが影響します。管理会社に管理を委託してしまえば、アパートもマンションもオーナーが感じる負担感にほとんど違いはありません。

しかしながら、自主管理するとなると、アパートとマンションでは負担感が異なります。管理のしやすさに関しては、戸数が少ないという点から、アパートの方が管理をしやすいです。 自宅近くにアパートがあれば、管理のしやすさはさらに向上します。戸数も10戸程度であるならば、自主管理も十分にこなせる規模になります。マンションは戸数が100戸近くになることもあり、このような規模になると自主管理は非現実的になります。

戸数の多いマンションの場合には、割り切って管理会社へ管理を委託した方が良いでしょう。

1-11.維持管理費

維持管理費に関しては、アパートよりもマンションの方が高いです。マンションにエレベーターがある場合、エレベーターの保守メンテナンス費用がアパートよりも余分に発生します。エレベーターには電気代もかかります。

また条例によって管理人を設置しなければいけない規模のマンションであれば、管理人の人件費もかかり収益を圧迫します。さらに、給水ポンプや受水槽のあるようなマンションであれば、これらの設備維持費用も発生します。

マンションはアパートよりも共用部分の設備が充実しているため、維持管理費が高くなります。

1-12.大規模修繕費

マンション大規模修繕大規模修繕費は、アパートとマンションでは、マンションの方がかかります。

マンションは収入も多いので、その分、修繕費用も十分に積み立てておく必要があります。マンションは、陸屋根(平らな屋根)の場合、大規模修繕費で屋上防水を行います。外壁塗装に関しても、外壁の面積がアパートよりも大きいため、修繕費用も大きくなります。

また、エレベーターが設置されているマンションだと、いずれエレベーターの入替工事なども行います。エレベーターは、保守メンテナンス費用の維持費がかかるだけでなく、高額な大規模修繕費も発生するため注意が必要です。小さな敷地で4階程度のマンションを作る場合、思い切ってエレベーターを設置しない計画とするのも一つの考えです。

アパートの場合、大規模修繕費の総額はマンションよりも小さいです。しかしながら、アパートは大規模修繕が必要な時期に差し掛かると、空室が多く、大規模修繕費の回収が見込みにくい状況になっている場合があります。大規模修繕費を投じても、リターンの見込が期待できない場合には、大規模修繕を行う判断が難しくなるというデメリットもあります。

大規模修繕をするかしないかの判断に関しては、長く稼げるマンションの方が決断しやすいです。

1-13.リノベーションのしやすさ

建物が古くなるとリノベーションをして空室対策を行うことがあります。リノベーションに関しては、アパートよりもマンションの方が行いやすいです。

リノベーションでは、中の壁を壊して部屋を広くするような工事を行うこともあります。このような壁を壊すような工事は鉄筋コンクリート造のマンションであれば可能ですが、柱の数が多いアパートではできません。マンションの場合、2つの部屋を1つにするなどの大胆な変更ができることから、賃貸マンションをシェアハウスに変更するなどのリノベーションもできます。

アパートは、模様替え程度のリノベーションしかできず、思い切って間取りを変更するなどの大胆なリノベーションはしにくいというデメリットがあります。

1-14.建て替えのしやすさ

アパートとマンションでは、将来的な建て替えのしやすさについても違いがあります。

建て替えに関しては、マンションの方が戸数は多く、また解体費用も大きくなることから、建て替えが難しいです。建て替えを行うには、全ての住戸を退去させて空の状態にしなければなりません。戸数の多いマンションは立ち退きに多くの労力を要します。

また、解体費用も鉄筋コンクリート造は木造よりも解体単価が高いです。延床面積もマンションの方が大きいため、総額が非常に大きくなります。マンションは立ち退きと解体費用にハードルが高いため、アパートよりも建て替えが難しくなります。

1-15.相続対策

相続対策の節税効果については、基本的にアパートもマンションも同じです。また、相続対策効果は、アパートやマンションに限らず、コンビニや老人ホームなど、建物を建てて賃貸事業を行えば、全て節税効果を得ることができます。

建物は、他人に貸すと、建物の相続税評価額が30%減額されます。これを「借家権割合による評価減」と呼びます。通常、建物の相続税評価額は、固定資産税評価額ですが、他人に貸すことで権利が制約されるという理由で、固定資産税評価額から30%減額されたものが相続税評価額となります。

また、土地に関しては、土地の上に賃貸に供している建物が建っていることで、「貸家建付地評価減の適用」を受けることができます。通常、土地の相続税評価額は「相続税路線価」より求められたものです。貸家建付地評価減が適用されると、土地の評価額が以下のように計算されます。

貸家建付地
= 路線価評価額 × ( 1 - 借地権割合 × 借家権割合 )

借家権割合は、全国一律で30%になります。それに対し借地権割合は、場所によって異なります。例えば借地権割合が60%の土地であれば、路線価評価額よりも18%(= 30% × 60%)減額された価格が相続税評価額となります。

さらに、建物建築のために借入金を用いると、借入金の金額が相続財産からマイナスされます。アパートもマンションも借入金を使って建てることが多いため、2つとも相続対策効果があります。

但し、マンションの方が投資額は大きいため、一発で大きな相続対策効果を得ることができます。アパートを何棟も建てるよりは、マンションを一棟建ててしまった方が、効率は良いです。

多額の現金を保有している場合には、マンションの方が効率的な相続対策をすることができます。

アパート経営で相続税対策を成功させる3つの心得と始め方

1-16.利回りの違い

アパートやマンションに投資する際は、表面上の利回りと実質的な利回りの違いに注意する必要があります。

例えばある土地において、投資額6,000万円で家賃収入が毎年300万円を見込まれるアパートと、投資額が2億円で家賃収入が、毎年800万円を見込まれるマンションの、2種類の建物を建てられるとします。それぞれの利回りを計算してみます。

アパートの場合 マンションの場合
300万円÷6,000万円=5% 800万円÷2億円=4%

したがってこの土地の場合、一見するとアパートを建てた方が投資した金額を早い年数で回収出来るように思えます。

しかしアパートやマンションの経営には、建物や設備維持費などの諸経費がかかることに注意が必要です。

例えば、アパートの場合毎年120万円、マンションの場合毎年150万円の経費がかかったと仮定します。すると実質的には、マンションの利回りが高くなります。

アパートの場合 マンションの場合
(300万円-120万円)÷6,000万円=3% (800万円-150万円)÷2億円=3.25%

このように利回りから投資を検討する際は、経費まで考慮した実質利回りで計算するよう注意が必要です。また、実際の家賃収入は空室リスクや賃料の下落リスクなどによって毎年変動することがあるため、建物の維持費も変わります。それにより、実際の表面利回りと実質利回りの計算結果も毎年変動する点にも注意が必要です。

2.アパート経営が向いている人

ここまでアパートとマンションの違いについて述べてきました。この章からは、具体的にどういった方がそれぞれの経営に相応しいか、または相応しくないかについて説明します。

アパートが向いている方は、自宅近くにアパートしか建たない土地を持っている方です。アパートしか建たない土地とは、公法上の規制の上でマンションが建築できない土地や、マンションには小さ過ぎる土地が該当します。元々土地を持っている方は、建物投資だけでアパート経営をすることができるので、相当に有利です。しかも自宅近くにある土地であれば、自主管理も選択して収益性を上げることもできます。

他にも、アパートはマンションと比較すると総額が少ないため、多くの資金を有していない方はアパート経営の方が向いています。

3.アパート経営が向いていない人

マンション建築に適した土地を持っている方は、アパートを建ててしまうともったいないので、アパートには向いていません。

マンションが建築できるような土地は、希少性が高く、賃貸事業を開始する上でとても有利であるため、ぜひマンションで活用すべきです。

マンションが建築できる土地の目安としては、駅から徒歩10分圏内で容積率が200%以上で指定されているような土地です。容積率とは建物の延べ床面積の土地面積に対する割合です。ターミナル駅に近い土地であれば、60坪程度の土地でもワンルームマンションが建築できます。

立地条件が良く、容積率も高い土地は、マンションに適しています。アパートでは土地のポテンシャルを活かしきれませんので、マンションを選択することをおすすめします。

4.マンション経営が向いている人

マンション経営には、ある程度の資金に余裕のある方がおすすめです。

また土地の有無に関わらず、土地収用や再開発などで土地を売却し多額の現金を手にした方・事業に成功した方・宝くじが当たった方など、多額の現金を保有している方はマンション経営に向いています。多額の現金は、放っておけばそのまま減っていってしまいます。現金は、その金額がそのまま相続税評価額となるため、相続税も高くなります。

一方で、現金を一棟マンションに変えると、お金を生み続ける資産に変わり、なおかつ相続税評価額を下げるため節税対策となります 。マンションは金額が大きいため、多額の現金を一気に不動産に変えることもできます。

現金資産を効率よく不動産に変えることができるため、多額の現金を持っているような方はマンションの方がおすすめです。

5.マンション経営が向いていない人

マンションは投資額が大きくなるため、自己資金を多く持ち合わせていない方は向いていません 。多額の借入金によってマンション投資を行ってしまうと、過剰な借入金リスクを背負うことになります。

マンションは総額が1億円を超えるような投資となるため、個人投資家が行う投資レベルとしては相当に大きな部類になります。自己資金が不十分な方は、1棟マンション以外の小さな物件から投資を始めた方が適切です。無理をせず、アパート経営や区分ワンルームマンション経営などから始めるが良いでしょう。

6. アパート・マンション経営のメリット

所有する土地にアパートやマンションを建築して、賃貸経営を行うことで得られるメリットは次のとおりです。

6-1.長期的に収入が得られる

アパートやマンションのオーナー様は、入居者からの家賃収入を毎月得られます。ただし実際には、家賃収入からローンの返済分や修繕引当金として積み立てた後の金額が手元に残る金額です。金融から融資を受けて建築費に充てていた場合は、ローン返済完了後はその分かなりの金額が手元に残ることになります。

仕事以外の収入を確保できるようになるため、万が一怪我や病気で動けなくなった時も、入院費や日々の生活に必要な費用をまかなうことができます。一度建築した建物は、正しくメンテナンスを行っていれば数十年以上に渡って存続するため、アパートやマンション経営を続けている限り、老後も年金以外の定期収入を得られます。

6-2.節税対策になる

将来、元々所有していた土地にアパートかマンションを建築してオーナーになる場合、その土地に課される固定資産税が最大で1/6に、都市計画税は最大で1/3になるなど、大幅に減税されます。

更に相続税の計算においては、アパートやマンションなどの第三者が利用する建物を建築していた場合、その土地や建物の課税評価額が、持ち家や更地であった場合に比べて数十%低くなります。

また所得税や住民税は、確定申告の際にアパートやマンションの経営で生じた赤字分を給与所得から控除して計算できます。アパートやマンションの経営が安定化するまでは、結果的に減価償却費や管理費などを利用した節税が可能です。

アパートやマンションの賃貸経営で固定資産税はどう変わる?

6-3.投資効果が高い

実際の自己資金よりも多くの資産を元手に投資を行い、より大きな利益を生み出すことを「レバレッジ効果」と呼びます。

アパートやマンションの経営を始める際に、土地を担保にすることで、金融機関から融資を得られます。それを元手にして建物を建築し、入居者からの家賃収入により利益を得られます。

7. アパート・マンション経営のリスク

一方、アパートやマンション経営には次のようなリスクが存在します。実際に経営する際は、これらの点に注意し、対策法を参考にしてください。

7-1.建物が老朽化する

材質や構造によって耐用年数こそ変わるものの、全ての建物は時間の経過によって劣化していきます。老朽化した建物は外観が劣化していくだけでなく、キッチンや風呂といった水回りや電気系統などの設備も機能が低下していきます。

外観が劣化した建物は入居者が集まりにくくなり、家賃収入が減ってしまうリスクがあります。また建物の機能を維持するために、設備のメンテナンスや補修工事が必要になります。建物を建築してから年数が経過するほど維持費が増加してしまいます。ある程度年数が経った建物は、大規模な補修工事を行う必要もあります。老朽化による収益の低下リスクを軽減するためにも、早いうちから修繕引当金を積み立てておき、工事費用に充てられるようにしておくと良いでしょう。

7-2.入居トラブル

集合住宅において、入居者トラブルは避けられない出来事です。入居者トラブルは、騒音や水漏れ、ゴミの出し方の違反や、禁止されたペットの持ち込みなどが考えられます。入居者トラブルが起こった場合、他の入居者からのクレームや入居者同士の紛争に発展し、最悪の場合は入居者の方の退去に繋がってしまいます。

家賃収入の減少や建物の評判の悪化に繋がりかねない入居者トラブルを防ぐためには、入居希望者の方を事前にしっかりと審査するといった対策が必要です。それでもトラブルが発生してしまった場合は、建物管理者による解決が必要です。

ご自身で解決できるか不安がある場合は、費用はかかりますが賃貸物件の管理会社に委託するという手段があります。紛争解決に実績のある管理会社を選んで、入居者トラブルを最小限のリスクに留めるのが良いでしょう。

7-3.家賃が下落するリスク

空き室が残った状態が継続した場合、入居者確保のため近隣の競合物件との価格競争で、家賃を下げる必要に迫られるかも知れません。しかし安易な家賃値下げは、既存の入居者による家賃の値下げ交渉を招いてしまう懸念もあります。

空き室が続く状態を改善するには、家賃を下げる以外の対応を考えてみてはいかがでしょうか。家賃を下げるのではなく、敷金や礼金を0にするキャンペーンを行ったり、建物の設備を最新のものに改善したりして、物件を探している方の需要を満たすようにするなどの工夫をしてください。

8. あなたに合った賃貸経営を見つけるには?

アパートとマンション経営の違い、メリット・デメリット、適正が把握できたでしょうか。

その上で、実際に賃貸経営に踏み出したいという方は、建築会社やホームメーカーから建築費用や将来の収支計画を盛り込んだプランを受けるといいでしょう 。各社が見積もるプランは、土地の利用規制を踏まえた上で、最適だと考える建築計画の提案です。つまりあなたの土地のポテンシャルを最大限に生かした提案をプロの視点から 受けることができます。

その場合1社からだけでなく、複数社のプランを比較することが重要 です。
なぜなら、アパートひとつとっても、各社で様々な工法や間取りがあり、建築費の見積もりも様々です。また、それに沿って収入や修繕費を考慮した収支計画表も違ってくるからです。

NTTデータグループが運営する「HOME4U(ホームフォーユー) オーナーズ」は、1回の入力だけで複数の実績ある大手企業からプラン提案を受けることができます。
その中から最も収益性があり、あなたの土地と相性の良いプランを選択すればいいのです。
アパート経営かマンション経営か、どちらを選ぶべきかについては、複数のプラン提案を比較することで答えが見えてくるはずです。

HOME4U オーナーズ


まとめ

アパート経営とマンション経営の違いについて説明してきました。
アパートとマンションの間には、希少性、投資額、収入、耐用年数、キャッシュフローなど、16の項目に違いがあります。これらの違いは、主に規模と躯体構造から生じています。
アパート経営とマンション経営には、どちらも一長一短があります。まずはプラン提案を受けて、自分が持っている土地はどちらが適しているかを知ることから始めてください。
土地活用のプラン提案は、実績豊富な複数の大手企業からまとめて提案が受けられる「HOME4U(ホームフォーユー) オーナーズ」が便利です。
複数の提案を受けると、自分の土地のポテンシャルを最大限に生かす活用方法が見えてきます。受けた提案と自己資金の状況も加味しながら、活用方法を決定しましょう。

MFS連携


icon_light  不動産投資ローン借り換えサービスで、借り換え可能

アパートローンの借り換えにおいては様々な書面が必要になりますし、
そもそも借り換えできるのか、メリットは有るのかご自身で把握することは難しいです。

そこで、モゲチェックの「オンライン型不動産投資ローン借り換えサービス」をお勧めします。
銀行の審査があるため、すべての人が借り換えできるものではありませんが、オンラインで
瞬時に借り換えメリット額が把握でき、本審査承認まで自宅で済ませることができます。

借り換えでいくらお得に?
無料ウェブ診断でチェック!

モゲチェックの「不動産投資ローン借り換えサービス」は、
ランキングサイトに出てこない特別金利のローンをご紹介しています。

借り換えで、現在のローンがいくらお得になるか、
無料でできる簡単Web診断で瞬時にご確認いただけます。


お気に入り
このページをシェアする

おすすめサービス

この記事のカテゴリトップへ

ご意見・ご要望

当サービスについてご意見・ご感想などお寄せください。サービス改善に役立ててまいります。

This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.