インターネットで「アパート経営」と検索すると「地獄」と出てきて、驚いた経験のある方も多いのではないでしょうか。アパートは、安定した経営ができれば長期間にわたって収益をもたらしてくれる一方で、リスクもあることは確かです。
アパート経営を地獄にしないためには、さまざまなリスクと起こりがちな失敗例を知っておくことが不可欠です。
- アパート経営で起こりがちな失敗例とその対策
- アパート経営を地獄にしないため気を付けるべきポイント
この記事では、上記の内容を徹底解説します。ぜひ、安定したアパート経営にお役立てください。
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アパート経営は地獄?儲からない?
「アパート経営は地獄」「儲からない」と聞くと怖くなってしまいますが、実際にメリットは数多くあります。
- 安定した収入を長期間にわたって得られる
- 相続税対策になる
- 老後の収入を作れる
- マンションなどよりコストが安い
- 比較的どんな土地にも建てやすい
アパート経営では上記のメリットを最大化し、リスク対策を適切に行うことで成功に近づきます。詳しくは「アパート経営は地獄?儲からない?」をご確認ください。
アパート経営で起こりがちな失敗例7つと回避方法
アパート経営で地獄になってしまいやすい、起こりがちな失敗例7つは以下のとおりです。
- 過剰な借入金が経営を圧迫する
- 空室リスクを吸収できず破綻する
- サブリースのリスクを読み切れずに失敗する
- 節税目的でアパート経営を初めて赤字になる
- 入居者トラブルを抱えてしまう
- 高利回り物件で失敗してしまう
- 安易に追加投資をしてしまう
アパート経営では、これらの起こりやすい失敗を知り、対応策を用意しておくことが成功のポイントとなります。それぞれの例の詳細と回避方法については「起こりがちな失敗例7つと回避方法」をご確認ください。
アパート経営を地獄にしないためのポイント
アパート経営を成功させるには、デメリットやリスク対策をしておくことが必要です。以下の点に気を付けましょう。
- 勉強や情報収集を怠らない
- 自己資金をしっかり用意する
- 土地がある状態でアパート経営を始める
- 資金計画を入念にチェックする
- 適切な建築費でアパートを建てる
- リスク対策を怠らない
- 信頼できる建築会社・管理会社を選ぶ
詳しくは「アパート経営を地獄にしないためのポイント」をご確認ください。
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1.アパート経営は地獄?儲からない?
「アパート経営は地獄」「アパート経営は儲からない」と聞くと、怖くなってしまう方も多いかもしれません。ですが、アパート経営が軌道に乗れば、多くのメリットがあります。
- 安定した収入を長期間にわたって得られる
- 相続税対策になる
- 老後の収入を作れる
- マンションなどよりコストが安い
- 比較的どんな土地にも建てやすい
上記は代表的なアパートのメリットです。
このようにアパート経営にはメリットが多く、リスクはあっても試みる価値があります。地獄にならないためにはリスク対策が重要となるため、失敗例とその回避策を知る必要があるのです。
2.起こりがちな失敗例7つと回避方法
アパート経営では、起こりがちな失敗例を知っておくことでそれに備えることができます。この章では、起こりがちな7つの失敗例とその回避方法についてご紹介します。
2-1.過剰な借入金が経営を圧迫する
アパート経営を始めるには、数千万円以上の初期費用がかかります。自己資金ですべてを賄うオーナーは少なく、ローンを利用してアパート経営を始めるケースがほとんどです。
このときに「借入金が過剰で経営を圧迫してしまう」というのはよくある失敗例のため、注意が必要です。
借入金が多く、毎月の返済額が大きいと、少し空室が発生するだけでも収支に与える影響が大きく、空室への対応力が弱くなります。また、アパート経営では突発的な修繕や出費が発生することも少なくありませんが、そうした出費を吸収することも難しくなり、さらに借入金が増えてしまいます。
これらの失敗を防ぐには、自己資金の比率を上げることが重要です。健全な経営のためには3割程度の自己資金が必要とされていますので、それを目安に準備しましょう。十分な自己資金がなければ、アパートの規模を検討しなおす、コストダウンを図るなど対策を考えましょう。
詳しい初期費用が知りたい方は、「HOME4U オーナーズ」を使えば、建築費や間取りを含めた建築プランの提案を複数社から受けられます。
2-2.空室リスクを吸収できず破綻する
アパート経営で地獄につながりやすい重要なリスクが、空室リスクです。アパート経営の収入源は家賃収入のため、空室は収入の減少に直結してしまいます。空室が出るとキャッシュフローの悪化や家賃の下落など、悪循環に陥りやすいことにも注意が必要です。
空室を出さないための工夫には、アパートを建てる前に十分なリサーチを行い、そのエリアのニーズに合った物件を建てる、競合物件との差別化をする、などが挙げられます。
また、客付けに強い管理会社を選ぶのも有効です。管理会社を選ぶ際には、その会社の管理物件の入居率は必ずチェックしましょう。
また、そもそも賃貸需要の弱い土地であればどうしても空室リスクは避けられないため、場合によっては土地を買い替えることが対策となる場合もあります。
2-3.サブリースのリスクを読み切れずに失敗する
アパート管理を委託する方法には、管理委託とサブリースの2種類があります。このうち、アパート経営の失敗例として挙がりやすいのが、サブリースのリスクを読み切れていなかったことによる失敗です。
- 管理委託:オーナーと入居者が直接賃貸借契約を締結し、管理のみ管理会社に委託する管理方式
- サブリース:サブリース会社が入居者と転貸借契約を締結し、オーナーはサブリース会社にマンション一棟を賃貸する管理方式
サブリースはアパートを一棟貸しすることにより毎月一定額の収入が保証されますが、失敗ポイントとなりやすいのが、この保証された金額に定期的に見直しが入ることです。つまり、当初保証された金額をもとに借入金の返済計画を立てていると、減額されてしまうと途端に収支が圧迫されてしまうことになります。
回避方法としては、サブリースの仕組みを正しく理解し、以下の点について十分に確認しておくことが挙げられます。
- 保障される収入
- 見直し時期
- 免責期間(アパート新築直後や退去後など、次の入居者を探す期間)
- 原状回復費用(退去後に次の入居者を入れるために必要な費用)の負担割合
- 解約条件
よくあるトラブル事例や回避方法についてはサブリースの記事でも詳しく説明していますので、そちらもご確認ください。
2-4.節税目的でアパート経営を始めて赤字になる
アパート経営を始める目的が「節税対策のため」という方も多いのではないでしょうか。特に相続税では、現金で相続するよりアパートを相続した方が相続税評価額は下がり、課税されにくくなるため、実際に節税対策としてアパートを建てる方は多くいらっしゃいます。
ですが、目的を節税に置きすぎるあまり、収益が出る物件づくりを考えずにアパートを建ててしまうのは危険です。節税対策をメインに置くなら「建てればゴール」となってしまいますが、そもそもアパート経営で利益を上げられなければ、節税額以上の負債を抱えてしまう可能性もあるからです。
競争力のあるアパートを建てるには、周辺のリサーチを入念に行い、エリアのニーズに合ったアパートを適切な価格で建てることが重要です。あくまで「アパート経営で収益を出す」ことを目指しましょう。
2-5.入居者トラブルを抱えてしまう
アパート経営では、入居者トラブルのリスクがあります。良い入居者がトラブルなく使ってくれると良いですが、モラルのない入居者がいたり、アクシデントが起こってしまったりする可能性もあります。
- 家賃滞納や夜逃げ
- 入居者の孤独死
- 騒音やゴミ出しなどモラルのない入居者による問題
- ゴミ屋敷化してしまったときの現状回復問題
家賃滞納や夜逃げは、家賃収入が途絶えるだけでなく次の入居者を入れられない、現状回復にコストがかかるといったことから、オーナーにとって非常に大きな問題です。また、核家族化が進み、高齢化社会となった現代では、孤独死の問題も考えておかなくてはなりません。これらの対策には、家賃保証サービスや、事故物件に対応する保険への加入が有効となるでしょう。
また、騒音やゴミ出し、ゴミ屋敷化などは他の入居者に与える影響も大きく、退去者が出て空室となってしまう、悪い噂が立って新しい入居者が入りにくくなるなどの影響も懸念されます。
これらの対策としては、入居者管理に長けた管理会社を選び、モラルのない入居者が入らないよう対策を講じておく必要があるでしょう。
2-6.高利回り物件で失敗してしまう
利回りとは、初期費用(投資金額)に対する収益の割合を表したものです。つまり、利回りが高ければ初期費用を早く回収でき、低ければ初期費用の回収には時間がかかるということになります。「それなら高利回りがいい」と思いがちですが、アパート経営が地獄になるのは、高利回りの物件であるケースも多いのです。
高利回りの物件で代表的なものが、地方や郊外であまり立地の良くない場所のアパートです。特に築年数が経っているアパートなら安く手に入ることが多く、高利回り物件に見えるかもしれません。しかし実際は、立地が良くなければ空室が発生しやすく、築年数が経っていれば修繕費も発生します。最初は高利回りでも、すぐに収益が悪化してしまうハイリスク物件と言えるでしょう。
新築アパートでも、コストカットで高利回りを追及しすぎると、周辺の競合物件と比較すると見劣りしてしまい、空室の目立つハイリスク物件となってしまうことがあります。
アパート経営は、数十年にわたって取り組むものです。初期費用を抑えすぎると優良な資産にならなくなってしまうことが多いため、注意しましょう。
2-7.安易に追加投資をしてしまう
アパート経営が軌道に乗ると、安易に追加投資してしまうことにも注意が必要です。1棟目のアパート経営が成功したという理由ですぐに2棟目、3棟目と追加投資をしてしまうと、気づいたときには地獄ということになりかねません。
1棟目は自己資金を十分に用意しやすいことから健全な経営ができたとしても、2棟目をフルローンで始めてしまっては、自己資金の比率は下がってしまいます。さらに2棟目が軌道に乗る前に、1棟目の大規模修繕などさまざまな資金がかかる時期が重なってしまうこともあります。
このように、立て続けに追加投資をすると借入金の比率が上がり、健全な財務内容が保てなくなってしまうケースが多いことには注意が必要です。そうなると、築年数が経つにしたがって高まる空室リスクや修繕をカバーできなくなってしまいます。
3.アパート経営を地獄にしないためのポイント
アパート経営を地獄にしないためには、失敗しやすいポイントを把握しリスク対策を怠らないことが大切です。以下に、押さえておきたいポイントを5つご紹介します。
3-1.勉強や情報収集を怠らない
アパート経営は土地活用の定番で、多くのハウスメーカーが取り扱っています。オーナーは建築後のほとんどの管理業務を管理会社に委託することができるため、アパート経営や不動産に対する特別な知識がない状態でもチャレンジができる状況にあります。
ただ、ここまでご紹介したように、アパート経営には起こりがちな失敗が数多くあり、少しの心がけや建築時の検討でそれらは回避しやすくなります。逆に、うまくいっていても、ちょっとしたきっかけで収支が悪化してしまうことがあります。
- オーナー向けのセミナーなどに参加し最新動向をつかむ
- 定期的に近隣の競合物件についてリサーチする
上記は一例ですが、オーナー自身もすべてを業者任せにするのではなく、自らで知識を身につけ、情報収集に取り組む必要があります。
3-2.自己資金をしっかり用意する
アパート経営の財務状況を健全に保つには、自己資金を十分に用意することが大切です。目安としては、自己資金の割合は「3割以上」とされています。
アパート経営では、予想以上に空室が増えてしまったり、予期しない出費が必要となったりすることが少なくありません。自己資金の比率が高ければ、このようなアクシデントにも対応しやすくなります。
また、アパート経営で最も避けたいのはオーバーローンです。オーバーローンとは、ローン残高がアパートを売却したときの価格を上回っていて、売却してもローンを完済できない状態のことです。こうなると、アパートの収支が悪化しても撤退できず、撤退できたとしても負債を抱えてしまうことになります。
アパート経営がこのような状況になってしまえば地獄です。そうならないよう、十分な自己資金を用意し、借入金の割合を下げた状態で経営を始めましょう。
3-3.土地がある状態でアパート経営を始める
相続などで、土地ありの状態でアパート経営を始めることも健全な経営には有効です。アパート経営を始めるにあたって土地があると、改めて購入したくても良いため借入金を減らすことができ、リスクが下がります。
また、建物だけに予算をかけられるため、近隣の物件との差別化もしやすいでしょう。建物のグレード感を上げることができれば空室が発生しにくくなり、施工の質が高ければ、メンテナンスや修繕にかかる費用を抑えられます。
ただし「すでにある土地」は立地が選べないことにも注意が必要です。賃貸需要のない土地であれば空室リスクが高くなってしまう可能性もあるため、無理にその場所にアパートを建てるよりは、土地を買い替える選択をすることも一つの方法です。
3-4.資金計画を入念にチェックする
アパート経営を地獄にしないためには、資金計画のチェックを入念に行いましょう。資金計画や収支計画は、アパート建築会社から建物プランとあわせて提案を受けることができます。
資金計画では、家賃収入の見通しが甘くないか、空室リスクや修繕費は見込まれているかなど、10年先、20年先のことを考えて確認しましょう。また、キャッシュフローがあれば多くのリスクは吸収しやすくなるため、収支だけではなくキャッシュフローも重視して確認しましょう。
アパート経営にかかる費用は、アパート経営の初期費用と維持費用の記事でも詳しく紹介していますので、そちらもご覧ください。
3-5.適切な建築費でアパートを建てる
新築アパート経営で地獄にならないようにするには、質の高いアパートを適切なコストで建てることが大切です。
利回りを考えると低コストで建てた方がよいと思いがちですが、すでにご紹介したように、低コストを追及しすぎると、質の低い物件でかえって空室が目立ったり、早い段階で修繕が必要になってしまったりということが考えられます。
長く収益を生んでくれる資産をするには、施工実績が十分にあるハウスメーカーに建ててもらう方がおすすめです。予算を超えてしまうなら、複数のメーカーに相見積もりを取って比較する、質をなるべく落とさずコストカットできる方法を提案してもらうなど、工夫しましょう。
また、詳しい建築費が知りたい方は、「HOME4U オーナーズ」を使えば、建築費や間取りを含めた建築プランの提案を複数社から受けられます。
3-6.リスク対策を怠らない
オーナー自身が勉強を怠らず、安定した経営をしていても、アパート経営には予期せぬリスクで被害を被ってしまうことがあります。例えば、火災や地震、洪水などの自然災害、入居者の孤独死などです。こうした場合、もとの状態に戻すには時間もコストもかかるうえ、不動産の価値が目減りしてしまうリスクもあります。
こうしたリスク対策には保険で備えるのが有効です。火災保険や地震保険は入っているオーナーがほとんどですが、入居者の孤独死に対応した保険や高齢者の見守りサービスなどを検討するのも良いでしょう。家賃に関しても、家賃保証サービスに加入して備えるということも有効です。
3-7.信頼できる建築会社・管理会社を選ぶ
ここまでご紹介してきたように、アパート経営を地獄にしないためには、注意すべき点が数多くあります。ですが、実際にオーナーだけですべてを正しく判断し、そのエリアに合ったアパートを建てて安定した経営をしていくことは難しいものです。
安定したアパート経営には、実績のある建築会社、管理会社を選び、サポートを受けながら経営に取り組むことが必要です。オーナーの要望を聞きながら、専門家としての知識や技術でサポートしてくれる建築会社なら、成功につながりやすいでしょう。
信頼できるパートナーを選ぶには、まずは複数社へまとめて問い合わせをし、建築プランや経営プランを比較するのがおすすめです。
「HOME4U オーナーズ」なら、最大10社からその土地に合ったアパート建築プランを、建築費や収益プランもあわせて提案してもらうことができます。
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