更新日
2025.01.07
カテゴリ
土地活用
タグ
空き地 費用 経営ノウハウ

「空き家を活用したビジネス」手法おすすめ10選

本記事では「空き家」を解体することなく、リフォーム・リノベーション等を行うことで新たなビジネスを展開した「空き家を活用したビジネス」手法のおすすめ10選を紹介します。

「空き家」に関して初心者向けの内容が知りたい方や、補助金や各種制度の活用を検討している方は以下の記事をご覧ください。

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STEP1
STEP2
この記事のポイント まとめ
「空き家を活用したビジネス」手法 主要10選?

以下は「空き家」を解体することなく、リフォーム・リノベーション等を行うことで新たなビジネスを展開した手法のうち主要な10種です。

メリット・デメリット、特徴とあわせてご参考ください。

【「空き家を活用したビジネス」手法まとめ】
※手軽さ:〇手間かからない→×たいへん、初期費用:〇低い→×高い、収益性:〇高い→×低い
ビジネス手法 手軽さ 初期費用 収益性 メリット デメリット
戸建て賃貸
  • 収益が高い
  • 入居者募集や、管理の手間がかかる
シェアハウス ×
  • 空室リスクの分散化
  • 入居者募集や、管理の手間がかかる
サブスク住宅 ×
  • 管理を任せることができる
  • 収益が低い
マイホーム借上げ制度 ×
  • 空室時保証賃料がある
  • 対象が50歳以上
  • 収益が低い
セーフティネット住宅 × ×
  • 社会貢献性が高い
  • 収益が低い
介護施設 × ×
  • 収入が安定的
  • 介護用のリフォームが必要
古民家再生カフェ × ×
  • 社会貢献性が高い
  • 自分で運営する際には、各種届出の手間がかかる
民泊
  • 地域活性化につながる
  • 外的要因に左右されやすい
サテライトオフィス ×
  • 収益が高い
  • 高速通信環境等、設備投資が必須
コワーキングスペース
  • 比較的参入しやすい
  • 利用者数により収入が不安定

詳細は各章をご確認ください。

1.戸建て賃貸経営をする

戸建て賃貸はファミリー層を中心に需要が多いので一度入居すると定着率が高く、安定経営や高収益が見込めます。
また、将来的には中古一戸建てとして売却できるという点も人気の理由です。

【「戸建て賃貸経営」の特徴】
ビジネス手法 手軽さ 初期費用 収益性 メリット デメリット
戸建て賃貸
  • 収益が高い
  • 入居者募集や、賃貸管理の手間がかかるが必要

空き家を戸建て賃貸として運用する場合、多くの場合でリフォームやプロのクリーニングが必要です。

リフォーム費用を負担したくないときには、まだ知名度は低いですが入居者が費用を負担する「入居者DIY型の賃貸契約」もあります。
家賃は相場よりも安くなりますが、入居者側が費用を負担してリフォームを行います。

戸建て賃貸経営を検討したい方は、以下の記事もぜひご覧ください。

実際の活用事例:岐阜県各務原市のDIY型空き家リノベーション事業

岐阜県各務原市では「行政・民間企業・大学・金融機関」が四位一体となってサポートする「借主負担DIY型空き家リノベーション事業」を行っています。

行政が主体となって「借主負担DIY型の空き家」を貸したい所有者と借りたい入居者をマッチングさせているので、双方にとって安心して利用されています。

【引用:各務原市役所「DIY型空き家リノベーション事業」
【引用:各務原市役所「OUR FAVORITE KAKAMIGAHARA」

2.シェアハウス経営をする

シェアハウスとは、複数の人が共同で住む家で都心や若者に人気のエリアに空き家を所有している方におすすめのビジネス手法です。

【「シェアハウス経営」の特徴】
ビジネス手法 手軽さ 初期費用 収益性 メリット デメリット
シェアハウス ×
  • 空室リスクの分散化
  • 入居者募集や、管理の手間がかかる

シェアハウスで成功している事例は、立地の良さとコンセプト設定の差別化ができています。
「音楽スタジオ付き」「国際交流が可能」「デザイナーズ家具付き」など立地に合わせたコンセプト設定の差別化を検討しましょう。

実際の活用事例:広島県三原市学生向けシェアハウス設置補助事業

空き家の有効活用および市内居住促進のために、行政が学生向けのシェアハウス設置の補助事業を行ったケースです。

事業者に対して、空き家の改修や家具や家電などの室内設備に対して400万円を上限とした補助金を交付しました。

【引用元:三原市「空き家を活用した学生向けシェアハウスが設置されました」

3.サブスク住宅として貸し出す

サブスク住宅とは、各エリアに登録された住宅に定額で住み放題ができるサービスです。
サブスク住宅サービスを運営している会社に空き家を登録することで、比較的手軽にはじめることができます。

【「サブスク住宅として貸し出す」特徴】
ビジネス手法 手軽さ 初期費用 収益性 メリット デメリット
サブスク住宅 ×
  • 管理を任せることができる
  • 収益が低い

主に観光客が利用することが多いため、周辺に観光スポットがある場合は、ビジネスが成功する確率が高くなります。

実際の活用事例:月9,800円から利用できる多拠点生活

サブスク住宅サービスを運営している会社は複数あり、サービスの種類も多岐に渡ります。

背景には二拠点生活や多拠点生活に興味を持つ層が増えてきており、年々利用者が増加している点が挙げられます。

【引用元:PRTIMES「多拠点生活が月9,800円から始められる「新料金プラン」スタート 」

4.マイホーム借上げ制度を利用する

マイホーム借り上げ制度は「一般社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)」が運営する、50歳以上の空き家所有者を対象とした借り上げ制度です。

【「マイホーム借上げ制度の利用」の特徴】
ビジネス手法 手軽さ 初期費用 収益性 メリット デメリット
マイホーム借上げ制度 ×
  • 空室時保証賃料がある
  • 対象が50歳以上
  • 収益が低い

借り上げた家は、JTIが子育て世帯などに転貸(又貸し)します。
入居者が支払う家賃から15%差し引かれた賃料をオーナーが受け取ることになるため、戸建て賃貸経営よりも収益性は低くなるものの、空室時保証賃料を得ることで安定的な収益を得ることができます。

また、リフォームなどもJTIが代行し、工事費用は家賃の一部から回収するため、手間をかけず初期費用の負担を少なくできる点もメリットです。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

5.セーフティネット住宅へ登録する

セーフティネット住宅は、低額所得者・被災者・高齢者・障害者・子育て世帯などの「住宅確保用配慮者」向けの住宅です。

【「セーフティネット住宅への登録する」特徴】
ビジネス手法 手軽さ 初期費用 収益性 メリット デメリット
セーフティネット住宅 × ×
  • 社会貢献性が高い
  • 収益が低い

一般的な戸建て賃貸と比べて、利回り・収益性が低いですが、社会貢献性が高いビジネス手法です。

また2017年に施行された「住宅セーフティネット制度」では、登録住宅の改修への支援として改修費に対する補助制度があります。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

6.介護施設として貸し出す

一戸建てを改装し、デイサービスやグループホームなどの高齢者向け施設として活用する手法です。

【「介護施設として貸し出す」特徴】
ビジネス手法 手軽さ 初期費用 収益性 メリット デメリット
介護施設 × ×
  • 収入が安定的
  • 介護用のリフォームが必要

介護施設の事業者に建物を貸す形態ならば、安定した収入が見込めるというメリットがあります。また、オーナーは建物を貸すだけなので介護についての特別な知識や免許などは必要ありません。

床面積が広い空き家をお持ちの方には、おすすめの手法です。

実際の活用事例:埼玉県八潮市「高齢者ふれあいの家」

事業者が空き家を見つけ、所有者および行政との調整を経て開設したケースです。
高齢者の交流の場として機能し、健康促進や生きがい作りを通じて社会的孤立を防止することを目的としています。
八潮市が開設準備費や運営管理費を助成しています。

【引用元:埼玉県都市整備部「空き家の福祉活用」
【引用元:八潮市健康福祉部「高齢者ふれあいの家支援事業」

7.古民家再生カフェを経営する

観光地に近い場所や人口の多いエリアの場合、建物の古さを活かした「古民家カフェ」経営で成功した事例があります。

【「古民家再生カフェ経営」の特徴】
ビジネス手法 手軽さ 初期費用 収益性 メリット デメリット
古民家再生カフェ × ×
  • 社会貢献性が高い
  • 自分で運営する際には、各種届出の手間がかかる

古民家カフェは地域交流の活性化など社会貢献性が高く、新たなビジネスが生まれる場所としても注目されています。
ご自身で運営・経営する場合には、「飲食店営業許可」や「食品衛生責任者」の届出等が必要です。

実際の活用事例:歴史と価値を伝える山口県下関市の古民家カフェ

個人の方が親戚の所有していた空き家の管理を任され、古民家カフェを開業したケースです。

もともとは江戸時代の建物が移築されたもので、管理維持にかかるコスト的な負担を補うため、カフェとして営業を開始しました。

【引用元:山口県「空き家利活用事例集~リノベーションストーリーズ in やまぐち~」

8.民泊経営をする

民泊は主に観光客を宿泊させる民間の宿泊施設です。

2018年に民泊新法が施行され、誰でも宿泊業を営むことができるように規制緩和されました。民泊専門の管理会社や検索サイトなどがあるので個人でも参入しやすくなっています。

【「民泊経営をする」特徴】
ビジネス手法 手軽さ 初期費用 収益性 メリット デメリット
民泊
  • 地域活性化につながる
  • 外的要因に左右されやすい

ただし、民泊として貸せるのは一年に最大180日までという注意点があります。
また、コロナ禍で観光客ニーズが減るなど、外的要因に左右されやすい点にも留意しなければなりません。

実際の活用事例:古民家を活かした民泊

「古民家保全」と「二地域居住」の融合を図った活用事例で、民泊利用のリピーターが多くなり、地元との交流が促進したケースです。
民泊は「会員制」とすることで利用者が特定でき、周辺住民の理解が進んだと報告されています。
将来的に定住したいという利用者が多かったそうで、「二地域居住」の促進にもつながりました。

【引用元:国土交通省「空き家の活用事例」

9.サテライトオフィスとして貸し出す

サテライトオフィスとは、本社を中心に考え、その周りに衛星(サテライト)のように配置されたオフィスのことです。

【「サテライトオフィスとして貸し出す」特徴】
ビジネス手法 手軽さ 初期費用 収益性 メリット デメリット
サテライトオフィス ×
  • 収益が高い
  • 高速通信環境等の設備投資が必須

条件としては、高速通信環境が整備されていることが必須で、主にIT企業が借り上げるケースが多くあります。

実際の活用事例:徳島サテライトオフィス

地域・NPO・進出企業・行政等で「とくしまサテライトオフィス・プロモーションチーム」を結成し、サテライトオフィスの誘致を行った事例です。

徳島県は2018年度末(平成31年度末)時点において、北海道と並んで全国1位のサテライトオフィス開設企業数と発表され、「空き家」ビジネスが成功した例でもあります。

【引用元:徳島サテライトオフィスプロモーションサイト

10.コワーキングスペースとして貸し出す

コワーキングスペースは作業場所を貸し出すビジネスモデルです。
在宅勤務者や個人事業主、ノマドワーカーなどに幅広く利用されています。

【「コワーキングスペースとして貸し出す」特徴】
ビジネス手法 手軽さ 初期費用 収益性 メリット デメリット
ワーキングスペース
  • 比較的参入しやすい
  • 利用者数により収入が不安定

テレワークが普及したことで広く普及しており一定の需要は見込めます。
ただし、利用者に認知してもらうまで時間がかかり、収益も予測しにくいという点に注意が必要です。

実際の活用事例:地域活性化のために開業したコワーキングスペース

個人の方がまち歩きイベントに参加したことをきっかけに開業されました。「ちょうど良い物件があった」「補助金」が出るという機会にも恵まれ、築90年以上の建物をリノベーションして、コワーキングスペースにしています。

空き家を活用してのコワーキングスペース開業では、補助金を支給している地方公共団体もあります。

【引用元:山口県「空き家利活用事例集~リノベーションストーリーズ in やまぐち~」
【引用元:兵庫県「コワーキングスペース開設支援事業」

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