「その他記事、その他系」内の、「高低差のある土地の活用と注意点」について解説したページです。 高低差のある土地でできる土地活用方法について詳しく解説、活用事例や工事費用についても紹介しています。

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更新日
2023.10.05
カテゴリ
土地活用

【詳しく解説】高低差のある土地の活用方法。気になる建築費用とおすすめ土地活用方法

【詳しく解説】高低差のある土地の活用方法。気になる建築費用とおすすめ土地活用方法

傾斜地やがけ地など高低差のある土地の活用は、工事費用がかかる、安全面に配慮が必要などの問題点を抱えています。しかし、土地に合った対策を選択することで十分収益を得ることが可能です。

そこで本記事では、高低差のある土地を活用する際に注意すべき点と土地活用の具体的な例を解説します。

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STEP2
この記事のポイント まとめ

高低差のある土地での土地活用での問題点は?

旗竿地の活用上の問題点は以下の通りです。

  • 建築費用が高くなる
  • 災害リスクに備える必要がある
  • 資産価値が低い

詳しくは「高低差のある土地の種類と活用上の問題点」で解説しています。

高低差のある土地におすすめの土地活用方法は?

高低差のある土地でできるおすすめの土地活用は以下の通りです。

  • 長屋形式のアパート経営
  • マンション経営
  • 戸建て賃貸経営
  • テナントビル経営
  • トランクルーム経営

それぞれの土地活用方法については「高低差のある土地でできる土地活用方法」で解説しています。

高低差のある土地での土地活用で注意するポイントは?

高低差のある土地では以下のようなことに注意が必要です。

  • 建物を建てられる土地であるか確認する
  • ニーズの分析をする
  • 土地活用の収益シミュレーションをする
  • 複数の土地活用プランを比較検討する

注意点については「高低差のある土地を土地活用する際の注意点」で解説しています。

1.高低差のある土地の種類と活用上の問題点

高低差のある土地の形状にはいくつかの種類があります。
ここでは土地の形状について分類をして把握した後、土地活用する際に問題となりやすい点について解説します。

1-1. 高低差のある土地の種類

高低差のある土地の中には条例などで建築規制を設けている状態である場合もあります。まずは高低差のある土地の形状を示す用語をまとめました。

傾斜地、斜面 土地に傾斜がある土地。条例等で定義されているわけではなく、角度を問わず傾きがある土地を示す。
がけ地 敷地内に30度以上の斜面がある土地をがけ地と定義することが一般的。活用の際、安全性の確保が自治体条例などで求められている。
擁壁 土地の斜面や垂直面を壁状の構造物で覆い、土地の崩壊を防ぐもの。
法地 建物を建てられない斜面。人工的に擁壁としている土地も自然の地形も法地(法面)と呼ばれる。

土地の中に高低差がある場合も隣地や道路と高低差がある場合も、活用には工夫が必要です。

1-2.建築費用が高くなる

敷地に高低差がある場合、切土や盛り土などをして高低差をならすか、崩れないように土留めや擁壁工事等をする必要が出てきます。建物を建築する以前にかかる費用もあるため、高低差のある土地の活用では初期費用が相場より高くなるのが一般的です。

また、高低差がある場合、設計にも工夫が必要になることがあります。地形を生かした建築物にするとなると建築費は高額になりがちです。

1-3.災害リスクに備える必要がある

高低差がある土地の場合、周辺が水害などに見舞われると被害が甚大になる恐れがあります。水は高いところから低いところへ流れます。大量の水が流れると土砂を押し流す恐れがあるため、こうした災害リスクへの厳重な備えが必要です。

敷地内に擁壁を作った場合、定期的な点検やメンテナンスをするよう心がけるとよいでしょう。

1-4.資産価値が低い

隣地や道路と高低差がある土地も敷地内に高低差がある土地も、資産価値としては周辺の土地より低くなることが多い傾向です。

土地の価格は活用のしやすさが影響します。高低差がある土地の場合、地盤改良や擁壁工事、切土などで建築の全段階でそれなりの工事を施さなければなりません。

ただし、土地の高低差という特徴を生かす建物の設計方法もあります。土地の資産価値は低く、初期費用はかかったとしても活用の価値が高い土地も多く存在します。土地の価値よりも活用がうまくいく場合もあるため、売却を検討する前には一度土地活用について検討してみるとよいでしょう。

2.高低差のある土地の工事の内訳

高低差のある土地にそのまま建物を建てられるケースはまれです。建てる前に造成工事や外構工事を施す必要があり、こうした工事には高額な費用がかかります。ここでは高低差のある土地での建物建築前にかかる工事の費用について解説します。

2-1.造成工事の内容

敷地に傾斜がついていたり、高低差があったりする場合、切土や盛り土で平らにならすことから土地活用を始めなければなりません。盛り土の上に建物を建てる場合には、地盤改良や土留めも必要です。

これらの造成工事は、整地だけでも1平米あたり600~700円程度かかります。そのほか、樹木の伐採や伐根には1,000円~、地盤改良は1,500円~が相場です。
切土をした場合には残土の処理代も必要です。

2-2.外構工事の内容

外構工事は通常の新築工事においても必要な工事です。高低差のある土地の場合、通常の外構工事に加えて擁壁を設置したり、階段やスロープを作ったりするため、相場の倍額となることも少なくありません。
特に擁壁工事をする場合は1平米あたり6万円~が相場といわれており、高額の負担が必要となります。

3.高低差のある土地の使い方

高低差のある土地と一言でいってもさまざまな形状があります。ここでは隣地などとの境界に高低差がある場合と敷地内に高低差がある場合に分けて活用事例を紹介します。

3-1.敷地内に高低差がある場合

<設定条件>

  • 木造平屋のコテージ
  • 敷地面積:100坪
  • 建坪:50坪

<土地活用事例>

敷地内に高低差がある場合の土地活用事例

元山林を切り開いて土地活用する場合、多くで多少の高低差が発生します。事例はこのような高低差を一部の盛り土と擁壁工事で費用を抑えました。建物以外の部分は地形を生かしています。

3-2.道路面より土地が低い場合

<設定条件>

  • 鉄筋コンクリート造2階建てガレージハウス
  • 建坪50坪
  • 2DK×2戸

<土地活用事例>

道路面より土地が低い場合の土地活用事例

敷地より高い道路に2戸並列したガレージハウスです。道路の下となる部分は腰高の納戸とすることで2階建て扱いにしています。

3-3.道路面より土地が高い場合

<設定条件>

  • 重量鉄骨造3階建て戸建て賃貸
  • 敷地面積:37坪
  • 建坪29坪

<土地活用事例>

道路面より土地が高い場合の土地活用事例

道路に向かって下り坂になっている傾斜地を切土して建てた戸建て賃貸です。斜面北側の土地であっても切土することで建物を道路ぎりぎりまで後退させ、採光を確保する設計となっています。

実際の高低差のある土地での土地活用のシミュレーションが知りたい方は「HOME4U(ホームフォーユー) オーナーズ」をご活用ください。最大10社から簡単に収支プランが手に入れられます。

4.高低差のある土地でできる土地活用方法

高低差のある土地であっても土地活用で収益を上げることはできます。
本章では、高低差のある土地でもできて収益性が期待できる土地活用を5つ紹介します。

4-1.長屋形式のアパート経営

こういう人に向いている
  • 駅から徒歩圏内に所有地がある
  • 土地活用でしっかり稼ぎたい
  • 節税対策がしたい
メリット
  • 固定資産税や相続税の節税効果が大きい
  • 収益性が高い
デメリット
  • 初期費用が高額になりがち
  • 空室リスクがある
(1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
×

長屋形式のアパートとは、共用部をもたない集合住宅のことです。高低差のある土地での アパート経営では、テラスハウスやガレージハウスなど長屋形式のアパートが向いています。

また、1階と2階がことなる住戸であるアパートでも重層長屋形式とすれば、プライバシーの確保や安全面の確保がしやすく、高低差がある土地の有効活用が可能です。

高低差のある土地に建てられるアパートの建築プランを知りたいなら「HOME4U オーナーズ」をご活用ください。最大10社のハウスメーカーから無料で建築プランを手に入れられます。

4-2.マンション経営

こういう人に向いている
  • 駅から徒歩圏内に所有地がある
  • 土地活用でしっかり稼ぎたい
  • 節税対策がしたい
メリット
  • 固定資産税や相続税の節税効果が大きい
  • 収益性が高い
デメリット
  • 初期費用が高額になりがち
  • 空室リスクがある
(1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
×

がけ地に建てる集合住宅では傾斜に沿って建てる階段状の高低差のある土地でのマンション経営も考えられます。階段状とすることで広めのルーフバルコニーが設けられるなどメリットも大きく、高い収益性も確保できるでしょう。

高低差のある土地に建てられるマンションの建設プランを知りたいなら「HOME4U オーナーズ」をご活用ください。最大10社のハウスメーカーから無料で建設プランを手に入れられます。

4-3.戸建て賃貸経営

こういう人に向いている
  • 閑静な住宅街や生活利便施設の近いエリアに所有地がある
  • いずれ土地の売却を検討している
メリット
  • 競合が少なく需要が高い
  • 長期入居になりやすく経営が安定する
  • 借主に物件を売却しやすい(出口戦略に長ける)
デメリット
  • 利回りは高くない
  • 空室リスクが高い
(1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果

戸建て賃貸経営は高低差のある土地の中でも狭小地に向いている賃貸住宅経営です。道路と高低差がある土地でも特徴を生かした設計をしやすく、差別化も図れます。

ただし、設計が特殊なこと、強度を出す必要があることから建築費は高額になりがちです。長期運用で収支シミュレーションをしっかり行ったうえで実現可能か検討する必要があります。

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4-4.テナントビル経営

こういう人に向いている
  • 繁華街に傾斜地を所有している
  • 土地活用で高収益を出したい
  • 管理の手間は少なくしたい
メリット
  • 高収益を得られる
  • 管理の手間が少ない
デメリット
  • 経営が景気に左右されやすい
  • 契約方式が複雑
(1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果

繁華街の商業施設であれば、高額の収益を得やすい土地活用方法です。テナントビルは借主が自由に内装工事を施すため、スケルトン貸しという方式をとります。そのため、建築費用はマンション建設ほどかかりません。

傾斜地の地形を生かして階段状のテナントビルにすれば、上階であっても眺望と開放感を演出できるため、通常のテナントビルのようにフロアによって賃料に大きく差を出す必要もさほどないことはメリットです。

4-5.トランクルーム経営

こういう人に向いている
  • 所有地の近くに大規模マンションやオフィスビルがある
  • 住宅用としては難しい土地を持っている
メリット
  • 管理費が安く済む
  • 住宅に向かない土地でも可能な土地活用
デメリット
  • 経営安定までに時間がかかる傾向
  • 利回りはさほど高くない
  • 節税効果があまり期待できない
(1)
初期
投資額
(2)
土地
適応性
(3)
収益性
(4)
管理
難易度
(5)
安定性
(6)
転用性
(7)
節税
効果
×

南面に面していても土地より道路が高い位置にあったり、北側斜面にあったりといった日照や眺望に問題のある土地の場合、トランクルーム経営が選択肢に挙がってきます。

トランクルームの多くがユニットを建築設置する形態です。段差がある土地であっても地形を生かしてユニットを設置することもできます。

経営方式はユニットを自分で設置して管理運営を委託する方式と土地を更地で貸し出す方式の2方式です。

5.高低差のある土地を土地活用する際の注意点

高低差のある土地の活用では、土地の形状を生かした工夫とニーズの正確な把握が重要です。ここでは高低差がある土地を土地活用するときに注意しておきたいポイントを紹介します。

5-1.建物を建てられる土地であるか確認する

傾斜地は「急傾斜地崩壊危険区域」や「地すべり防止区域」に指定されている場合があります。これらに指定されている場合、土地の利用に制限がかかることがあるため注意が必要です。

急傾斜地崩壊危険区域では、崩壊の予防にかかる施設以外の設置や改造はできません。また、切土や盛り土もできないため、実質的に土地活用は難しいでしょう。

5-2.ニーズの分析をする

土地活用は立地に合った方法の選択が重要です。不動産を利用しての事業は典型的な立地商売で、立地のニーズに合った事業を展開しないと十分な収益は期待できません。

高低差のある土地の場合、土地活用の種類を選びます。高低差の状態だけでなく、広さも影響するため狭い選択肢の中から条件に合ったものを安易に選びがちです。しかし、ニーズにマッチしていなければ事業として成り立たないこともあります。

高低差のある土地で何ができるのか、ニーズがある土地活用は何かを知るには、土地活用会社やハウスメーカーなど、プロの手を借りるのがおすすめです。

5-3.土地活用の収益シミュレーションをする

高低差のある土地では設計を土地に合ったものにする必要があるため、規格アパートのように建築のローコスト化が難しい側面があります。また、切土や盛り土、地盤改良などにもコストがかかるため、初期費用は通常の土地活用より高額になることが多いでしょう。

土地活用では「どのくらいで元をとれるか」の見通しを立てて始めることが大切です。特に初期費用が高額になりがちな高低差のある土地の場合は重要度が増します。ハウスメーカーや土地活用会社に依頼して経営プランを立ててもらい、比較検討するとよいでしょう。

5-4.複数の土地活用プランを比較検討する

高低差のある土地の活用方法は土地の形状によって、ニーズによって異なるため、素人の判断は難しいことも多いでしょう。

土地活用は所有するオーナーが思ってもみなかった活用方法が最適だったというパターンも多くあります。特に高低差のある土地の場合、難しいと考えていたことがプロのアプローチによって解決することもままあることです。

土地活用の検討は一括プラン請求サービスの利用がおすすめです。「HOME4U オーナーズ」では、高低差のある土地の活用にも実績がある企業が多く参画しています。安心できるプランを複数社から取り寄せられるサービスで、簡単な入力で最大10社から経営プランを取り寄せられます。
難しい高低差のある土地の活用も、プロのプランを比較検討することで安心して始めることができるでしょう。

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