初期費用を除いても、建築費1,000万円でアパートを建てるのは難しくなっています。昨今のアパート建築コストの上昇もあり、現実的なサイズのアパートは建築できません。この記事を読むと、アパート建築に必要な費用やローコストでアパートを建てる時のコツやその利回りなどが分かります。

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更新日
2024.02.14
カテゴリ
アパート経営

【基礎から解説】建築費1,000万でアパートは建てられる?ローコストでアパートを建築するポイント5つ

【基礎から解説】建築費1,000万でアパートは建てられる?ローコストでアパートを建築するポイント5つ

初期費用を除いても、建築費1,000万円でアパートを建てるのは難しくなっています。
昨今のアパート建築コストの上昇もあり、現実的なサイズのアパートは建築できません。

この記事を読むと、アパート建築に必要な費用やローコストでアパートを建てる時のコツやその利回りなどが分かります。

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STEP2
この記事のポイント まとめ
建築費を1,000万に抑えたアパートを建てるのは難しい

建築費1,000万円でアパートを建築するのは現実的ではありません。

詳しい内容は「1.建築費を1,000万に抑えたアパートを建てるのは難しい」をご確認ください。

ローコストでアパートを建築するコツ4つ

さまざまなコストを抑えてアパートを建築するコツとして、以下の5点が挙げられます。

  • 仕様やでデザインにこだわらない
  • 設計施工一貫方式を選択する
  • 規格アパートを有する建築会社・メーカーに相談する
  • 複数の建築プランを比較検討する

詳しい内容は「3.ローコストでアパートを建てる際のコツ4つ」をご確認ください。

1.建築費を1,000万に抑えたアパートを建てるのは難しい

建築費1,000万円でアパートを建築するのは現実的ではありません。

アパート経営は土地活用法の定番とも言えますが、土地の形や必要な費用などから別の土地活用法を検討せざるを得ない場合もあります。

実際、下記の建築費相場をご覧いただくと1,000万円でアパートを建てる場合は10坪以下の木造でしか建てられないことがわかるでしょう。

10坪のアパートは現実的なサイズとはいえず、事実上建築は不可能です。

【2022年度統計 坪数/構造ごとの共同住宅建築費(東京都)】
木造 鉄骨造 鉄筋コンクリート造
10坪 660万円 1,020万円 1,090万円
20坪 1,320万円 2,050万円 2,180万円
30坪 1,980万円 3,070万円 3,270万円

【国土交通省:建築着工統計調査 住宅着工統計 第34表(2022年度)より作成】
※1坪3.3㎡にて計算

別の土地活用についての記事は下記をご参考ください。

建築費2,000万円、3,000万円でのアパート建築については下記記事をご参考ください。

1-1.アパート建築コストの上昇について

近年、建築資材の高騰などによりアパートの建築コストは上昇しており、ローコストでアパートを建てる事のハードルは年々上昇しています。

【アパート建築コストの推移】
年度 指数
建築構造 木造 鉄骨造 鉄筋造
2015年度 100.0 100.0 100.0
2016年度 100.4 100.0 100.2
2017年度 101.9 102.0 102.5
2018年度 104.7 105.1 106.2
2019年度 107.0 107.3 108.6
2020年度 106.9 107.1 108.4
2021年度 115.9 113.6 114.2
2022年度 122.3 121.8 122.0

上記は、国土交通省が公表している「建設工事費デフレーター」です。
建築工事費は、2015年度を基準として2022年度には22%前後上昇しています。

さらに、労働人口の減少や最低賃金の引き上げによって、人件費が高騰していることもアパート建築コストが上昇している一因と言えるでしょう。

2.アパート完成までにかかる総費用の解説

アパート完成までには建物を建てる費用以外にも様々な諸費用がかかってきます。
それぞれの費用の相場を確認し最終的にいくらかかるのか確認しましょう。

アパート完成までにかかる総費用の内訳は下記になります。

【アパート建築総費用一覧】
アパート建築に関する費用 概要 相場(2~3階建て想定)
建築工事費 本体工事費 アパートの本体にかかる費用(基礎部分、躯体、外装、内装) 木造 坪77万円~100万円程度
鉄骨造 坪80万円~120万円程度
鉄筋コンクリート造 坪90万円~120 万円程度
付帯工事費 アパート本体にかかわらない工事の費用(地盤改良工事や駐車場などの外構工事、給排水工事) 本体工事費の20%
設計料 アパートの設計費用 設計施工一貫方式 建築費の1〜3%程度
設計施工分離方式 建築費の5~8%程度
諸経費 現況測量費 土地の実測図の作図するための費用 約20~30万円程度
地盤調査費用 支持地盤の深さを測る調査費用 1ポイント50万円程度
アパートローン関連費 ローンの手続きの事務手数料や保証料 事務手数料だけなら5~10万円
登記費用 新築した建物の登記を行う際に必要な費用 抵当権設定登記費用 債権金額×0.4%
新築建物登録免許税 固定資産税評価額×0.4%
不動産取得税 不動産を取得した際に支払う都道府県税 固定資産税評価額×4%が基本
印紙税 契約書などの文書にかかる税金 5,000万円超1億円以下なら6万円
各種保険料 火災保険・自身保険など 1年分は請負工事金額の0.05%程度
司法書士への依頼費用 登記の手続きの代行費用 6~7万円程度
水道分担金 水道を引き込む際に支払う税金 100~500万円

費用は大きく分けて以下の3つに分類されます。

  • 建築工事費(本体工事費・付帯工事費)
  • 設計料
  • 諸費用

それぞれ費用の目安は
・建築工事費が総予算の85%程度
・設計料は総予算の5%程度
(依頼方式によっては8%)
・諸費用は総予算の10%程度 
です

<図 総費用に占める各費用の割合>

アパート建築費用の詳細については、下記記事で詳しく解説していますのでそちらをご参考ください。

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3.ローコストでアパートを建てる際のコツ4つ

コストをかけずにアパート建築を成功させるコツとしては、以下の4つが挙げられます。

  • 仕様やでデザインにこだわらない
  • 設計施工一貫方式を選択する
  • 規格アパートを有する建築会社・メーカーに相談する
  • 複数の建築プランを比較検討する

以下の記事では、収益性を下げずにローコストでアパート建築をする10の手法を紹介しています。
重複するものもありますが、本章と併せてぜひ参考にしてみてください。

3-1.仕様やデザインにこだわらない

アパートの建築費を安く抑えるには、仕上げや設備の仕様にこだわりを持たないことが大切です。

以下は、アパート建築費の割合を表した図です。
「仕上げ」とは、基礎など目に見えない部分以外の、直接目に入る内装・外装部分などの工事を指します。

<図 アパート建築費の割合>

図から分かるように「仕上げ」「設備」がアパート建築費の約6割を占めます。

競合物件との差別化を図るため、過剰な設備を導入したり高級な材料を使用したりすればいいというわけではありません。
建築場所の賃貸需要に合う仕様やデザインを検討するようにしましょう。

3-2.設計施工一貫方式を選択する

ローコストでアパートを建築するのに設計施工一貫方式を選択した方がよい理由は、設計料を安く抑えられるためです。

【設計料の相場】
  • 設計施工一貫方式:1~3%
  • 設計施工分離方式:5~8%

設計施工一貫方式とは、設計と施工を同じ会社が行う建築方式のことです。デザインビルド方式とも言われています。

一方、設計と施工を別の会社が行う建築方式は「分離方式」と言われます。

設計から施工まで対応してくれる建築会社に依頼することで、建築コストを抑えることが可能です。

3-3.規格アパートを有する建築会社・メーカーに相談する

規格化されているアパートを建築することで、建築費のコストダウンのほかにも工期短縮、品質安定が図れます。

規格アパートとは、規格化されている建材や設備を使い、ユニット工法で建てるアパートのことです。

大手ハウスメーカーは、規格アパートがブランド化されています。複数の種類の組み合わせが可能であったり、カラーバリエーションがあったりするため、個性や自身の好みを反映することも可能です。

規格アパートを有する建築会社・ハウスメーカーに相談することで、建築コストを抑えられる可能性が高くなります。

3-4.複数の建築プランを比較検討する

ローコストでアパートを建てるためには、複数の会社・ハウスメーカーのプランを比較することが大切です。

複数の建築プランを比較検討した方がよい理由は次の通りです。

  • アパートが最低でも20年は稼げる資産なので、じっくり検討して後悔の無い様にすべきであるため
  • 得意とすることが各社異なるため
  • 商品ラインアップが異なるため
  • 仕様やデザインなど選択肢が広がるため

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4.ローコストでアパートを建築する際の建築会社・メーカーの選び方

ローコストでアパートを建築する際の建築会社・ハウスメーカーの選び方は以下の通りです。

  • 同規模の建築実績がある会社・メーカーを比較検討する
  • アフターサービスが充実している会社・メーカーを選ぶ

坪単価や商品ラインアップ、得意とする構造・工法などは、建築会社・ハウスメーカーによって異なります。

ローコストアパートを建てた実績が豊富な会社・メーカーに相談することで、最適なプランを提示してもらえます。

また、住民の「入居者トラブルリスク」や「家賃滞納リスク」など、自分自身だけでは解決が難しいリスクも多々あります。
サポートが手厚い会社・メーカーを選ぶことで、経営開始後の運用コストにもしっかり目配せをしておきましょう。

5. ローコストでアパートを建てるのにおすすめのアパート建築会社・メーカー

【おすすめのアパート建築会社・ハウスメーカー比較】
会社名 大東建託 東建コーポレーション
ブランド名 ドーモ(木造)、コンテ ココ 2×4 スイート・テラス(木造)
特徴
  • 耐震性や耐久性に優れている
  • 遮音性が高い
  • 工期が短い
  • さまざまな工法に対応
  • 高品質・低コスト
  • 耐震性にこだわった構造

5-1.大東建託

【大東建託株式会社で建てられるアパートの特徴】
  • 耐震性や耐久性に優れている
  • 遮音性が高い
  • 工期が短い

賃貸住宅管理戸数・賃貸仲介件数No.1の実績を継続的に更新し続けるなど、賃貸経営のサポートに強いのが特徴のハウスメーカーです。

中でも、賃貸住宅管理戸数は26年連続業界No.1の実績があり、アパート経営のサポート力も評価されています。

入念な市場調査により、事業目的にあわせたプランを提案してくれる点も評価されているポイントのひとつです。

公式サイトにて木造2階建て(8戸)の建築事例を紹介していますのでご参考ください。
Case4. 埼玉県|実例集|大東建託の賃貸住宅ブランドDK SELECT|賃貸経営・土地活用なら大東建託

5-2.東建コーポレーション

【東建コーポレーションによって建てられたアパートの特徴】
  • さまざまな工法に対応
  • 高品質・低コスト
  • 耐震性にこだわった構造

賃貸物件検索サイト「ホームメイト」の運営会社として知られる東建コーポレーションは、時代の流れとともに変化するライフスタイルに合わせた的確なリフォームプランを強みとしています。

特に、高齢社会に向けた対応としてのバリアフリー仕様などに定評があります。

また、同社独自開発の耐震補強工法である「プロシェルター」や地震に負けない安全空間を作る技術である「シェルBOX」など、地震に強い物件に仕上げるための工夫も万全です。

入居者へのアピールの場として、月間約3,000万アクセスを誇る「賃貸物件検索/ホームメイト」を介し、物件と入居者を繋げる入居仲介促進システムがあります。

公式サイトにて木造2階建て(6戸)の建築事例を紹介していますのでご参考ください。
【東建コーポレーション】富山県高岡市のアパート/賃貸アパート事例

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