「マンション相続・経営関連記事」内の「防音マンションの建築費」について解説した記事です。防音のために必要となる工事や防音マンションのメリット・デメリットを説明しています。

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更新日
2023.04.27
カテゴリ
マンション経営, 記事

防音マンションの建築費めやすとメリット・デメリット

防音マンションの建築費めやすとメリット・デメリット

防音マンションとは、自室で好きな音楽を聴きたい、楽器の演奏をしたいなど、周囲に気兼ねをせずに音楽を楽しむことができるレベルの防音設備が整った賃貸マンションのことです。

もともとは音大に通う学生や、プロの音楽家などが利用していましたが、最近は、リモートワークなどで自宅にいる時間が長くなったため、生活音がしない静かな暮らしが求められるようになり、「防音」は、ひそかなブームとなりつつあります。

今回は、土地活用で防音設備のあるマンション建築をご検討の方や、個性のある賃貸経営をしたいオーナー向けに、防音マンションと建設費に関したことをまとめています。

防音をはじめとしたこだわりのマンションを建築したい方は、以下のボタンから土地の情報を入力すると、複数のメーカーから建築費を含めたアパート経営プランの提案を受けられます。

この記事のポイント まとめ

防音マンションの建築費は?

防音マンションとは、楽器演奏や歌唱空間として利用できるほどの防音効果がある賃貸住宅のことを指し、コンセプト型賃貸住宅のひとつです。

何をどこまで付加するかで坪単価が変わってきますが、普通の賃貸マンション1室あたりの坪単価に、50~100万円プラスされる金額が防音マンションの建設工事費のめやすとなります。

主に必要とされる設備と工事内容は以下のとおりです。

  • 遮音ドア
  • 窓に二重サッシ
  • 防音ガラス
  • 床と天井を二重
  • 換気口ガード

詳しくは「防音マンションの建築費と必要な工事内容」をご確認ください。

防音マンションのメリットとデメリット

防音マンションの入居者イメージは、音楽系の学校に通う学生やプロのミュージシャン、趣味で音楽を楽しむ人などが挙げられるでしょう。

防音マンションのメリットは以下のとおりです。

  • 入居率が高く長期更新契約になりやすい
  • 居住以外でも貸せる
  • 賃料を高く設定しても大丈夫

デメリットは以下のとおりです。

  • 建築費・工事費が高い

詳しくは「防音マンション建築・経営のメリット・デメリット」をご確認ください。

1.防音マンションとは

防音マンションとは、構造・内装への専用設備と建築的な工夫によって、生活音などの音が響くことを防ぐだけにはとどまらず、楽器演奏や歌唱空間として耐えられるほどの防音効果がある賃貸住宅のことです。

主に、自宅で楽器演奏や音楽再生をしたい方向けのコンセプト型賃貸住宅のひとつで、趣味やライフスタイルに合わせて作られた賃貸物件です。

1-1.防音マンションの遮音性能

防音マンションの遮音性能は、自室で出している音が、どのくらい防音できているかで価値が決まります。

例えば、普通の賃貸住宅で夜中にピアノ演奏をすると、上下階と両隣からは即座にクレームが来るほどの音と振動がするはずです。

しかし、遮音性能の高い措置をした部屋では、同じように夜中にピアノ演奏をしても、ほぼ何も聞こえないほど音と振動を遮断することが可能になります。

日本建築学会には、建物の遮音性に関した等級が設定されていますが、コンセプト住宅における防音マンションの遮音性は「特級」レベルと言えます。

等級 遮音性の水準 性能水準の説明
特級 遮音性能上特にすぐれている 特別に高い性能が要求された場合の性能水準
1級 遮音性能上すぐれている 建築学会が推奨する好ましい性能水準
2級 建築学会が推奨する好ましい性能水準 一般的な性能水準
3級 遮音性能上やや劣る やむを得ない場合に許容される性能水準

【参照:日本築学会基準の適用等級に対する性能水準

わかりやすく言えば、夜中に楽器演奏をしても「深夜の住宅街の静けさ」にまで防音することができ、仮に、隣の部屋でピアノを弾いていることを知っていたとしても、耳を澄ませてやっと聞こえる程度にまで遮音できているのが、防音マンションの賃貸住宅です。

1-2.防音マンションの音響性能説明

音楽や音を楽しむためのコンセプト住宅ですので、遮音や防音をしても、演奏をする本人が全く楽しめないのであれば、高い家賃を支払って住む価値がありません。

防音マンションは、音を外に出さないだけではなく、入居者にとって、適切な音と振動を楽しむことができます。

例えば、室内を小型のコンサートホールやライブハウスと同じような音響に設定することで、練習でもライブ感のある音楽演奏ができる、知人友人とのミニセッションも可能になります。

演奏だけではなく、歌唱やボイストレーニングなど、ステージにいることを想定した声量で思いっきり練習することもできます。

以上のように、防音マンションは防音遮音性、音響性のどちらをとっても、一般的な賃貸住宅にある「音楽演奏も可能」なレベルのことではなく、プロの演奏家や声楽家の方が自室で練習をしても、まったくまわりに音が漏れないレベルと言えます。

ただし、対応できるのはピアノ・弦楽器・木管楽器・声楽・オーディオの音と振動レベルまでであり、ドラムなどの打楽器やトランペットなどの金管楽器の場合は、より高度な防音設備が必要となるため、防音マンションとして採算に乗るかを考慮しておく必要があります。

2.防音マンションの建築費と必要な工事内容

防音マンションの建設費と必要な工事内容についてまとめています。以下は、一般的な防音工事で行われる工事内容です。

何をどこまで付加するかで坪単価が変わってきますが、普通の賃貸マンション1室あたりの坪単価に、50~100万円プラスされる金額が防音マンションの建設工事費のめやすとなります。

そのため、土地活用で防音マンション建築をご検討の際には、先に、どのレベルまでの防音・遮音性能を求めるのかを、ある程度まで決めておく必要があります。

  1. 遮音ドア
  2. 窓に二重サッシ
  3. 防音ガラス
  4. 床と天井を二重
  5. 換気口ガード
  6. リフォームによる防音工事の場合

2-1.遮音ドア

防音ドアとは、ドア本体の内部構造にグラスウールなどの遮音効果のある素材を詰めた、音の振動を抑える特殊なドアのことです。

ドアには木製から金属製までさまざま種類があり、中に詰める物質によって遮音・防音効果に違いが出ます。

価格は安価なものであれば5万円台から見つかります。一般の木製ドアの価格は1万円台ですので、最低でも5倍以上する特殊な建具であることがお分かりいただけるかと思います。

ただし、コンセプト住宅の防音マンションとしての防音・遮音クオリティを保証するのであれば、ドア1枚当たり20~50万円がめやすです。

最も遮音効果が高いのはスチール製で、価格は100万前後のかなり本格的なものになります。

防音ドアは、あまり馴染みのない建具のように感じますが、カラオケボックス、学校の音楽室のドアは、遮音ドアです。前章で解説をした「夜中の住宅街の静けさ」を求めるのであれば、金属製のドアが適しています。

また、確実に音漏れを防ぐのであれば、ドアを二重にする・ドアパッキンを高性能にすることで、より遮音性を高めることができます。

2-2.窓に二重サッシ

窓を二重窓にすることで、外窓・内窓との間に作った空気層のクッション効果で、音を通しにくい状態を作り出します。

音が室内から室外に漏れるときには、主にサッシの隙間から漏れているので、窓を二重にすることで、窓ガラスとサッシ全体に防音性と気密性を付加できます。

建築時に普通のサッシ窓に、二重サッシをつける工事になりますが、二重サッシ自体は一般家庭でも防音や省エネ目的のために取り付ける建具であるため、窓枠の大きさによって5~10万円台ですが、室内に窓は複数ありますので、その分、価格が加算されることになります。

二重サッシが普及した本来の目的として、部屋の省エネがありますので、自治体によって補助金対象となっていることがあります。

ただし、エリアによってはリフォーム時にしか適用できないケースもあるため、建築プランを比較する際に、土地活用をするエリアの自治体に確認をしてください。

また、建築プランを作ったハウスメーカーや建設会社によっては、自社で補助金対象となるような二重窓のパッケージ商品を扱っていることがありますので、プラン請求の際に「二重窓にする予定」であることを伝えておくと、担当者から提案があります。

2-3.防音ガラス

防音ガラスとは、2枚のガラスの間に中間層を挟んで防音効果を高めたガラスのことです。本来ならば1つの窓枠に1枚しかないガラスを倍にしていますので、防音性・遮音性があり、さらに断熱・防犯効果も高まります。

防音ガラスは、中窓ガラス片側1枚で2~3万円台からあります。建築プランの段階で、どの程度までの防音設備のある賃貸物件にするかによって、選択すべきガラスのグレードが違ってきます。

ハウスメーカーや建設会社の担当者に希望する防音効果などを伝えたうえでガラスの専門会社に見積もりをし、建築プラン全体の費用と照らし合わせながらガラスのグレードを選んでいくことになります。

例えば、二重サッシにしたうえで防音ガラスを使うのであれば、防音ガラスのグレードをそこまで上げなくても十分な効果が得られるはずなど、ガラス工事の施工担当者とハウスメーカーや建設会社の担当者で工事内容のすり合わせをしてくれます。

2-4.床と天井を二重

二重床・二重天井という構造にします。本来なら天井板やフローリングを取ったらむき出しになっている構造上の床や天井に、下地をつけることで、防音遮音効果を上げる工事です。

二重床とは、マンションの構造床に空間をとって下地をつけ、二重構造にした床のことです。二重天井は、上階の床の裏面(物件から見ると自分の部屋の天井構造面)に下地をつけた天井のことです。

どちらも、構造+下地+仕上げ材(目で見える天井材やフローリング)になるので、普通の工事に比べると、下地の分だけ音が直接響かないようになっています。

この下地と仕上げの間に緩衝材を入れて、さらに防音効果を高めることもできます。もともと壁の断熱材として使用しているグラスウール※という素材を使うのが、最も一般的でコストが抑えられます。

この場合は1物件に対し、通常の約2倍量を使う計算になりますので、建築プランの「断熱ボード」などの素材を2倍にして計算すれば、おおよそのコストがわかります。
※ハウスメーカーや建設会社によってメインに使う緩衝材が違います。詳細は各社の建築プランでご確認ください。

より具体的な価格は、緩衝材などを天井と床にも使用したケースを想定し、他の防音遮音工事を付加した状態で、どこまでの防音遮音効果が得られるかを、ハウスメーカーや建設会社の設計担当に確認しながら進めていく必要があります。

緩衝材には多数の素材と重量があり、構造や他の防音・遮音対策工事を組み合わせで効果を発揮します。建物の構造上、床や天井を二重にできない、緩衝材を入れる高さがとれない場合には、床材の上に防音効果のある床材・建材、防音マットを敷くなどで対応をしていきます。

床と天井は物件の上下のすべてをカバーする広い面積の工事ですので、建築プランの段階でオーナーが決めた「防音レベル」によって必要な工事や緩衝材の種類が変わり、工費も変わってきます。そのため、はじめの設定がとても重要になります。

2-5.換気口ガード

換気扇・排気口・エアコンのダクトホースのあるところには、外からの空気が侵入できるような穴があり、室内で発生した音は、そこから外に漏れていきます。このような換気口や空気口がある場所をガードするものを設置し、防音・遮音性を高めます。

ガード装置の内側に、断熱材として使うグラスウール、または金属製の網があり、空気は通しても音は通さないという仕組みになっています。ガード材1つ当たりの値段は3,000円台からあります。

2-6.リフォームによる防音工事の場合

中古物件に防音工事をする場合には、物件全体に防音をするよりも、指定した部屋に対して防音工事をするほうが、コストを抑えることができます。

物件全体への防音工事は、床と天井まで施工するのであれば、天井や床をはがす必要がありますので、ほぼフルリノベーションに近い工事になり、かなりの工事費がかかります。

実際の金額は建物の中の物件の位置・物件の構造・劣化程度によって変わりますので、既存物件へ防音工事をご検討の場合は、まずはハウスメーカーや建設会社から見積もりを取ることをおすすめします。

賃貸経営をする際に、どの程度までの防音を設定するのかで、建築費総額が変わります。また、土地があるエリアで求められている防音レベルなどにも違いがあります。

土地活用としてこだわりのあるマンション経営を想定している場合には、複数の建築プランを請求したうえで、具体的なプランを比較するほうが、コンセプトとしてどこまでの性能を求めるのかなど、エリアニーズとの兼ね合いがわかるようになり、賃貸経営のイメージがしやすくなります。

いくつかの大手ハウスメーカーには、音楽や楽器、シアタールームや音響を楽しむことを目的として、家そのものに防音性能を付加できる建築プランがあります。

このような技術は、賃貸住宅にも応用ができますので、プラン請求の際には、備考欄に「防音マンションを検討している」旨をお伝えいただければ、適切な建築プランを用意できます。

複数の建築プランを請求する際には、一度の入力で最大10社までの請求ができる、NTTデータグループが運営する「HOME4U オーナーズ」の一括プラン請求をご活用ください。

3.防音マンション建築・経営のメリット・デメリット

土地活用として防音マンションを建築し、マンション経営をするメリット・デメリットをまとめています。コンセプト型賃貸経営をするか、普通のマンション経営にするか迷った時の参考にしてください。

メリット
  • 入居率が高く長期更新契約になりやすい
  • 居住以外でも貸せる
  • 賃料を高く設定しても大丈夫
デメリット
  • 建築費・工事費が高い

3-1.メリット

  • 入居率が高く長期更新契約になりやすい
    防音マンションはコンセプト型賃貸住宅という、入居者のターゲットを絞り込んだタイプの賃貸経営です。そのため、入居者ニーズに沿って経営すれば、高確率で入居者確保ができます。

    また、賃貸経営市場全体でみると、楽器演奏をしても問題がないレベルで防音対策がしてある賃貸マンションには希少性があるため、引っ越しをする先を見つけることは困難です。

    そのため、いったん入居をすると、長期の契約更新をしてくれる可能性が高くなります。

  • 居住以外でも貸せる
    しっかりした防音設備にした物件であれば、住居以外にも、小さな音楽スタジオ、音楽教室、動画配信用スタジオとしても貸し出すことも可能です。

    住居目的以外の借り手が希望するのは、音楽のレンタルスタジオ並の防音・遮音力であると同時に、レンタルスタジオと違って24時間利用可能という点です。

    24時間使えるということは、真夜中に発声練習をする、仕事が終わってから音楽仲間と練習をする、夜中にゲーム配信動画を流すなど、今までは音の問題から行動に制限がかかっていたことが、いつでも堂々とできる様になります。

    借り手にとっては他にはない、付加価値の高い物件になりますので、やはり、長期更新が期待できます。

    このように、住居以外の目的でも借り手がいるため、防音マンションは一度作ると、入居者に困る可能性はかなり少ないと言えます。

  • 賃料を高く設定しても大丈夫
    24時間いつでも自分が思ったときに楽器演奏や歌が歌える防音マンションは、普通の賃貸にはない価値がありますので、少しくらい賃料設定を高くしても入居者が決まります。

    例えば、2023年1月に竣工した大手ハウスメーカーの音楽専用賃貸マンションでは、1LDK(43.69平米)の家賃で211,000~217,000円の家賃で募集を開始しています。

    同エリア・同じ広さの一般の新築賃貸マンションの賃料は158,000~170,000円ですので、防音マンションは一般のマンションより約3割高くても入居者が付くことになります。

    マンションの種類 賃料
    新築防音マンション 211,000~217,000円
    新築マンション 158,000~170,000円

    上記例の場合には、新築マンションは急行停車駅であり、防音マンションは各駅停車駅ですが、それでも、防音マンションの方が3割高い家賃設定にできています。

3-2.デメリット

  • 建築費・工事費が高い
    防音マンションを作るデメリットはただ一つ、建築費と工事費が高い点です。どの程度の防音効果を施すのかは構造やコンセプトにもよりますが、普通のマンション建設をするよりも割高になるのは同じです。

    ただし、前項で紹介した通り、家賃設定を高くしても入居者が集まるのと、長期更新が期待できるため、運営開始後の空室リスクは低くなる可能性が高い傾向にあります。

    周辺相場から見た防音マンション・コンセプト型賃貸住宅としての妥当な価格、エリアニーズ、求められている防音レベルなどを総合的に見たうえで、建築プラン・返済プランを選ぶようにしてください。

4.防音マンション経営 入居者イメージ5タイプ

本章では、防音マンションに入居してくる方のイメージを5タイプにまとめています。

建築プランを請求する際の、ハウスメーカーや建築会社のエリアマーケティングデータと合わせて、防音レベルをどこまで求めているか、防音予算はどこまでかなど、土地活用として防音マンションを選択する際の情報の一つとしてお役立てください。

  1. 音楽系学校に通う学生
  2. プロのミュージシャン
  3. 趣味で音楽活動をする方
  4. オーディオ機器に凝っている方
  5. ダンスや演劇をする方
  6. ペットを飼っている方
  7. 静かな環境を好む方

4-1.音楽系学校に通う学生

エリア周辺に音楽学校・ミュージックの専門学校などがある場合は、学校の課題や試験のために自室での練習が必須になります。

学校には貸し教室がありますが、自室でも練習をしたい生徒であれば、防音マンションに入居します。

学生の場合は4~6年サイクルで卒業をしていきますが、必ず次の生徒が入居してきますので、先の読めるタイプのマンション経営が可能です。

また家賃を支払うのは親ですので、家賃滞納も起きにくく、健全経営が期待できます。

4-2.プロのミュージシャン

プロのミュージシャン、例えば音楽家・演奏家・声楽家・歌手・ミュージカル俳優などが入居するケースもあります。

プロの方は住居であっても仕事と兼ねていることが多いため、高性能な防音遮音効果を期待します。

また、プロのミュージシャンは有名人であるケースが高いため、マンション全体のセキュリティも高くすることで、高額家賃設定のマンション経営も期待できます。

都心に近い便利なエリア、または車での移動がスムーズなエリアであれば仕事兼自宅として、郊外であれば音楽が自由にできるマイホームとしての需要があります。

4-3.趣味で音楽活動をする人

プロではないが、ずっと音楽をやっている方も、入居者候補になります。多くの方は社会人をしながら、夜や休日に音楽活動をしています。

熱心な方は定期的に演奏会を開くなど、セミプロレベルで活躍している方もいらっしゃいます。

練習をしたり、仲間と一緒にセッションをしたりなど、防音マンションならではの、24時間いつ音楽をしても良い環境に価値を感じて入居してきます。

社会人ですので家賃の滞納リスクは低めですが、心配な場合は、入居条件に家賃保証会社との契約を付加すれば、リスク回避できます。

4-4.オーディオ機器に凝っている方

オーディオ機器に凝る方も、防音マンションを求めます。

例えば、音楽や映画鑑賞が趣味な方にとっては、映画シアターのような本格的な音響効果や、高性能スピーカーを使ったサウンドを楽しみたいという欲求があります。

一般の賃貸マンションでは、音が漏れなくても振動がするなどで、近隣からクレームが来ることも多く、オーディオが趣味の方の多くは、ヘッドフォンを使用している傾向があります。

しかし、真夜中にピアノを弾いても「深夜の住宅街」レベルの音しか漏れないのであれば、ヘッドフォンなしでも、映画の音響や音楽を身体全体で楽しむことができます。

特に、このような楽しみ方をするための部屋やスタジオというのは、戸建を買ってホームシアターを作らない限り実現しないことが多いため、オーディオ機器を趣味としている方にとっては非常に価値の高い賃貸物件となります。

4-5.ダンスや演劇をする方

防音マンションは、音だけでなく、振動も抑えることができます。プロの俳優やダンサーを含め、ダンスや演劇をする方は、日々の練習や、役の稽古ができる防音マンションに価値を感じます。

ダンスの時のジャンプの振動や、大きな声での話し声(セリフ)は、音楽とは違うため、防音設備がないと、「喧嘩をしている声がする」「真夜中に人の叫び声がした」「上階で、人が倒れているかもしれない」など、音楽とは別のタイプのクレームにもつながり、近隣トラブルに発展しやすくなります。

防音マンションであれば、近隣の人に気兼ねすることなく、いつでも、飛んだり跳ねたり、ステージにいるかのような発生をしても、何の問題もありません。

4-6.ペットを飼っている方

ペット可マンション物件はすでにありますが、多くのケースで「ペットを飼っても良い」というだけであり、ペットの鳴き声などに対しての防音対策があるわけではありません。

ペットは飼い主がいるときには静かなことが多いのですが、不在時には不安になって、一日中鳴いているケースもあり、近隣クレームにつながりやすくなります。

防音マンションであれば、仮に数頭の犬が一日中室内で吠えていたとしても、近隣には影響がありません。

防音+ペット可物件にする場合は、フローリングに傷が付きにくい素材を使う、エレベーター内にペットがいることを表示するペットボタンを設置しておくなどの配慮をすることで、同じ棟内のペットを飼わない方にも配慮をし、さらに音の問題も解決できる住居となるため、非常に価値のある賃貸マンションとなります。

4-7.静かな環境を好む方

音楽もオーディオもやらないが、ひたすら静かな環境を好む方も、防音マンションに高い価値を感じます。防音マンションのデフォルトの静けさが「真夜中の住宅街」なのであれば、室内にいる限り、静寂な時間と空間が約束されています。

また、自分が立てた生活音の影響を気にする必要もなくなるため、心身ともにリラックス感の高い住まいとなります。

立地が都心エリアにあれば、無理をして郊外の住宅街に家を買わなくても、通勤便利な場所にほぼ同じクオリティの住み家が得られるわけですから、一度入居をしたら、長期更新の確率がかなり高い入居者となります。

プロの音楽家にも対応できるほどの防音設備の技術を持つハウスメーカーは多くはありませんが、はじめから音楽ありきの生活を想定し、防音技術を持つ会社もあります。

また、賃貸であっても、生活音がしない静かな生活を確保するレベルであれば、ほとんどの大手ハウスメーカーには、防音遮音効果をプラスできるオプションプランが揃っています。

こだわりのあるマンション建設をしたいオーナーは、複数のプランの中から、ご自分がイメージする防音マンションに近いものを見つけ、納得のいくプランを選ぶようにしてください。

複数のプランを請求する際には、NTTデータグループが運営する「HOME4U オーナーズ」の一括プラン請求をご利用ください。

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