土地活用でアパート経営を検討しはじめ、いろいろと調べ物をしていくと「アパート経営はするな」という言葉をネット上でたくさん見かけることがあります。この検索語が多い理由の一つには、同じタイトルの人気書籍がある、というのがあります。
いざアパート経営を始めようと思っている時に「するな」と言われてしまうと、とても気になりますし、大丈夫かな、と心配になります。今回は、ネットで見かける「アパート経営はするな」に関した理由と、その対処方法をまとめています。
また、「HOME4U(ホームフォーユー) オーナーズ」を使えば、あなたの土地に合った、建築費の見積もり、収支計画の無料診断が可能です。
「アパート経営が成功する方法は?」「いくら儲かるのか知りたい」という方はご活用ください。
「アパート経営はするな」は本当?
「アパート経営はするな」と言われる理由は以下のようなものです。それぞれに対策があり、やみくもに「するな」というわけではありません。
- 最初に大きなお金がかかる
- アパート建築費が莫大な金額になる
- 家賃は年々下がる傾向にある
- 建物が老朽化する
- さまざまな経営トラブルの可能性
- 空室が埋まらない可能性がある
- エリア環境が変わる可能性がある
- 災害リスクがある
- 金利が上がることがある
- 売却時に売りづらい傾向がある
それぞれの理由の詳細や対策は「アパート経営はするな」と言われる10大理由と対処法」で解説しています。
アパート経営に向かないタイプは?
アパート経営に向かない思考には以下の4タイプがあります。
- 大家さんになれば楽にお金が入ってくると思っている
- サブリースや契約内容をよく理解していない
- 節税を過大に期待してしまう
詳しくは「あなたは大丈夫?「アパート経営はするな」な4タイプ」でご確認ください。
アパート経営を成功させる秘訣は?
アパート経営を成功させるには以下の4点に気を付けるとよいでしょう。
- 投資の目的をよく考える
- リスクを考慮した資金計画をする
- 実績豊富な管理会社を探す
- 信頼できるハウスメーカーを選ぶ
秘訣について詳細は「「アパート経営を成功させるために大切な4つのこと」をご一読ください。
1.「アパート経営はするな」と言われる10大理由と対処法
本章では、「アパート経営はするな」といわれる10の理由と、その対処法についてまとめています。
- 最初に大きなお金がかかる
- アパート建築費が莫大な金額になる
- 家賃は年々下がる傾向にある
- 建物が老朽化する
- さまざまな経営トラブルの可能性
- 空室が埋まらない可能性がある
- エリア環境が変わる可能性がある
- 災害リスクがある
- 金利が上がることがある
- 売却時に売りづらい傾向がある
1-1.最初に大きなお金がかかる
アパート経営をするためには、アパートの建物が必要です。
ご所有の土地にアパート建物を建てるためには、金融機関でお金を借りてアパートローンを組むことになります。
ローンを組む時には、頭金に相当するお金を入れる必要があり、その割合は、建築総額の2割が相場です。
この金額は、ローンを借りるための資金ですので、借りることができず、自分で用意する必要があります。これが「最初にかかる大きなお金」です。
アパート建物は、一般的な住居よりも大きくなることが多いため、小規模なものでも数千万、構造や規模が変われば億のお金が必要になり、かなりのまとまった金額が必要になります。
例えば、1億円の建築費であれば2,000万円、5,000万円の建築費でも1,000万円の自己資金が必要です。準備できる自己資金が2割以下だった場合は、金利が高く設定されるか、最悪の場合は融資が下りない可能性もあります。
<対処法>
自己資金額は「アパート建築総額の2割」ですので、建築費がいくらかわからないと、自己資金の準備ができるかどうかもわかりません。
そのため、アパート経営を検討し始めたらすぐに、アパートの建築プランを入手し、アパートを建てるためには、いくらかかるのかを把握しておく必要があります。
複数の建築プランを比較することで、どの程度の建物であればいくらかかるのか、などが具体的にわかるようになります。そのうえで、ご自身が準備できる自己資金額を確認してください。
自己資金にするための預貯金が、必要な金額に足りない場合は、以下のような対処方法があります。
A 自己資金に現金化できる金融資産(株式・金・外貨・他の不動産)を加えて、申請する方法があります。ただし、自己資金準備のために、金融資産を現金化して準備しておく必要はありません。
B 金融機関は、自己資金準備額が足りない場合、金利を高めに設定する条件で融資を引き受けることがあります。ただし、毎月の返済金額が多くなりますので、慎重な経営計画の見直しが必要になります。
C 建設予定地で、他の土地活用で資金を作ってからアパート経営を開始します。例えば、初期投資がほとんどかからない、駐車場経営や期間限定の土地賃貸をして、アパート経営の自己資金額の不足分を作ってからアパート経営をはじめます。
また、相続税対策としてアパート経営をする場合には、莫大な建築費がかかる規模のアパートを建築し、大きな自己資金を投入すれば、相続税の節税にはなります。しかし、相続が終わった後も、アパート経営は続きます。
長期間経営するアパートとの収支バランスを想定したうえで、建築費や自己資金額を決めないと、相続税の節税はうまくできたものの、アパート経営がうまくいかない時に現金がないために、赤字経営になってしまう可能性もあります。
1-2.アパート建築費が莫大な金額になる
前述のとおり、アパートの建築費は、一般的なマイホームよりも規模が大きくなるため、建築費は数千万円~億となります。
この金額の多さが、莫大な借金を抱えこむという不安につながるため、アパート経営は怖いというイメージとつながり、「アパート経営はするな」という言葉につながっていきます。
<対処法>
これは、アパートのような収益物件のローンと、住宅ローンのような個人ローンを混同していることで起きる誤解です。
アパート建築のために組むローンは、一般的なローンとは違い、収益物件を作るためのローンです。そのため、アパートローンの返済原資は、これから建てるアパートの、入居者からの賃料を充てることが前提となっています。
ローン申請の際に提出する経営計画も、入居者からの家賃で返していくことを前提に、賃料を設定し、何年で返済する予定なのかを考えて提出します。
お金を貸す側である金融機関も同様に、貸したお金は、これから建築するアパートの家賃から返済してもらうことを前提に、土地と建物に、お金を貸す価値があるかどうかを判断しています。
以上のことから、アパートローンの建築費は、たしかに大きな金額ではありますが、一般的なマイホームローンなどのように、借りたお金をオーナーが一馬力で返すのではなく、多数の入居者からの家賃を使って返していきますので、ほとんどのケースで、最後まで無理なく返済していくことができます。
1-3.家賃は年々下がる傾向にある
どのような不動産でも、新築時の家賃設定のままで、この先、何十年も経営を続けることはできません。これを家賃下落リスクと言います。
ただし、家賃は年数の経過によって自動的に下がるのではなく、入居状況や周辺エリアの条件や、ライバル物件との競争状況などを含めて、相対的に判断したうえで決まっていきます。
例えば、人気エリアにある物件であれば、建物や設備が経年しても、入居者はそこのエリアに住むことに高い価値を見出すので、大きな家賃変更をしないでも、入居者が決まり、契約更新が続きます。
<対処法>
アパート経営全期間で見れば、どこかで、アパートの家賃は必ず下げることにはなります。しかし、アパートがある立地がよければ、家賃下落のスピードをゆるめることができます。
そのため、アパートを建てる場所は、駅前・駅近などの利便性が高い場所や、周辺エリアに賃貸ニーズが多い場所であることが理想です。もし、ご所有の土地がアパート経営に好条件ではない場合は、より良い条件の場所へ買い替えることも前提に、複数のシミュレーションをしてみる必要があります。
建築プランを一括請求して、現地調査に来てもらう際に、各企業の担当者にエリアマーケティングと土地の買い替えを含めたアパート経営の相談をすれば、売買もあわせたアパート経営プランを提案してもらえます。
1-4.建物が老朽化する
どんな不動産でも、経年による老朽化は避けられません。老朽化のリスクとは、建物が古くなることによりも、建物を維持するための修繕費などが増えるため、アパート経営の収支に影響が出てくることを指します。
また、建物が古くなると、どうしても周辺の新築・築浅物件よりも見劣りがするため、徐々にではありますが、空室リスクも高まっていきます。
例えば、前の入居者が退去後、数か月もの空室が続いた場合は、多くのケースで賃料を下げて対応します。すると、この時点で建物の老朽化と家賃下落という2つのリスクが生じていることになります。
このような部屋がいくつも出てくるようになると、経営収支が悪化し、ローンの返済計画に問題が出ることもあります。
<対処法>
個別の部屋の経年劣化は、退去のたびに原状回復をし、故障や修繕個所が出る前に手を加えることで、劣化をカバーすることができます。修繕費などの経費はかかりますが、空室・家賃下落ともに、長期にわたって食い止めることができます。
また、外壁や外構などの大がかりな修繕は5年10年などの区切りで、状況に合わせて行うようにします。ご自身で判断するか、賃貸管理を委託している会社に、建物管理もお願いすることで、適切な修繕タイミングを提案してもらえるようになります。
家の外側は面積も大きいため、かなりまとまった金額が発生しますが、家賃とは別に共益費や修繕費用を設定するか、あらかじめ家賃の中にそのような費用を組み込んだ家賃設定にして、必要な資金をプールしておきます。
建物内・外ともに共通しているのは、悪くなる前にメンテナンスをすることです。そうすることで、修繕や修理のための費用を最小限に抑えることができ、アパート経営上のさまざまなリスクを回避することができます。
また、外壁・屋根・ベランダなどの外にあるものは、建設時に多少の費用がかかっても、汚れない・壊れにくいタイプの建材を選び、経年をしても汚れが目立たないような工夫をするなども検討してみてください。これらの内容は、建築プランの中に含まれているか、添付されているハウスメーカーの資料にオプションとして商品の掲載があります。
1-5.さまざまな経営トラブルの可能性
アパート経営には、入居者からのクレームやトラブルで、オーナーが対処に追われて精神的に大変であるというイメージがあります。
実際、オーナーご自身が大家さんとして自主管理をしている場合は、そのようなケースもあります。しかし、ほとんどのオーナーは経営管理をアパート管理会社に委託していますので、ご自身が入居者の間に立つことはありません。
よくあるトラブルとは、騒音・ニオイ・家賃滞納などがあげられます。どのトラブルであっても、誰が管理をしていても、問題を放置すれば退去による空室リスクが上がり、アパート経営に支障が出ます。
<対処法>
はじめてのアパート経営では、管理業務は専門会社に委託をして、管理報告だけを受けるようにします。
アパート経営をはじめた理由が「大家さんになりたいから」という場合でも、最初の数年は、プロがする仕事内容を観察して、アパート経営がどういうものかを理解してから交代するようにします。
自主管理でも委託管理でも、入居前の審査でどれほど注意していても、入居者トラブルを100%回避することは難しいといえます。万が一、トラブルが起きてしまったときには、問題をそれ以上大きくしないために、取るべき正しい対応方法があります。
管理の専門会社であれば、数多くのトラブルシューティング事例をもとにしたマニュアルがあり、適切な対応をしていくことができますので、トラブルによる被害を最小または未然に防ぐことも可能です。
アパート管理に信頼と実績のある管理会社に委託をすることが、最善の解決策となります。
【参照:賃貸経営 HOME4U】
1-6.空室が埋まらない可能性がある
アパート経営につきものの、空室リスクへの不安です。
空室が起きる理由はいろいろありますが、賃貸住宅を借りる方は、利便性を重視する傾向があるため、基本的に駅から離れているエリアは、駅前物件と比較すれば、入居者が付きにくいと言えます。
また、「アパート経営はするな」と言われる理由の中には、すでにマンションやビルなどが乱立して供給過多であるため、アパート経営をしても入居者が決まらないというものもあります。
<対処法>
アパート経営で最も需要なのは立地です。
好立地とは、駅から近くて利便性の高いエリアですので、ご所有の土地がアパート経営には不向きな場所にある場合は、より賃貸経営向きのエリアの土地に買い替えることも検討してください。
とびぬけて好条件がそろっているわけではないが、それなりに賃貸ニーズがあると判断した場合には、エリアニーズに沿った設備や外観など考えて、入居者が「ここに住みたい」と強く思ってもらえる部屋づくり・アパートづくりをオーナーとして考え、エリアのライバル物件との明確な差別化をすることにより、長期安定した入居者確保も可能です。
物件の供給過多については、数字だけを見ればその通りではありますが、ご所有の土地の周辺でアパート供給過多になっていないのであれば、あまり問題になりません。
これらは、エリアニーズ調査の一つですので、周辺エリアのマーケティングをして、賃貸需要を正確に把握することで、安定した経営が可能です。エリアマーケティングについては、ハウスメーカーや建築会社の担当者に相談してみて下さい。
1-7.エリア環境が変わる可能性がある
ご所有の土地の周辺環境が変わってしまうと、従前と同じようなアパート経営ができなくなる、という懸念です。アパート経営は経営期間が長いので、十分に起こりえることとして、当然の心配だと言えます。
特に、今までそのエリアにあった企業・大学などが移転をしてしまう場合は、関連会社と社員の方々も一緒に移転してしまうことが多いため、周辺のアパートには空室が増えると同時に、周辺エリアの大手チェーン(飲食・スーパー・ドラッグストア)なども閉店してしまうことがあり、エリア全体が一気に過疎化することもあります。
<対処法>
アパート経営を開始する前の段階で、周辺エリアの10~20年後の状況をざっくりと把握しておくことで、ある程度のリスク回避はできます。エリア開発などは、自治体の土木課や都市整備に関する課に問い合わせれば、情報開示済のものを閲覧でき、資料のコピーも可能です。
そこには、計画中の開発案や、すでに決定済みの開発開始時期や工事計画などが記載されていますので、かなり先のエリアの変化をつかむことができます。
また、大手企業の移転・大学の移転などは、規模の大きな引っ越しですので、何年も前からプロジェクトとして企業や学校のホームページ上で決定・告知していることが多いため、情報はかなり前に知ることができます。仮にアパート経営中に、移転が発表されたとしても、実行までには数年の猶予がありますので、何かしらの対処ができます。
エリア開発・周辺企業の移転などは、ご自身で調べておくのと同時に、建築プラン請求をしたハウスメーカーや建築会社の担当者にも調査をお願いしてください。
納得のいく、適切な回答をしてくれた会社の中から建築プランを選ぶようにすれば、今後のアパート経営全般に関して、安心感のあるスタートできます。
また、エリア環境の変化は、過疎化だけではなく、新駅の誕生・駅前開発・新社屋建設・大学の学部新設など、人口が増えることもあります。
1-8.災害リスクがある
アパート建物は不動産ですので、災害に弱いという特徴があります。災害には、地震・台風・洪水・大雨・大雪・竜巻・落雷・噴火などの自然災害と、火事・損壊などの一般災害があります。
この中で特に注意が必要なのは、地震と火事です。大きな地震の場合は、建物の倒壊、火事の場合は建物の焼失により、アパート経営が続けられなくなる可能性もあります。
<対処法>
最善の対処法は、地震保険と損害保険に入っておくことです。
ただし、地震保険は仮に建物が全壊しても、建築費用の半分までしか保険が下りません。
そのため、地震の対策としては、保険に入る以外にも、出来る限り耐震・免震機能の高い建物にすることで、リスク回避をします。
自然災害・一般災害そのものを避けることは難しいのですが、アパートの建物の作り方で、ある程度のリスク回避は可能です。
例えば、水害はエントランスホールなどの1階出入り口部分に段差をつけることで、雨水の浸水を防ぐことができます。また、屋根や外壁に雨水・火炎・衝撃に強い材質を使うことで、火事および台風や竜巻などの想定外のトラブルを避けることができます。
このようにアパート建築を検討する段階で、自然災害によるとトラブルを最小限にとどめるための対策を打つことができます。建築プランを比較する際には、このような災害トラブルに対する各社の考え方も含めて、検討するようにしてください。
1-9.金利が上がることがある
アパートローンを組む際に、変動金利にした、または期間のある固定金利にした場合には、金利が上昇すると返済額が増えるため、アパートの経営状態によっては、収支が合わずに苦労することがあります。
賃貸経営の場合、入居者の家賃は、入居したときに決めた家賃のまま住み続けるのが前提ですので、金利が上がったからと言って、翌月から家賃を上げることができません。
そのため、金利上昇による差額分は、オーナーが家賃収入から追加で負担し、それでも足りない場合は、預貯金などから支払うことになります。
<対処法>
これからアパート経営を始める方で、金利上昇時のことが不安な方は、全期間を固定期間にすることで、金利上昇に対するリスクを回避できます。
固定金利を選んだ場合は、完済までずっと一定の金額を支払い続けますので、返済計画・経営計画ともに狂いが生じにくくなります。ただし、固定金利は、業界全体でローン金利が下がった場合でも、金利%を変えることができませんので、不利になります。
その場合は、新しいローン金利に借り換えをするなどで対応します。金利の選び方は複数ありますので、アパート経営を検討し始めた段階で、複数の金融機関の無料相談に申し込みをし、契約内容をよく比較しておく必要があります。
1-10.売却時に売りづらい傾向がある
経営中のアパートを売却したい場合、アパート建物が建っていて入居者がいる状態(オーナーチェンジ物件)で売ることがあります。不動産業界全体でいえば、ほとんどの方はマイホーム購入が前提ですので、アパート1棟を購入する方の分母は小さいと言えます。
そのため、アパートを売却したい時でも、すぐには買い手がつかないことがあります。
<対処法>
まずは、せっかくの土地活用でスタートした収益物件ですので、将来、経営不振によって手放すことにならないように、本章1~9までの対処法をしっかり理解した上で、健全なアパート経営を計画してください。
そのうえで、将来の出口戦略としてアパートごと売却する考えがある場合は、出来るだけ高く売れるように、さまざまな対策を講じておく必要があります。
例えば、アパートの周辺で15年後に開発があることがわかっているのであれば、一般のアパート物件を探している方以外にも、開発予定地を探しているデベロッパーに交渉するなどができます。
売却をするタイミングがわかっているのであれば、それまでの期間にできるだけ効率よく資金回収をしていく方法を、経営プランにも反映させておく必要があります。売却も土地活用の一つですので、その土地が持つポテンシャルを、最大限に引き出す売り方をするようにします。
このような、アパート経営のスタートから出口までを含めた経営計画は、はじめてのアパート経営の場合、お一人で考えるよりも、不動産のプロであるハウスメーカーや建築会社の担当者にサポートをしてもらうほうが成功しやすくなります。
建築プラン・収益プラン作成時に、経営の出口として売却も組み込んだパターンも加えてもらうことで、アパート経営の選択肢が増え、より広い視野での経営ができるようになります。
建築プランは、なるべく数多くのハウスメーカーや建築会社から集め、いくつもの会社のプランを見比べながら、会社の考え方とオーナーの希望するものが合致するプランを探します。
プラン探しには、NTTデータグループの「HOME4U オーナーズ」一括プラン請求をご利用ください。
ご所有の土地の広さとエリアなど、かんたんな項目を入力するだけで、最大10社までのハウスメーカーや建築会社からプランの提案があります。
最初のプランは、土地とエリアの簡易データをもとにしたものですので、現地の訪問査定をしてもらうことで、建築プラン以外にも、収益プラン・活用方法・節税方法なども含めた、総合的なアパート経営プランがわかります。
2.あなたは大丈夫?「アパート経営はするな」4タイプ
アパート経営は、メジャーな土地活用として人気がありますが、同時に「アパート経営はするな」と言われてしまうのは、アパート経営全体への理解が不十分な状態ではじめてしまうことで、のちのち、経営に影響が出るオーナーが少なからずいるためです。
特に、以下のような4タイプは、アパート経営をする際には注意が必要です。
- 大家さんになれば楽にお金が入ってくると思っている
- 少ない自己資金で無理やりスタートしようとする
- サブリースや契約内容をよく理解していない
- 節税を過大に期待してしまう
ご自身またはご家族に当てはまる方がいらっしゃる場合は、本記事1章を、再度よくお読みいただき、アパート経営への理解を深めて下さい。
さらに、プラン請求をしてアパート経営の話を進めていく際には、頼りになるハウスメーカーの担当者や、ご家族とよく相談しながら進めるようにし、経営開始後はレベルの高い管理会社に任せることで、アパート経営後の失敗を回避することができます。
2-1.大家さんになれば楽にお金が入ってくると思っている
アパートさえ建てれば、何もしないでもお金が入ってくるというイメージを持っているタイプです。
アパート経営でしっかりと収入を得て、黒字経営を続けるためには、それなりの知識と労力が必要です。
仮に、経営開始後に管理を専門会社に一任したとしても、その管理会社を選ぶのも、管理費を支払うのもオーナーです。ひとつ選択を間違えば、空室リスクや入居者トラブルリスクが上がることもあります。
また、アパート経営は、一般的な不動産投資に比べると、失敗しにくいと言われていますが、絶対に成功するという保証があるわけではありません。アパート経営にはさまざまなリスクもあり、あくまでオーナーの責任によって長期間安定した経営をしていくことが大前提です。
経営開始前の段階で、複数の建築プランを取り寄せて比較する以外にも、アパート経営に関する書籍をひととおり読む、ハウスメーカーや建築会社の開催しているセミナーに参加してみるなど、アパート経営に関した知識は、広く浅くでも良いので、一通り身につけて必要があります。
また、経営がはじまって収入が発生すれば、毎年、確定申告をする必要があります。税金に関する知識とともに、経営をより良くする、資産をより拡大するためにはどうするべきかなど、経営後も、学ぶことはたくさんあります。
つまり、アパート経営は安全な不動産の投資方法ではありますが、決して、楽に儲かる、というわけではないということです。
アパート経営が儲からなくなる理由については、下記「アパート経営が儲からない理由」の記事で詳しく解説しています。
2-2.少ない自己資金で無理やりスタートしようとする
資金準備が不十分な状態でも、見切り発車してしまうタイプです。土地活用の場合は、準備できる自己資金が少なめでも、土地を担保にして高めの金利設定にすれば、ローンが下りることもあり、オーナーが資金計画や経営計画の全容を把握しきっていない状態でも、アパート経営はスタートできてしまいます。
しかし、準備資金が少なく、金利も高いと、収支は悪化しやすくなります。
長い経営期間には、経費が多く発生することや、空室が続いて経営収支が赤字になることもあります。
本来、そのような状況の時には、経営状態が回復するまで、オーナーが自腹でローン返済を続けて補填をします。
もともと自己資金が少ない状態でスタートしていると、万が一の際の余力も少ないので、少しのことで経営状態の悪化を招きやすくなります。
このようなトラブルを防ぐためには、アパート経営を検討し始めた段階で、金融機関の無料相談に数多く参加し、耳の痛いアドバイスも真摯な気持ちで受け止めるようにします。
また、自己資金が建築総額の2割を切る場合には、無理をせず、一旦、他の土地活用方法で資金を作ってから進めるという方法なども合わせ、無理のない経営計画を立てて下さい。
2-3.サブリース契約・管理会社などをよく理解していない
サブリースや管理会社との契約内容を、あまりよく理解できていない状態で契約をしてしまうタイプです。
サブリース契約は、管理会社がアパートを一括借り上げして、オーナーに対して定額の家賃を振り込む、家賃保証制度があります。
家賃保証は、空室があっても賃料収入が長期間保証されるため、空室リスクの心配をせずに済みますが、定期的な料金見直しがあるため、手取り額は数年おきに減っていくのが一般的です。
ローン返済はオーナーの手取りの中から行いますので、サブリース契約の内容によっては、将来、収支が合わなくなることもあります。サブリース契約および管理会社との契約を検討する際には、必ず複数の会社を比較し、説明に納得がいくまで何度でも質問とシミュレーション計算をしてください。
アパート経営には、サブリース契約以外にも、業務を委託できる管理方法は複数ありますので、ご自身が望むアパート経営の方法を、じっくりと探すようにしてください。
サブリースに関しては、サブリースの記事で詳しく解説しています。
また、このタイプは建築プラン作りの時にも、担当者のすすめるままに不必要にグレードの高いプランで契約をしてしまう傾向がありますので、契約内容全般に関して注意が必要です。
2-4.節税を過大に期待してしまう
アパート経営に関した正しい知識がそろっていない状態で、節税の部分にだけ注目しているタイプです。
ネット情報などで「節税」と書いてある記事ばかりを探してしまい、アパート経営の全体像を理解せずに、節税目的でアパート経営を進めてしまう傾向があります。
アパート経営の中で、最も長期間の節税効果があるのは、減価償却です。
減価償却とは、年々減少していく建物の価値を、価値が減った分だけ経費として計上するという、税務処理の方法です。
アパートを建てるためのお金はすでに払い込んでしまって手元にないので、実際にお財布からの出費がないのに、年間家賃収入から大きく経費を取れるため、所得税などを大きく節税できます。
節税をしたい方にとっては、まとまった金額を毎年経費計上できますので、とても魅力的な節税方法ではあります。ただし、この方法は、一定の期間内のみ使える節税であり、一生使えるわけではありません。
例えば、法定耐用年数という償却方法を取った場合は、木造アパートであれば22年内、鉄筋コンクリート造マンションであれば47年内で償却することになっています。
しかし、年々償却に使える金額は減っていきますので、必ずあるときを境に、経費よりも収入が増えて、税金が多くかかってくるようになります。
土地活用でアパート経営を始める理由として、さまざまな税金の節税が目的であるケースは多いのですが、本来のアパート経営とは、長期安定収入を得て資産拡大することにあります。
希望する節税の目的を果たしたら、その後は、地道なアパート経営の能力が必要になりますので、節税効果はあくまで、アパート経営をするメリットの一部であることを理解し、健全経営による適切な節税対策ができるように、アパート経営と税務の知識も必要になっていきます。
アパート経営における節税効果については、建築計画を立てる際に建築会社から概算を取り寄せることも可能です。「HOME4U オーナーズ」では、ご自身の土地情報を入力することで、節税効果だけでなく、具体的な建築費や収益予想も最大10社から取り寄せることができます。
3.アパート経営を成功させるために大切な4つのこと
本章では、土地活用によるアパート経営をうまくいかせるために、経営を検討し始めた段階で、あらかじめ気をつけておくべき4つのことをまとめています。
- 投資の目的をよく考える
- リスクを考慮した資金計画をする
- 実績豊富な管理会社を探す
- 信頼できるハウスメーカーを選ぶ
3-1.アパート経営の目的をよく考える
土地をご所有の場合、アパート経営のはじめの動機は「土地活用」なのですが、なぜ、数ある土地活用方法の中から、アパート経営を選んだのか、「アパート経営の目的」を考えてみてください。
節税・長期安定収入・将来の年金代わり・資産を増やして子孫に遺したいなど、さまざまな目的や思いがあるはずです。
それらの目的が、本当にアパート経営という方法で実現できるのかを、よく検討します。
もし、アパート経営をしても、エリア条件があまり良く無いため、莫大なお金をかけても、将来的にはあまり大きな収益にはならないことが想定できるのであれば、アパート経営にこだわるのではなく、別の土地活用方法を選ぶ必要があります。
そのためには、複数の建築プランをよく比較することと同時に、他の土地活用方法でどのような収益プランがあるのかも、しっかりと比較していく必要があります。
3-2.リスクを含めた経営計画をする
アパート経営にはリスクがつきものです。
経営計画はリスクを想定して、少しマイナス思考で考えるくらいでちょうどよいと言えます。
ご所有の土地が、とても良い条件であっても、長い経営期間には、周辺エリアの環境が変わる、社会経済の情勢によって賃料設定が変わるなど、予期しないリスクも発生する可能性があります。
ハウスメーカーや建築会社の提案する建築プランの多くは、満室経営であることを前提としているものも多く、とても楽観的な経営内容になっていますので、もらった資料から2~3割ほど引いた計算をしてみて、オーナーとして、リスクを想定したシビアな判断をするようにしてください。
そのようにしておけば、仮に経営中にリスクが発生したとしても、オーナーの想定の範囲内ですので、適切な判断ができ、リスクによる経営悪化を回避できます。
3-3.実績豊富な管理会社を探す
アパートが完成して経営が開始すると、頼りになるのが管理会社です。
管理会社に委託する内容は、以下の二つにわかれます。
- 賃貸管理(入金・振込・入居者募集・入退去対応・更新対応・クレーム対応・督促など)
- 建物管理(美化清掃全般・見回り・修繕対応・修繕計画など)
契約内容は、管理会社によってプランがいくつかありますので、アパート規模などを考慮して決めていきます。
途中で追加・解約もでき、管理会社を途中で変えることもできます。契約内容にもよりますが、1部屋あたりの「賃料×%」の委託料を支払うのが一般的です。
管理会社は入居者に直に接する立場ですので、信頼と実績のある、誠実な対応をする会社を選ぶようにしてください。出来れば、物件のあるエリア情報に詳しい会社が理想です。
管理会社選びに失敗すると、その対応の悪さが原因で、アパート環境や入居者間のトラブルに発生することがあり、最悪の場合は退去による空室の発生となることもあります。
建築プランと同様に、複数の管理会社からのプランを比較し、適切なプランを選ぶようにしてください。
【参照:賃貸経営 HOME4U】
3-4.信頼できるハウスメーカーを選ぶ
アパート建築を検討しはじめて、最初にすることは、アパートの建築プランを選ぶことです。
この時に、なるべく数多くのハウスメーカーや建築会社からのプランを集めることを意識すると、より信頼できる会社に出会いやすくなります。
「信頼できる会社」とは、はじめてのアパート経営の知識や経験の少ない部分をサポートしてくれ、オーナーが知らないことなどを、適切なタイミングで教えてくれる担当者がいる会社のことです。
また、はじめての経験で不安の多いオーナーにとって、必要だと思える勉強があれば、お客様だからと遠慮をせずに、将来のことを考えてアドバイスをしてくれるなど、不動産のプロフェッショナル・土地活用のパートナーとしての両面で頼りになるハウスメーカーの担当者がいる会社も信頼できるといえます。
建築プランとハウスメーカー探しはセットになっていますので、アパート経営を検討し始めたら、まずは、複数の建築プランを集めるようにします。各社のプランや資料を比較して、会社の特徴をつかんだ後は、現地訪問による調査に来てもらいます。
この時に来訪する人物は、今後、ご自分の担当者になることが多いので、質問や気になる点などをやり取りしながら、各社の顧客対応もしっかりと見極めます。
このように、建築プランと会社、さらには担当者を複数比較してはじめて、「ここにしよう」と自信を持って決められる一社との出会いがあります。
プラン請求の際には、NTTデータグループの「HOME4U オーナーズ」の一括プラン請求をご利用ください。日本全国のハウスメーカーや建築会社の中から、アパート経営と建築の経験値が深く、信頼度の高い企業を最大10社にまで絞り込んで提案をします。
なるべく多くの建築プランを請求して比較したら、現地訪問を依頼すると、土地条件やエリアマーケティングを含めた、より具体的な建築プランがわかります。
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