本記事では、マンション構造の種類や工法の特徴について解説しています。目的別のマンション構造の選び方や、建築費用の目安についても紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

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更新日
2024.05.09
カテゴリ
マンション経営

【簡単解説】マンションの構造・工法毎の特徴、メリット・デメリット比較

【簡単解説】マンションの構造・工法毎の特徴、メリット・デメリット比較

本記事では、マンション構造の種類や工法の特徴について解説しています。
目的別のマンション構造の選び方や、建築費用の目安についても紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

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STEP1
STEP2
この記事のポイント まとめ
マンションの構造は主に3種類

マンションの構造は主に以下3種類です。

  • RC造(鉄筋コンクリート造)
  • SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)
  • S造(鉄骨造)

詳細は「1.【マンション構造別】特徴とメリット・デメリット 一覧」にて解説しています。

マンションに採用される工法は5種類

マンションで採用される工法は以下の5種類です。

  • 在来工法
  • アウトフレーム工法
  • 逆梁アウトフレーム工法
  • 壁式構造
  • ラーメン構造

詳細は「2.【マンション工法別】メリット・デメリット 一覧」にて解説しています。

マンションの構造を選ぶポイント

マンションの構造を選ぶポイントは以下の3つです。

  • コストを抑えたいなら壁式構造
  • デザインを重視するならRC造かSRC造
  • 間取りを変更できるようにしたいならラーメン構造

詳細は「3.【マンション目的別】マンション構造を選ぶポイント」にて解説しています。

1.【マンション構造別】特徴とメリット・デメリット 一覧

マンション構造別の特徴とメリット・デメリットは、以下の通りです。

【マンション構造の特徴とメリット・デメリット】
構造 特徴 メリット デメリット
RC造
(鉄筋コンクリート造)
建物の主要構造部を鉄筋とコンクリートで構築する建物構造
  • 耐久性に優れている
  • 地震の被害を抑えられる
  • 夏でも冬でも快適に過ごせる
  • 建築に時間がかかる
  • 建築費用が高くなりやすい
SRC造
(鉄骨鉄筋コンクリート造)
鉄骨構造(S造)と鉄筋コンクリート構造(RC造)の特性を併せ持つ建築構造
  • 耐震性や耐火性、防音性に優れている
  • より広い間取りにできる
  • 建築に時間がかかる
  • 建築費用が高くなりやすい
  • 解体費用が高くなりやすい
S造
(鉄骨造)
鉄骨構造(S造)と鉄筋コンクリート構造(RC造)の特性を併せ持つ建築構造
  • 品質が安定している
  • 耐震性に優れている
  • 比較的安価に建てられる
  • 熱に弱い
  • 他の構造よりも遮音性が劣る

ここからはそれぞれの構造について詳しく解説していきます。

1-1.RC造(鉄筋コンクリート造)

RC造(鉄筋コンクリート造)のメリット・デメリットは以下の通りです。

【RC造(鉄筋コンクリート造)のメリット・デメリット】
メリット デメリット
  • 耐久性に優れている
  • 地震の被害を抑えられる
  • 夏でも冬でも快適に過ごせる
  • 建築に時間がかかる
  • 建築費用が高くなりやすい
・メリットについて

RC造は鉄筋で組んだ型枠にコンクリートを流し込んだ構造です。
中層マンションから高層ビルに採用されることが多く、鉄筋とコンクリートの組み合わせにより、耐久性や耐震性に優れています。
不燃材料であるコンクリートは耐火性にも優れているため、賃貸の借主や分譲マンションの購入者から安心感を得られやすいこともメリットとして挙げられます。

また、コンクリートを型に流し込んで作られる構造上、広い間取りや窓を多く設けるなどデザインの自由度が高いことも特徴として挙げられます。

・デメリットについて

一方、RC造はコンクリートを現場で固める必要があり、建築に時間がかかることから建築費用が高くなりやすいデメリットがあります。

また重量のある材料のため、地盤が弱いと倒壊や建物が傾く可能性があるため地盤の状態によっては、地盤を改良する追加費用がかかる点にも注意が必要です。

RC造の建築費用については、以下の記事で詳しく解説しています。

参考:【基本を解説】RC造マンションの建築費用とメリット・デメリット|土地活用の一括プラン請求サイトHOME4U

1-2.SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)

SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)のメリット・デメリットは以下の通りです。

【SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)のメリット・デメリット】
メリット デメリット
  • 耐震性や耐火性、防音性に優れている
  • より広い間取りにできる
  • 建築に時間がかかる
  • 建築費用が高くなりやすい
  • 解体費用が高くなりやすい
・メリットについて

SRC造は、鉄骨と鉄筋コンクリートを組み合わせた構造です。
RC造と同じ構造ですが鉄骨を芯として加えることで強度が増しており、耐震性と耐火性に優れています。

地震による倒壊や火災による焼失の可能性が低いことから、マンションの賃貸経営に最適な構造です。

・デメリットについて

しかし、鉄骨と鉄筋コンクリートを組み合わせるため、工程が複雑になりやすいデメリットがあります。
建築に時間がかかる点や、建築費用がRC造よりも高くなりやすい点にも注意が必要です。

SRC造のマンションの建築費用については、以下の記事で詳しく解説しています。

参考:【基本を解説】SRC造マンションの建築費用とメリット・デメリット|土地活用の一括プラン請求サイトHOME4U

1-3.S造(鉄骨造)

S造(鉄骨造)のメリット・デメリットは以下の通りです。

【S造(鉄骨造)のメリット・デメリット】
メリット デメリット
  • 品質が安定しやすい
  • 耐震性に優れている
  • 比較的安価に建てられる
  • 熱に弱い
  • 他の構造よりも遮音性が劣る
・メリットについて

S造は柱や梁などの建物の骨組みに鉄骨を用いた構造です。
「重量鉄骨造」と「軽量鉄骨造」の2種類があり、一般的にマンションでは重量鉄骨が使用され、軽量鉄骨はアパートや戸建てで採用されます。

鉄骨は工場で造られたものを用いるため、品質が安定しやすく工期も短く済むことがメリットです。
建築費用も安くなりやすく、賃貸収入で早く建築費を回収できる可能性が高くなります。

・デメリットについて

一方S造は、RC造やSRC造に比べて耐震性や耐火性が劣ります。
そのため中高層マンションには不向きな構造だと言われています。
また遮音性が低いため、外の音が聞こえやすいデメリットもあります。
賃貸の場合は、隣人との騒音トラブルに発展することが懸念されます。

S造の建築費用については、以下の記事で詳しく解説しています。

参考:【基本を解説】鉄骨(S)造マンションの建築費用とメリット・デメリット|土地活用の一括プラン請求サイトHOME4U

2.【マンション工法別】メリット・デメリット 一覧

マンション工法別の特徴とメリット・デメリットは、以下の通りです。

【マンション工法別の特徴とメリット・デメリット】
工法 特徴 メリット デメリット
在来工法
  • 柱や梁などを軸として構造を支えている
  • 間取りを自由に設計できる
  • 建築できる業者の選択肢が多い
  • 業者によって完成度に差が出やすい
アウトフレーム工法
  • 柱や梁をバルコニー側に出しているので部屋を有効的に使える
  • 空間を広く使える
  • バルコニーが狭くなる
  • 日当たりが悪くなりやすい
逆梁アウトフレーム工法
  • 通常とは逆の位置に梁を取り付け、なおかつ柱や梁をバルコニーの外側に設置する
  • 部屋の凹凸がなくなる
  • ハイサッシというる窓を設置でき、部屋を明るくできる
  • バルコニーが狭くなる
壁式構造
  • 鉄筋コンクリートの耐力壁のみで6面を構成する
  • 空間が広く使える
  • 耐震性に優れる
  • 防音性に優れる
  • 窓の位置や間取り変更が制限される
ラーメン構造
  • 柱と梁で長方形を構成し建物を支える
  • 間取りの自由度が高い
  • 空間設計が自由にできる
  • 空間に凹凸が生じる

ここからはそれぞれの工法を詳しく解説していきます。

2-1.在来工法

在来工法のメリット・デメリットは以下の通りです。

【在来工法のメリット・デメリット】
メリット デメリット
  • 間取りを自由に設計できる
  • 建築できる業者の選択肢が多い
  • 業者によって完成度に差が出やすい

在来工法は日本で昔から採用されている工法です。
木造軸組工法ともいい、一般的には木造住宅で使用されます。

柱と梁で建てる在来工法は、間取りの自由度が高いことから、賃貸や分譲のターゲット層に合わせたデザインを設計することができます。

2-2.アウトフレーム工法

アウトフレーム工法のメリット・デメリットは以下の通りです。

【アウトフレーム工法のメリット・デメリット】
メリット デメリット
  • 空間を広く使える
  • バルコニーが狭くなる
  • 日当たりが悪くなりやすい

アウトフレーム工法は、梁や柱をバルコニー側に配置する工法です。
梁や柱がバルコニー側に出るため、室内の空間を広く使えるメリットがあります。

ただしバルコニーに梁が出るため、天井よりも窓が低くなります。
日当たりが悪くなりやすい点には注意が必要です。

2-3.逆梁アウトフレーム工法

逆梁アウトフレーム工法のメリット・デメリットは以下の通りです。

【逆梁アウトフレーム工法のメリット・デメリット】
メリット デメリット
  • 部屋の凹凸がなくなる
  • ハイサッシという窓を設置でき、部屋を明るくできる
  • バルコニーが狭くなる

逆梁アウトフレーム工法は、アウトフレーム工法の逆で梁や柱をバルコニーの外側に設置する工法です。柱や梁の凹凸がなくなるため、アウトフレーム工法より室内の空間を広く使えます。

家具を壁ピッタリに配置できることから、近年のマンションでは多く採用されています。ただしバルコニーの外側に柱と梁が配置されることから、バルコニーが狭くなる点には注意が必要です。

2-4.壁式構造

壁式構造のメリット・デメリットは以下の通りです。

【壁式構造のメリット・デメリット】
メリット デメリット
  • 空間が広く使える
  • 耐震性に優れる
  • 防音性に優れる
  • 窓の位置や間取り変更が制限される

壁式構造は耐力壁で建物全体を支える構造です。
柱や梁を使用しないため、室内に凹凸が生じることはありません。

また、鉄筋コンクリートの壁で構成されているため、耐震性や防音性に優れているメリットもあります。
しかし、構造設計を考慮した壁の配置になることから、大きな窓が設置しづらく、間取りの変更が制限されます。

2-5.ラーメン構造

ラーメン構造のメリット・デメリットは以下の通りです。

【ラーメン構造のメリット・デメリット】
メリット デメリット
  • 間取りの自由度が高い
  • 空間設計が自由にできる
  • 空間に凹凸が生じる

ラーメン構造は柱と梁で建物全体を支える構造です。
壁式構造のように耐力壁を配置する必要がないため、間取りの自由度が高い特徴があります。

ただし柱や梁が室内に出っ張るため、家具の配置がしにくい点に注意が必要です。
室内の使用面積が、壁式構造よりも少なくなる点もデメリットとして挙げられるでしょう。

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3.【マンション目的別】構造を選ぶポイント

マンション構造を選ぶポイントを目的別に3つ絞ってみました。

  • コストを抑えたいなら壁式構造
  • デザインを重視したいならRC造かSRC造
  • 間取りを変更できるようにしたいならラーメン構造

ここからはそれぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

3-1.コストを抑えたいなら壁式構造

建築コストを抑えてマンションを建てたい場合は、壁式構造を選ぶと良いでしょう。
マンションを建てる際は、柱と梁を使用すると建築コストが高くなる傾向にあるからです。

壁式構造は壁のみで構成されているため、建築費用が抑えられます。
ただし、5階までの低層マンションにしか採用できない点には注意が必要です。

3-2.デザインを重視したいならRC造かSRC造

コンクリートを流し込んで固めるRC造とSRC造は、形状を自由にできる特徴があります。
設計においても融通が利きやすく、広い間取りにしたり窓を多くしたりするなど、理想のデザインを実現しやすい特徴があります。

ただしRC造とSRC造は、建築コストが高くなりやすい点に注意が必要です。

3-3.間取りを変更できるようにしたいならラーメン構造

ラーメン構造は柱と梁で作られる構造のため、建築後に室内の広さや窓の設置場所などの間取りを変更しやすい特徴があります。
リフォームも簡単にできるため、時代に合わせて間取りを変更し、入居者にアピールすることもできます。

ただし壁式構造を採用する場合は、耐力壁の構造設計の観点から建築後の間取り変更が難しい点に注意が必要です。

4.【マンション構造別】建築費用の目安

マンション構造別の建築費用の目安は以下の通りです。

【マンション構造別の建築費用の目安】
構造の種類 平米単価
S造 26万円
RC造 27万円
SRC造 28万円

ここからは、マンションの高さごとにどのような構造が向いているかについて解説します。

4-1.中高層の賃貸マンションならS造かRC造

中高層の賃貸マンションを建てる際に「建築費用を抑えたい場合」はS造が最適です。
平米単価は26万円が相場となっており、RC造やSRC造に比べて建築コストを抑えてマンションを建てられます。

一方、「賃貸の入居率を高めたい場合」は、RC造が最適です。
建築コストは高くなりますが、耐震性の高さや遮音性などに優れているため、入居者に選ばれやすい特徴があります。

4-2.超高層の分譲マンションならSRC造

SRC造の建築費用は、他の構造よりも高い特徴があります。
しかし耐震性や耐火性はトップクラスであり、間取りの自由度も優れています。

そのため超高層マンションなどで採用すれば、購入者は安心感を得られるでしょう。

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