本記事ではマンション建築を検討している方に向けて、建築費用の相場や基礎知識を解説しています。
マンション建築費の相場推移や、費用の内訳についても解説しているため、参考にしてください。
マンション建築費の相場は、材料価格の高騰などにより上昇傾向で推移しています。
2017年から2022年における建設費の推移を見ると、工事原価や建築費、設備費のいずれも高騰しています。
詳細は「1-1.マンション建築費は高騰傾向で推移している」にて解説しています。
マンションの建築費を抑えるポイントは、以下のようなものがあります。
- 設備を厳選する
- 一戸の広さを40平米以上にする
- 複数社に見積もりを依頼して比較検討する
詳細は「3.マンション建築費を抑えるポイント」にて解説しています。
高収益のマンションを建築するコツには、以下のようなものがあります。
- 家賃を相場相応に設定する
- 人気の設備を導入する
- 周辺環境に見合った間取りを設定する
詳細は「4.高収益のマンションを建築するコツ」にて解説しています。
1.マンション建築費の相場推移
マンション建築費の相場は、材料価格の高騰などにより上昇傾向で推移しています。
ここからは、マンション建築費用の推移や相場について解説します。
1-1.マンション建築費は上昇傾向で推移している
下図は、2017年から2022年における建設費推移をグラフにしたものです。
2017年当時の建設費と比較して、2022年では建設費がそれぞれの費用を「2022年÷2017年」とした結果約1.2倍に上昇していることがわかります。
その背景には、円安やウクライナ情勢、世界的なインフレなどがあると考えられており、今後も建設は上昇していくことが予想されます。
1-2.マンション建築費の相場
マンション建築費の相場の目安は以下の通りです。
マンションの規模 | 建築費の相場 |
---|---|
4階建て (延床面積200坪) |
1億8,000万~ 2億4,000万円程度 |
5階建て (延床面積300坪) |
2億7,000万~ 3億9,000万円程度 |
10階建て (延床面積1,000坪) |
8億~12億円程度 |
ただしマンションの構造や面積によって建築費は異なるため、あくまで目安として参考にしてください。
また、マンション建築費の目安は、以下の計算式でも求めることができます。
マンション建築費 =
坪単価の相場 × マンションの延床面積
続けて、坪単価の相場は以下の通りです。
構造 | 坪単価 |
---|---|
鉄骨造(S造) | 85.8万円 |
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造) | 89.1万円 |
鉄筋コンクリート造(RC造) | 92.4万円 |
参考:国土交通省「建築着工統計調査(2022年)」
2.マンション建築費の内訳と決まり方
マンション建築費には、以下のような費用がかかっています。
- マンション本体の工事費用
- 別途付帯工事費
- その他諸経費
ここからはそれぞれの項目について、詳しく解説していきます。
2-1.マンション本体の工事費用
マンション本体の工事費用は、マンション建築費のうち約70%を占めます。
仮に1億8,000万円の予算を組む場合は、1億2,600万円程度がマンション本体の工事費になるということです。
マンション本体の工事費用は、以下の計算式により求めることができます。
坪単価 × マンションの延床面積
2-1-1.坪単価の相場
坪単価の相場は以下の通りです。
構造 | 坪単価 |
---|---|
鉄骨造(S造) | 85.8万円 |
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造) | 89.1万円 |
鉄筋コンクリート造(RC造) | 92.4万円 |
参考:国土交通省「建築着工統計調査(2022年)」
坪単価の相場を知っておくと、競合マンションとの単価を比較しやすくなります。
ただし平米数でしか価格が表示されていない場合もあります。
その場合は…
であることを覚えておけば、自身で変換して計算することができます。
2-2.付帯工事費
付帯工事費は本体工事費の約15~20%前後が目安とされています。
付帯工事費には、下記のような内容が含まれます。
- 屋外給排水
- 電気やガスなどのインフラ工事
- マンションアプローチや塀などの外構工事
- 駐車場や駐輪場
- 地盤改良工事
- 空調設備
依頼する建築会社によっては、これらの付帯工事内容が本体工事に含まれている場合もあります。
2-3.諸経費
諸経費は、本体工事費のおよそ10%が目安です。
諸経費には、以下のようなものが含まれています。
- ローン手数料
- 登記費用や印紙税
- 不動産所得税
- 火災保険料
一般的には自己資金で賄うことが多い費用のため、予め準備しておきましょう。
3.マンション建築費を抑えるポイント
マンション建築費を抑えるポイントには、以下のようなものがあります。
- 設備を厳選する
- 一戸の広さを40平米以上にする
- 複数社に見積もりを依頼して比較検討する
特にマンション建築では、複数社に見積もりを依頼して比較検討することが大切です。
内容をしっかりと確認したうえで、相見積もりを取って比較するようにしましょう。
4.高収益のマンションを建築するコツ
高収益のマンションを建築するコツには、以下のようなものがあります。
- 家賃を相場相応に設定する
- 人気の設備を導入する
- 周辺環境に見合った間取りを設定する
高収益のマンションを建築するためには、周辺環境に見合った間取りを設定することが大切です。
一人暮らしの大学生などが多い場所へファミリー向けマンションを建てても、入居者が見つかる可能性が低いからです。
周辺ニーズなどを事前に調査して、周辺環境に見合った間取りを設定するようにしましょう。
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