できるだけリスクの少ない土地活用の方法として、コインパーキング経営を思い浮かべることが多いかもしれません。しかし、実際どれくらい初期費用がかかるのか、収入があるのかなど、心配になる方もあるでしょう。
この記事では、土地活用の方法としてコインパーキングを経営するメリット・デメリット、必要な初期費用や収入、失敗しない始め方まで詳しく解説します。
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コインパーキングはどんな人・土地に向いている?
コインパーキングが向いている土地は以下のとおりです。
【コインパーキングが向いている土地】
- 来訪者が多い、もしくは多くなることが予想される土地
- コインパーキングとして使いやすい作りの土地
コインパーキング経営が向いているのは、以下のような要望がある方です。
【コインパーキング経営が向いている方】
- あまり初期費用をかけたくない
- 手間をかけずに土地活用したい
- 将来的に別の用途への転用を考えている(子供の家など)
コインパーキング経営のメリット・デメリットは?
コインパーキング経営のメリットは以下のとおりです。
【コインパーキング経営のメリット】
- 土地の広さや形状に左右されない
- 初期投資額が少ない
- すぐに始められる
- ほかの土地活用に転用しやすい
デメリットは以下のとおりです。
【コインパーキング経営のデメリット】
- 収益性が低い
- 賃貸住宅よりも税負担がある
詳しくは「コインパーキング経営のメリット・デメリット」の項目をご確認ください。
コインパーキングの経営方式
コインパーキングの経営方式には以下の3つがあります。
【コインパーキングの経営方式3つ】
- 自主管理
- 土地借り上げ
- 管理委託
それぞれの方法により収益性や初期費用のかかり方が変わってきます。詳しくは「コインパーキングの3種類の経営方式」の項目をご確認ください。
コインパーキング経営のコツ
コインパーキングで収益をあげるなら、以下のポイントで土地をチェックしておく視点が必要となります。
【コインパーキングで収益をあげるための土地のチェックポイント】
- 需要がある場所かどうか
- 平坦な敷地かどうか
- 適した道路に面しているかどうか
それぞれのポイントについて、詳しくは「コインパーキングで収益をあげるポイント」の項目をご確認ください。
また、成功するコインパーキング経営のために押さえておきたい注意点は以下のとおりです。
【コインパーキング経営成功のために押さえておきたい注意点】
- 駅や繫華街・商業施設に近い
- 道路幅が5m以上ある
- 実質利回りで考える
- 維持管理の委託契約を検討する
詳しくは「成功するコインパーキング経営のための注意点」の項目をご確認ください。
目次
1.コインパーキング経営に向いた土地とは
コインパーキングとは、駐車時間に応じて料金を請求する駐車場です。「1時間あたり500円」などの時間単位で貸し出すことが多く、自動精算機などを設備すれば無人で経営することもできるので人件費もかかりません。
手間をかけずに土地活用したい、あまり初期費用をかけたくないといった方に向いています。また、将来的に別の用途で土地を使う可能性があるといった場合も、コインパーキングの経営が向いているでしょう。
ただし、コインパーキング経営を成功させるには、立地が適しているかどうかがとても重要です。まず、コインパーキングに向いているのはどんな土地なのか確認おきましょう。
以下のような立地であれば、コインパーキングに適した土地といえます。
- 駅や繫華街・商業施設に近い
- 道路幅が5m以上ある
- 平たく高低差がない
なお、駐車場経営全般について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
1-1.駅や繫華街・商業施設に近い
コインパーキングは1~2台の駐車スペースからでも経営できるため、狭小地や変形地でも土地活用が可能です。ただし、十分な収益を上げるためには立地や形状が重要になります。
立地は、繫華街やオフィス街、駅の近くなどが挙げられます。交通量が適度にあり、時間貸し駐車場の需要が見込める商業車が比較的よく通るエリアが向いています。そして人や車の往来が多い反面、駐車する場所が不足しているエリアが最適です。
また、駅から離れた場所であっても。近くに商業施設や病院、観光スポット・娯楽施設などがあり、公共交通機関ではアクセスするのが難しい場合は、需要があると考えられます。
さらに地域の再開発が予定されていて、将来的に大勢の人が集まることが予想されるエリアは検討の余地もあるでしょう。
ただし、すでに周辺でコインパーキングや駐車場が多い場合は、飽和状態でないかどうか注意することが必要です。既存のコインパーキングに満車が多ければ、新規参入でも収益性も期待できます。逆に空車が目立つ場合は稼働率が見込めず、失敗してしまうかもしれません。
今はインターネットやカーナビゲーションシステムなどを使って、簡単に駐車場を検索することができます。所有する土地の周辺にどれくらいコインパーキングがあるのか、あるいはどのくらいの利用料金が相場なのか現地調査も交えて確認してください。
1-2.道路幅が5m以上ある
コインパーキングに適した土地は一定の広さがあることは条件の一つですが、それ以上に大切なのが、車が停めやすい土地がどうかという点です。
コインパーキング前面の道路幅が広く、開放的であれば、見つけやすく停めやすいため、利用しやすいでしょう。具体的には5m以上の道路幅があるのが理想的です。道路幅のある道路は幹線道路につながっている場合も多いため、視界が開けていて余計な障害物などがなく、運転中でも看板などを見つけて出入りがしやすいため、駐車しやすくなります。
また、角地もコインパーキングに適しています。道幅が多少狭くても車の切り返しがしやすいため、駐車がしやすくなります。
なお、もし出入り口に電柱やガードレールなど公共的な設備がある場合は、移設の申し入れが必要になります。
1-3.平たく高低差がない
敷地が平坦であることも、コインパーキングに向いた土地の条件です。土地に傾斜や凹凸、道路との間に段差があると利用しづらいため、駐車場には適していません。
もし傾斜や凹凸といった高低差がある場合は、スロープ工事を行ったり、段差解消スロープを設置したりして、ドライバーが駐車しやすいように配慮することが重要です。
2.コインパーキング経営のメリット
コインパーキング経営は、アパート経営などに比べて手軽に始められる土地活用です。具体的にどんなメリットがあるのか見ていきましょう。
2-1.狭小地や変形地でも活用できる
コインパーキング経営は、土地の広さや形状に大きく左右されることがありません。
例えば、車2台分の駐車スペースしかない狭小地でも、必要な設備が設置できれば問題なく始められます。また、形状が変わっている変形地、例えば旗竿地などでも車の出入りができて安全上問題がなければ、ほとんどの場合は問題なく始められます。
このように一見条件の悪い土地でも収益の可能性が見込めることがコインパーキング経営メリットです。
2-2.初期費用が少ない
ほかの土地活用の方法と比較して、初期費用が少なく済むこともコインパーキング経営のメリットです。
例えば、アパート経営では建築費が多くかかりますが、コインパーキングは建物を建築する必要がなく、初期費用が少なくて済みます。地面の舗装や、車が駐車するとあがるロック板、精算機や出入口のゲートなどの設備だけなので、初期費用は抑えられます。
コインパーキングの初期費用については「コインパーキングの収支シミュレーション」の項目で詳しく紹介しています。
2-3.知識がなくてもすぐ始められる
コインパーキング経営は、必要な設備を設置してしまえば、運営は管理会社に任せられるので専門知識がなくてもすぐに始められます。
賃貸経営などでは建設工事の期間が長いため、収益事業を開始するまで時間がかかります。コインパーキング経営では舗装や機械の設置だけで済み、おおよそ2週間から1カ月で開業できます。
2-4.ほかの土地活用に転用しやすい
コインパーキング経営は大がかりな設備の設置だけですぐ始められるのと同様に、ほかの土地活用に転用しやすいのもメリットです。建物などがないほとんど更地のような土地であるため、将来的に賃貸物件などを建設する際には便利です。
また、はじめから賃貸経営をしていた場合は、借地借家法上、入居者に強い権利が与えられています。一般的な賃貸契約を結んでいる場合は、契約満了時であっても貸主から解約の申し入れや退去の強制は正当事由がなければできません。
コインパーキング経営や駐車場経営ではこのような縛りがないため、契約期間が満了すれば解約は可能です(契約内容によっては、解約に伴う金銭的負担が必要になります。また契約期間中の中途解約は、契約時の取り決めによりますが、多くの場合は違約金や負担金が発生します)。
ほかの土地活用の方法をじっくり考えたいといった場合は、将来的に用途転換しやすいのがコインパーキング経営といえるでしょう。
3.コインパーキング経営のデメリット
3-1.収益性が低い
同じ土地でも、アパート経営を行った場合とコインパーキング経営を行った場合とでは、コインパーキング経営は収益性が低くなります。賃貸経営の家賃収入は単価が高いため、土地が生み出す収益性は高くなります。
3-2.賃貸住宅よりも税負担がある
住居は、「衣・食・住」の基本的な生活を営むために必要な3つの重要な柱のうちの1つです。そのため、人が住むための土地や建物には、さまざまな税法上の優位性が与えられています。
例えば、土地の固定資産税の場合、一定の要件に該当した「住宅」が建っていることで、住宅用地の特例といった税額優遇制度が適用されます。居住用建物に対する税制優遇制度は土地や建物の条件により、複数を適用することも可能です。
これらの特例は、住宅(一般的な住宅、収益物件とも)ではないコインパーキングや駐車場として土地を利用している場合は当然、適用されません。そのため、コインパーキングや駐車場は、固定資産税の負担などが高くなります。
4.コインパーキング経営の3つの方式
コインパーキングの経営方式としては、「自主管理」「土地借り上げ」「管理委託」の3つがあります。
それぞれの方式で運営・管理の手間や初期費用、収益性が変わってきます。以下に3つの方式の特徴を表でまとめました。
収益性 | 収益の安定性 | 手間の少なさ | 初期投資の少なさ | |
---|---|---|---|---|
自主管理 | ◎ | △ | △ | △ |
土地借り上げ | △ | ○ | ◎ | ○ |
管理委託 | ○ | △ | ○ | △ |
それぞれの方法の特徴について、以下に詳しく説明します。
4-1.自主管理
収益性 | 収益の安定性 | 手間の少なさ | 初期投資の少なさ | |
---|---|---|---|---|
自主管理 | ◎ | △ | △ | △ |
自主管理とは、初期の整備からコインパーキングがオープンした後の管理運営まで、すべてを土地のオーナー自身が行う経営方法です。収益もすべてオーナーのものになるため、3つの経営方式の中で最も収益性が高い方法といえます。
収益性が高い一方で、ロック板や精算機の設置などにかかる初期費用はすべてオーナー持ちとなります。また、オープン後に精算機の不具合が発生した場合の対応や、利用者からの問い合わせ対応、清掃その他をすべて自分で管理する必要があります。定期的な近隣パーキングの市場調査や、適切な料金設定なども必要になってくるでしょう。
管理や手間がかかるため、選ぶ場合は慎重に考えましょう。
4-2.土地借り上げ
収益性 | 収益の安定性 | 手間の少なさ | 初期投資の少なさ | |
---|---|---|---|---|
土地借り上げ | △ | ○ | ◎ | ○ |
土地借り上げとは、コインパーキングの運営・管理会社がオーナーから土地を借り上げる方式です。運営・管理会社の負担で機械を設置し、保守管理や清掃など経営に関わることをすべてやってくれます。
土地借り上げの場合、オーナーは運営・管理会社に土地を貸し、一定の賃料を受け取りますが、自己経営方式と比較すると収益は少なくなります。
ただし、コインパーキングの稼働率にかかわらず、毎月決まった賃料が見込めるため、経営は安定するというメリットがあります。
4-3.管理委託
収益性 | 収益の安定性 | 手間の少なさ | 初期投資の少なさ | |
---|---|---|---|---|
管理委託 | ○ | △ | ○ | △ |
管理委託方式とは、経営の主体はオーナー自身が行いつつ、駐車場の管理は外部に委託する経営方法です。ここまでご紹介した2つの方法のちょうど中間に当たる経営方式といえるでしょう。委託先としては、不動産会社や駐車場運営会社があります。
近年では、精算機の不具合や利用者からの問い合わせなどに対応するために、運営・管理会社に業務委託をしているケースが多くなっているようです。
オーナー自身が運営管理を行う自主管理方式より収益は下がりますが、管理の手間が省けるのがメリットです。遠方に土地を所有している場合は特に経営がしやすいでしょう。
5.コインパーキングを始めるのにかかる費用と収入は
コインパーキング経営をする際の収支シミュレーションをご紹介します。なお、想定される収益は、あくまでも仮定であり、立地など諸条件により異なります。
コインパーキング経営にかかる費用には、主に初期費用、管理費用、税金の3種類があります。
5-1.初期費用
まず整地費用ですが、コインパーキングはアスファルトで舗装するのが一般的です。また、必要になる設備には精算機、ロック板、看板や照明などが挙げられます。それぞれの費用の目安は以下のとおりです。
【一般的な整地費用】
- アスファルト舗装代 4,000~5,000円/m2
- 精算機 40~50万円/1台
- ロック板 10万円程度/1台
- 車止め 4000円/台
- ライン引き費 5,000円/台
- 照明、看板 15~60万円
土地の広さによっても異なりますが、ご紹介したのは一般的な費用です。その他、設営・工事費が数十万円、さらに道路の切り下げ工事を行う場合は30~50万円かかります。これらの費用は業者によっても金額が変動するので、複数の業者に見積もりを依頼し、適切な額に抑えるのがおすすめです。
【初期費用の例】
※50坪の土地に、4台駐車できるコインパーキングを整備する場合
- アスファルト舗装代 約74万円
- 精算機(1台) 約45万円
- ロック板(4台) 約40万円
- 車止め(4台) 約1.5万円
- ライン引き費(4台分) 2万円
- 照明、看板 20万円
- 設営・工事費 40万円
初期費用合計=222万円
5-2.管理費用
管理費用としては、機器類のメンテナンス費、清掃費、照明の光熱費などがかかってきます。
また、管理を委託する場合には、管理委託費用が必要となります。コインパーキングの売り上げに応じて数パーセントを支払うケースや、毎月決まった金額を支払うケースがあります。
5-3.税金
コインパーキングの経営では、固定資産税や都市計画税など、土地に対する税金がかかってくることも忘れてはいけません。
アパートやマンション経営の場合は相続税や固定資産税が減額されるため節税対策にもなりますが、コインパーキングの経営はそうではないことも押さえておきましょう。
具体的な金額は、土地の広さや立地によって変わってきます。
5-4.コインパーキングの収支シミュレーション
収支シミュレーション例は以下のとおりです。
【コインパーキングの収支シミュレーション例】
【諸条件】
- 1台につき、日中16時間=300円/1時間あたり、夜間8時間=100円/1時間あたり
- 敷地内4台分あり
- 稼働率は、平日は日中を80%、夜間を20%とする。休日は日中を50%、夜間を10%とする。
- 日数は平日22日、休日8日とする
【1か月の売り上げ】
日中:(300円×16時間×0.8×22日)+(300円×16時間×0.5×8日)
=84,480円+19200円=103,680円
夜間:(100円×8時間×0.2×22日)+(100円×8時間×0.1×8日)
=3,520円+640円=4,160円
1台の月当たり合計:103,680円+4,160円=107,840円
4台分合計=431,360円
※24時間最大いくら、という方式は考慮しない
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6.失敗しないコインパーキング経営の始め方
コインパーキング経営を始め、成功させるためにはどのようなことに注意すればよいのか、ポイントをご紹介していきます。
6-1.現地調査を必ず行う
コインパーキング経営の事業をはじめる前には、必ず立地調査・現地調査を行います。
まずは、コインパーキングとして適している土地なのかの判断するためのリサーチが必要です。同じ駐車場経営でも、月極駐車場や法人などへの一括借り上げの方が向いている場合があるかもしれません。コインパーキング経営に適しているのであれば、どのような設備で、どのくらいの相場で設定すればよいのか、きちんと調査した上で判断しましょう。
6-2.初期費用は抑える
コインパーキング経営は、アパート経営に比べて初期費用が少ないことがメリットです。
しかし、初期費用が少ないとはいえ、敷地の整地やアスファルト舗装、フェンスの設置、精算機などの設備などが必要となります。100平米の舗装費用は20万~80万円程度とされています。
コインパーキングはアパートほどの家賃収入が見込めるわけではないため、少ない初期費用であっても回収するまでに時間がかかります。利回りが低いため、経営が軌道にのるまでは必要最低限の費用に抑えて経営することをおすすめします。
なお、コインパーキングにかかる初期費用について、詳細はすでにご紹介した「コインパーキングの収支シミュレーション」をご確認ください。
車両のロック板や精算機は必需品ですが、アスファルト舗装は必須ではありません。その他、フェンスなども後から設置すればよい場合もあるでしょう。
すべてを最初から準備するのではなく、本当に必要な設備に絞って始めることが、経営の安定につながります。
6-3.実質利回りで考える
アパートなどの賃貸収益物件と同様に、コインパーキング経営においても「表面利回り」「実質利回り」の2つの利回りが主となります。
【コインパーキング経営の利回りの考え方2つ】
- 表面利回り:年間収入÷総投資額×100
- 実質利回り:(年間収入-諸経費)÷総投資額
この2つのうち、コインパーキング経営では、もともとの利回りが低いため「実質利回り」を重視します。
コインパーキング経営は、居住用収益物件より利回りが低いとはいえ、毎月毎年の経費が発生します。経費と収益のバランスを見るためにも、「実質的な収支分」での利回りを明確にして、経営状態を判断することが大切です。
6-4.維持管理の委託契約を検討する
コインパーキング経営に必要とされるものは、現地調査や初期費用だけではありません。維持管理のためのランニングコストもかかります。維持管理の費用としては次のような項目が考えられます。
【コインパーキング経営に必要な維持管理費用の項目】
- 敷地の固定資産税・都市計画税
- 事業主として申告する場合の所得税・事業税・住民税など
- 精算機やロック板など機械のメンテナンス
- 照明などの光熱費
- 植栽の剪定費用
アパート経営などと比べて建物の維持管理がない分、ランニングコストは低く抑えられる傾向があります。しかし、それでも上記のような維持管理費がかかります。
機械などの投資を自分で行う自己経営方式では、機器のメンテナンスや光熱費などの負担があります。また、運営・管理会社に委託する土地賃貸方式では、直接的なランニングコストはかかりませんが、相当分は収益から差し引かれます。
いずれにしても、コインパーキングの利用料である収入から、ランニングコスト分が支出されるため、収支バランスをきちんとシミュレーションして取り組むことが大切です。
収益性を確保するためには、自分で設備を投資する自己経営方式のほうがよいと考えるかもしれませんが、それは常に多くの利用者がいる立地の場合です。また、パーキングの利用には波がある可能性もあります。利用者が少ない時期があれば、経費とのバランスで赤字運営になることも予想されます。
その点、運営・管理会社に管理委託する土地賃貸方式は、利用者の対応もまかせることができ、安定した収入が見込めます。
自分で駐車場を管理することは、少なからず労力がかかるため、管理委託という選択肢もぜひ検討してみてください(会社にもよりますが管理委託報酬は平均して約5%が目安とされています)。
6-5. 舗装工事者により賃料の消費税負担が異なることに注意
コインパーキング経営でアスファルト舗装をする場合、工事を土地所有者側でやるか、管理運営会社に任せるか、2つの方法が考えられます。ただし、この2つの方法の違いは、のちに消費税の有無に影響するので注意が必要です。
◆土地所有者側でアスファルト舗装をする場合◆
- 初期費用がかかる
- アスファルト舗装を行わない場合よりも駐車場賃料を若干高く設定できる(初期費用を土地所有者が投資しており、運営会社が負担しないため)
- アスファルト舗装を行った後の「施設貸し」という位置付けになるため、駐車場賃料に消費税がかかる(駐車場運営会社からは消費税込みの賃料が入金される)
◆土地所有者がアスファルト舗装をしない場合◆
- 駐車場運営会社がアスファルト舗装を行う
- 駐車場運営会社側でアスファルト舗装費用分の初期投資を負担するため、土地オーナーがアスファルト舗装を行った場合よりも駐車場賃料が安くなる
- アスファルト舗装を行う前の「土地貸し」という位置付けになるため、駐車場賃料に消費税は発生しない(駐車場運営会社から入金される金額に消費税が含まれない)
このように、アスファルト舗装を誰が行うかにより、消費税の有無が分かれます。コインパーキング経営を失敗しないようにするためには、考慮しておきたい注意点です。
7.コインパーキング経営は信頼できる相談先を選ぶ
いよいよコインパーキング経営を始めようと考えたなら、最も手間がかからず簡単な方法は駐車場運営・管理会社へ土地賃貸(管理委託)することです。まずは複数の駐車場運営会社から、初期費用や賃料の見積もりを取ることから始めるのが基本です。
また、駐車場運営会社を探すには、「HOME4U オーナーズ」が便利です。
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