「アパート相続・経営 経営ノウハウ」内の「アパート経営の流れと事前に検討すべきこと」を徹底解説したページです。アパート経営を始めるまでの流れやハウスメーカーと経営プランを話す前に知っておきたいことなど、業者に相談する前に知っておくべき情報がまとまっています。アパート経営について安心して相談できるハウスメーカーを選ぶためのポイントも紹介します。

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更新日
2024.07.11
カテゴリ
アパート経営, 記事

【徹底解説】アパート経営を始める時の流れと、事前検討事項のマニュアル

【徹底解説】アパート経営を始める時の流れと、事前検討事項のマニュアル

アパート経営を検討している方の中には、アパート経営を始める時の流れがわからず、躊躇されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、アパート経営を始める時の流れを解説します。

また、アパート経営が成功するかしないかは、経営プランにかかっています。
ハウスメーカー等の建築会社と経営プランを話す前に知っておきたいことを説明します。

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序 1分でわかる!記事の要約

アパート経営を始めるまでの流れはどのようなもの?

アパート経営が始まるまでには以下のような流れを踏みます。
「建築」と「入居者募集」という2つの大きな柱があります。

  1. 経営プランの策定・見積もりの依頼
  2. 契約・着工
  3. 建物・土地の登記
  4. 開業届など各種書類の準備・提出
  5. 管理会社との契約と入居者の募集
  6. 竣工

アパートオーナーにとって、最大の仕事は経営プランを決定することです。最初のステップにあたる「経営プランの提案を受ける」が、アパート経営の成功を左右します。よって、一つのハウスメーカーから提案を受けてプランを決めるのではなく、必ず複数のハウスメーカーから提案を受け、その中からベストに思えるプランを吟味することが最も大切です。

(ハウスメーカーから)経営プランの提案を受ける前に知っておくべきことは?

経営プランの提案を受ける前に知っておきたいポイントは以下があげられます。

  1. 物件を建てる予定地の周辺の特徴
  2. 「フルローン」で始めるより、初期費用の2~3割を自己資金で賄うのが無難
  3. アパートの管理方式は3種類ある
  4. 融資審査にハウスメーカーを交えると有利になる場合がある

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詳しい解説は以下

1.アパート経営スタートまでの流れ

アパート経営が始まるまでには以下のような流れを踏みます。「建築」と「入居者募集」の2つの大きな柱があります。

(アパート経営開始までの流れ)
アパート経営開始までの流れ

各工程について詳しく確認します。

1-1.経営プランの選定・見積もりの依頼

どのようなアパートを建てるかは、複数のハウスメーカーに建築プランを依頼して、内容をよく比較します。

建築・経営プランとも、入手した時点では簡易的なものが多いので、訪問を受けて、オーナーの意向なども含めて相談すると、より具体的なプランを作ってもらえます。

プラン策定時には情報量が取捨選択の役に立ちます。
多くのプランを比較検討し、納得のいくプランを練るとよいでしょう。

土地には都市計画法や建築基準法などの法律により、建築可能な建物についての規制が定められています。そのため、専門の知識を持った建築士でないと設計図が描けません。

また、一般的にハウスメーカーは管理会社と連携しています。
計画地周辺の賃料相場や賃貸需要を把握している管理会社の知見はアパート経営にとって必要不可欠です。

収益計画は管理会社からのヒアリングに基づき、提案されることが通常です。
ハウスメーカーは「建築」と「入居者募集」についてセットで提案してくれますので、最短距離でお持ちの土地に最適な経営プランと出会えます。

1-2.契約・着工

気に入った建築・経営プランが決まったら、ハウスメーカーと請負工事契約(工事をお願いする契約)をして、着工になります。

工期目安は、2階建てで3ヶ月ほど、3階建てで4ヶ月ほどです。
ただし、凝ったプランにすると、工期が長くなる可能性があります。

着工前には一度、近隣に挨拶をしておくと、ご近所トラブルが起こりにくくなります。
現場監督にも、近隣には十分配慮するよう伝えておくことも重要です。

契約時に、今後のアパート管理や入居者募集などをお願いする不動産会社を、ハウスメーカーから紹介されることがあります。関連企業の管理会社の場合、着工と同時に入居者募集スタートです。

着工時には、ハウスメーカーの費用負担で地鎮祭をやることもあります。
施主であるアパートオーナーは、地鎮祭で鍬入れの儀(くわいれのぎ)と呼ばれる儀式を行います。

地鎮祭では奉献酒と呼ばれるお酒が必要ですので準備しておきましょう。

1-3.建物・土地の登記

アパートの建築が進み、行政機関の審査を通過したら、建物の登記をします。

土地活用の方は建物のみ、土地を購入して始めた方は土地と建物の両方を登記します。

登記には費用がかかります。
間違いがあってはならない書類ですので、司法書士に手続きをしてもらうのが一般的です。

1-4.開業届など各種書類の準備・提出

アパート経営をスタートさせるまでの間に、納税者の住所地を所轄する税務署へ「個人事業の開廃業等届出書」を提出しておきます。

すぐ必要な書類ではありませんが、確定申告時に必要な書類なども、国税庁ホームページなどからダウンロードしておき、目を通しておきます。

確定申告は、最初から青色申告にする必要はなく、はじめは白色でスタートし、アパート経営の様子を見てから判断するのでも問題ありません。

1-5. 管理会社との契約と入居者の募集

実績をもとに管理会社を選んだり、ハウスメーカーから紹介してもらったりして、信頼できる管理会社と契約を結びます。

ハウスメーカーとの請負工事契約時には、管理契約も同時進行ということも多いでしょう。
管理会社はハウスメーカーから紹介されるのが一般的です。

管理方式には、「管理委託」、「パススルー型サブリース」、「家賃保証型サブリース」の3つがあり、そのうち1つを選択します。

詳しくは「2-3. 管理方式は3種類ある」で解説します。

入居者の募集は一般的に管理会社を通します。
入居希望者の審査などはプロに任せたほうが安心です。

その後入居者募集を開始します。
ハウスメーカーから紹介された関連企業の場合は、着工と同時に入居者募集をしていますので、完成と同時に入居者が引っ越してくることもあります。

一般の不動産管理会社にお願いしている場合は、着工から逆算して、入居者募集の計画を練っておきます。
入居者は内覧を希望しますので、建物が完成、または内覧ができる状態になったらすぐに案内ができるように、募集のタイミングをはかります。

1-6.竣工~アパート経営の開始~

アパートが竣工し、建物の細かな点検などを済ませ、検査済証が発行されたらアパートの完成です。

竣工のタイミングはとても大事で、可能であれば、引っ越しシーズンなどの移動マーケットが拡大する2~3月頃までに竣工がぴったり合うようにするよいでしょう。

移動マーケットは2~3月のほかにも、ゴールデンウイークから夏休み前の5~7月、秋口の転勤シーズン10~11月など、複数回あります。
2~3月のようなベストな竣工時期を逃すと、新築でも満室になるまで半年以上かかることもあるので、可能であれば2~3月に時期を合わせたいところです。

満室になるまで不安となるアパートオーナーも多いですが、管理会社のサポートも受けられますので、焦らずじっくり募集活動をするようにしてください。

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2.経営プラン提案を受ける前に知っておくべきこと

事前知識を持っておくと、より良いアパート経営を叶えることができます。
経営プラン提案を受ける前に知っておきたい4つのポイントを紹介します。

  1. 賃貸需要
  2. 自己資金
  3. 管理方式
  4. 融資審査

2-1.立地によって賃貸需要は異なる~物件を建てる予定地の周辺の特徴を調べよう~

賃貸需要は立地によって異なりますので、立地によって間取りを選択することも重要です。
賃貸需要は、高い方から、ワンルーム、2DK、3LDKの順番となります。

まずはワンルームや2DKを検討した上で、3LDKの需要の方が強そうな場合には3LDKを選択するという流れを踏むことをおすすめします。

ただし、エリアによって違いがあるため、一概に判断はできません。
参考までに3種類の立地をご紹介します。

駅近や学生街ならワンルーム

駅近や学生街なら単身者による賃貸需要が高いため、ワンルームタイプのアパートがおすすめです。

ワンルームはバスやトイレ等の設備の数が増えるため、建築費は上がりますが、それ以上に賃料単価も上がります。
また、ワンルームは一戸当たりの面積が小さいため、賃料総額も抑えられることから、賃貸需要も安定しています。

駅近や学生街であれば、ワンルームを最優先に考え、間取りの検討をしてください。

郊外で単身者が住むようなエリアなら2DK

郊外であっても、近くに大きな病院や警察署などがあると単身者の賃貸需要があります。

地方の場合、家賃が安いので社会人の単身者は狭いワンルームよりも2DKを好む傾向にあります。
2DKは単身者も狙えますし、結婚をして家を購入する前の若い夫婦世帯もターゲットとすることができます。

また2DKは3LDKよりも面積が小さいため、家賃の総額を抑えることができ、入居者にとっては選びやすくなります。
入居者の家賃負担もそれほど大きくないため、2DKは比較的、賃貸需要を捉えやすい間取りといえます。

駅から離れた小学校近くなら3LDK

駅から離れた場所でも、小学校の近くであればファミリー向けの3LDKの賃貸需要があります。

学区の良い小学校や、学童保育のある小学校などは、わざわざ引越してくる人もいるほどです。

ただし、ファミリータイプは面積が広いため家賃総額が高くなります。
「借りるよりも買った方が安い」という比較が常に行われてしまうため、賃貸需要がそれほど高くはありません。

2-2.フルローンはできるなら避けたい~初期費用の2~3割を自己資金で賄うのが無難~

「自己資金なしでもアパート経営は始められます!」というように、アパート経営に必要な初期費用をすべて銀行からの融資で賄って不動産投資を始めることが推奨されていますが、実際にはある程度の割合を自己資金で賄えるほうが無難です。

というのも、ローンの割合が増えるほど、利息を含めた月々のローン返済額が増えることになります。

仮にフルローンでアパート経営を始めた場合、空室が生じた際に返済の負担が重くなってしまうので、目安として2~3割は自己資金を用意しておきたいところです。

2-3.管理方式は3種類ある~リスクや収益性を把握して、管理方式を選ぼう~

アパートの管理方式には3種類あります。それぞれの違いを十分に理解した上で選択することが重要です。
この節では「管理委託」「パススルー型サブリース」「家賃保証型サブリース」の3つの管理方式について解説します。

管理委託

管理委託とは、管理会社に管理を委託する方式です。
従来からある最も古い形式の管理方法となります。

契約の種類は、委託契約です。
入居者とは、それぞれ一戸ずつ賃貸借契約を締結します。

<メリット>
管理会社との契約は打ち切りやすく、切り替えも簡単にできる。

<デメリット>
空室は保証されませんので、空室リスクを負うこと。

アパート経営は、本来、管理委託でも安心して経営ができる立地で行うべきものです。
家賃保証がないと無理という立地の場合、リスクが高過ぎるため、そもそもアパート経営をやるべきではありません。

まずは空室リスクを負えるかどうかを先に考え、空室リスクが取れると判断できれば管理委託方式を中心にアパート経営に踏み切るようにしましょう。

パススルー型サブリース

パススルー型サブリースとは、管理会社がアパート一棟を借上げ転貸する方式の管理方式です。

契約の種類は、賃貸借契約です。
入居者とは、管理会社が一戸ずつ賃貸借契約をし、アパートオーナーは管理会社との賃貸借契約を1本だけ締結します。

パススルー型サブリースでは、各入居の家賃から5%程度を差し引いた賃料がアパートオーナーへ支払われます。収益性としては管理委託と同じです。

<メリット>
各戸の入居者と賃貸借契約を締結する必要がなく、アパートオーナーの手間が楽になる。

<デメリット>
空室は保証されませんので、空室リスクを負うこと。

パススルー型サブリースは、収益性は管理委託と同様に高く、なおかつ、管理委託よりも契約の手間が少ないことから、近年は多く採用されています。

プロの機関投資家が一棟のワンルームマンションで採用している管理方式は、ほとんどがパススルー型サブリースです。

家賃保証型サブリース

家賃保証型サブリースも、管理会社がアパート一棟を借上げ転貸する方式の管理です。

契約の種類は、賃貸借契約です。
家賃保証型サブリースでは、空室状況に関わらず、満室想定家賃の83%程度の賃料が固定でアパートオーナーへ支払われます。

<メリット>
アパートオーナーは空室リスクを負わなくて良い。

<デメリット>
固定家賃は永久に続くものではなく、空室状況によっては管理会社からの賃下げ要求がある。
結局、空室リスクを間接的に負っている。

2-4.ハウスメーカーのサポートで融資審査が有利に働く可能性

アパートローンを借りるために受ける銀行・金融機関の審査ですが、オーナー自身が一人で準備して審査に臨むよりも、融資審査の知見があるハウスメーカーに手続きのことを教えてもらいながら臨んだほうが失敗がありません。

さらに、ハウスメーカー自身が取引のある銀行・金融機関を紹介してくれる場合もあります。この場合は、ハウスメーカーが金融機関との間で築いてきた信用の分、審査に有利に働く可能性が高いので、融資の審査にもハウスメーカーを積極的に活用するべきでしょう。

したがって、「金融機関のローン審査への対策」といった視点も持ったうえでハウスメーカーを選びましょう。

「立地」「ローン」「管理方式」・・

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3.アパート経営について安心して相談できるハウスメーカーを選ぶためのポイント

アパート経営の流れと事前に知っておくべきことについてお伝えしてきましたが、すべてのことをオーナー自身で判断しようとするのはやはり大変です。

早めの段階で、専門性のあるハウスメーカー等へ相談し、経験に裏打ちされたアドバイスを受けながら準備を進めるほうが有利ですし、後で後悔することも少ないはずです。

実際に、アパート経営で成功を重ねているオーナーほど、専門家を味方につけ、アドバイスを受けた上で決断している傾向があります。

ここからは、「安心して相談できるハウスメーカーを選ぶためのポイント」についてお話しします。

3-1.ハウスメーカーの提示する「経営プラン」

多くの大家さんはアパートを建築するタイミングで、建築にかかる費用や工法、出来上がる物件などのことばかりを気にかけがちですが、出来上がった後の収益を左右する要素として「完成前・完成後の経営プラン」も非常に重要です。

各メーカーが提示しているランニングコストや収支計画をチェックすることによって「より具体的で現実性が高い計画」を掲げている会社を選ぶことが重要です。

3-2.ハウスメーカーの規模

大手ハウスメーカーのアパートはもともと施工の質が高いので、劣化しにくく、修繕費も最小限で済みます。

また、手厚いアフターサービスが付いていますので、長年に渡り建物のコンディションを維持することができます。

大手ハウスメーカーで物件を建てた方の声を聞くと、決まって「アフターサービスが良い」という答えが返ってきます。

中小のハウスメーカーも「大手にはできない細やかなサービスを提供できる」というイメージを消費者に持たせようとアピールしていますが、少なくとも「大切な資産を形成する」ことを第一に考えればでは、やはり大手ハウスメーカーに建ててもらうのが安心です。

3-3.評判・口コミ

ハウスメーカーの評判や口コミについては、インターネットを活用することによって業者の立場から独立した中立な意見を拾うことができます。

特に近年では、通常のGoogle検索の他に、SNS上で情報を探すことによって「生のユーザーの声」を見つけやすくなっているので、ぜひご活用ください。

3-4.問い合わせへの対応

問い合わせへの応対が手厚い会社であれば、実際に契約を結んだ後のフォローの質にも期待できるでしょう。

気になるハウスメーカーがあれば、事前にメールで相談してみて、担当者がどれぐらい丁寧に応対してくれるかを確かめるのも一手です。

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