HOME4Uオーナーズの「建て替え・リノベーション関連記事」内の、「アパートの耐用年数が過ぎたらどうなる&どうする?基礎知識と対応方法」を解説した記事です。アパートが耐用年数を過ぎた時に起こることの基礎知識に加え、具体的な対応方法を徹底解説します。耐用年数が過ぎたら起こるデメリットをまず解説し、その具体的な対応法である建て替えやリノベーションについてメリット・デメリットから、おさえるべきポイント、注意点まで分かり易く解説しています。また最後に建て替え・リノベーション業者の選び方やおすすめ業者の具体名から特徴までを紹介し、耐用年数が過ぎたアパートへの対応法を知り、具体的な検討をスタートできるようにしています。

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更新日
2024.08.09
カテゴリ
賃貸住宅の建て替え

【徹底解説】アパートの耐用年数が過ぎたらどうなる&どうする?基礎知識と対応方法を解説

【徹底解説】アパートの耐用年数が過ぎたらどうなる&どうする?基礎知識と対応方法を解説

この記事ではアパートが耐用年数を過ぎた時に起こることの基礎知識に加え、具体的な対応方法を徹底解説します。

また、「HOME4U(ホームフォーユー) オーナーズ」を使えば、あなたの土地に合った、建築費の見積もり、収支計画の無料診断が可能です。
「アパートはいくらで建て替えられるの?」「建て替えと修繕の将来的な収益の差を知りたい」という方はご活用ください。

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STEP1
STEP2
序 1分でわかる!記事要約

耐用年数はどのようにして決まる?

耐用年数は一般的に「建物等の固定資産が使用に耐えうる期間」を意味します。しかし、今では建物の長寿命化が進み「耐えうる期間」よりも「減価償却を計算する会計上の期間」としての意味合いが強くなっているのが特徴です。

耐用年数が過ぎたアパートを保有し続ける2つのデメリットと解決策

耐用年数が過ぎたアパートを保有し続ける懸念点と対策は以下です。

考えられる懸念点 懸念点に対する対策
1.税金が増額する →資産価値を向上させるための大規模な修繕を実施する
2.キャッシュフローが悪化する →ローンの返済期間を耐用年数以内におさめ、借入金額を減価償却費以内にする

耐用年数を過ぎたアパート、3つの打ち手

耐用年数が経過したアパートへの打ち手は下記の3つです。

  • 建て替えて運用する
  • リノベーションして運用する
  • 売却する

アパートを建て替える際のメリット・デメリット

アパートを建て替える際のメリットは以下の通りです。

<アパート建て替えのメリット>

  • 税金面の優遇
  • アパートの資産価値向上

<アパート建て替えのデメリット>

  • 建て替えに生じる費用
  • 入居者との立ち退き交渉

アパートを建て替える場合のポイント

アパート建て替えの際のポイントは以下の2点です。

  • 入居者のニーズを把握する
  • 家賃収入と建て替え費用の経費バランスを検討する

アパートを建て替える時の注意点

アパートをリノベーションする時は次の2点に注意する必要があります。

  • 構造上リノベーションが難しい場合がある
  • リノベーションの目的が曖昧

アパートをリノベーションする場合のポイント

アパートのリノベーションに際しては次の2点について検討する必要があります。

  • 構造躯体を確認する
  • リノベーションの規模を考える

建て替え・リノベーション会社選びのポイント

信頼できる建築会社およびハウスメーカーを選ぶためのポイントは次の4つです。

  • アパートの「経営プラン」
  • ハウスメーカーの規模
  • 評判・口コミ
  • 問い合わせへの対応

建て替えを安心して任せられるハウスメーカー

大切な固定資産であるアパートの建て替えを安心して任せられるハウスメーカーは下記の通りです。

  • 積水ハウス
  • 大和ハウス工業

リノベーションを安心して任せられるハウスメーカー

リノベーションを安心して任せられるハウスメーカーは、下記の2つです。

  • パナソニックホームズ
  • ミサワホーム

まとめ

耐用年数経過後のアパートで収益を生み出し続けるには、減価償却として費用を捻出できる法定耐用年数期間内にローンの返済期間を抑えることが重要です。

築年数を重ねても入居率を維持して収益を生み出し続けるために、建て替えとリノベーションのメリット・デメリットを理解し、現状に合わせて最適な対応策を講じていきましょう。

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詳しい解説は以下

1.耐用年数はどのようにして決まる?

耐用年数はどのようにして決まる? イメージ

耐用年数とは「法定耐用年数」と同義で使われることが多く、国税庁が課税のために定めたものです。

耐用年数は一般的に「建物等の固定資産が使用に耐えうる期間」を意味します。しかし、今では建物の長寿命化が進み「耐えうる期間」よりも「減価償却を計算する会計上の期間」としての意味合いが強くなっているのが特徴です。

アパートの耐用年数は政令で規定されている「法定耐用年数表」から算出できます。法定耐用年数表は構造別に分類されており、該当する物件の耐用年数を採用します。

【構造別 耐用年数】
構造 耐用年数
木造 22年
木造モルタル 20年
鉄骨造(3mm以下) 19年
鉄骨造(3mm超4mm以下) 27年
鉄骨造(4mm超) 34年
鉄筋コンクリート造 47年
鉄骨鉄筋コンクリート造 47年

アパートの耐用年数に・減価償却についてさらに詳しく知りたい場合は、下の記事もご覧ください。

2. 耐用年数が過ぎたアパートを保有し続ける2つのデメリットと解決策

耐用年数が過ぎたアパートを保有し続ける2つのデメリットと解決策 イメージ

以下の表は、耐用年数が過ぎたアパートを保有し続けるとことで考えられる懸念点と対策をまとめたものです。

【耐用年数が過ぎたアパートを保有することで発生する2つの懸念点と対策】
考えられる懸念点 懸念点に対する対策
1.税金が増額する →資産価値を向上させるための大規模な修繕を実施する
2.キャッシュフローが悪化する →ローンの返済期間を耐用年数以内におさめ、借入金額を減価償却費以内にする

それぞれ、具体的にみていきましょう。

(懸念点1)
税金が増加する

耐用年数を経過したアパートでは減価償却費が計上されないため、税金が増加します。
具体的には減価償却費の減少に伴い、総収入に占める不動産所得(利益)割合が大きくなり、税金が増加します。
木造アパートの場合、耐用年数の境である築22年目から23年目の間に税金が大幅に増加することになります。

【図 耐用年数経過前・後のアパートの税金】
【図 耐用年数経過前・後のアパートの税金】

(対策)
「資産価値を向上させるための大規模な修繕の実施」が有効

大規模修繕により、家賃収入の安定化や入居率が改善されるだけでなく、修繕費を減価償却費として計上できるというメリットがあります。

(懸念点2)
キャッシュフローが悪化する

キャッシュフローは次式によって算出されます。

手残り(キャッシュフロー)=総収入 - その他費用 - 税金 - 借入金

税金の負担が大きくなるとキャッシュフローにも直接影響があります。
これ以外にも、築年数の経過による家賃料の減額、空室率の増加によって総収入が減り、キャッシュフローがより悪化する可能性もあります。

(対策)
ローンの返済期間を当該物件の耐用年数以内に抑えることが大切

キャッシュフローの悪化を防ぐために、次の2点を意識しましょう。

  • ローンの期間は「耐用年数以内」に抑える
  • 毎年の返済額は「減価償却費以内」に抑える

ローンの返済は支出を伴うにもかかわらず費用としては計上できません。
一方、減価償却費は支出を伴わないにもかかわらず費用として計上できるため節税効果があります。
耐用年数は「減価償却費を計上できる期間」のことであり、ローン返済期間を耐用年数以内にして、耐用年数経過時に返済も終わっている様に設計すれば、キャッシュフローを安定させることができます。

毎年のローン返済額を減価償却費以内に抑えることによって、税引き後の「利益」と「支出」のバランスがとれ、キャッシュの流出を最小限にすることができます。

3.耐用年数を過ぎたアパート、3つの打ち手

耐用年数を過ぎたアパート、3つの打ち手 イメージ

耐用年数が経過したアパートへの打ち手は下記の3つです。

  • 建て替えて運用する
  • リノベーションして運用する
  • 売却する

それぞれのメリット・デメリットをまとめると次のようになります。

【アパートの建て替え、リノベーション、売却のメリット・デメリット】
メリット デメリット
建て替え ・入居率が向上する
・資産価値が向上する
・減価償却費の計上ができる
・対応期間が長期に渡る
・コストが大きい
リノベーション ・入居率が向上する
・対応期間が建て替えと比較して短い
・コストが建て替えと比較して小さい
・建て替えと比較して収益改善は限られる
・建て替えと比較して継続的に修繕費が発生する
売却 ・資産売却により現金が手元に入る
・入居者に立退料を支払う必要が無い
・資産売却により今後見込める収益が手元に入らない

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4.アパートを建て替える際のメリット・デメリット

アパートを建て替える際のメリット・デメリット イメージ

耐用年数が経過したアパートを建て替えるメリットとデメリットをもっと詳しくみていきましょう。

<アパート建て替えのメリット>
アパートの建て替えは、「税金面の優遇」と「アパートの資産価値向上」が大きなメリットといえるでしょう。
アパートを建て替えると、再び減価償却費として計上できるため、節税の恩恵をうけることができます。

また、建て替えにより、相続税対策ができる可能性もあります。相続税に関係する建物と土地の相続税評価額は、次式の通りです。

<建物と土地の相続税評価額計算方法>
建物 建物の固定資産税評価額 - 建物の固定資産税評価額 × 借家権割合(30%)× 賃貸割合
土地 土地の評価額 - 土地の評価額 × 借地権割合 × 借家権割合(30%)× 賃貸割合

ここで重要となるのが賃貸割合です。賃貸割合とはアパート全体の床面積と賃貸されている面積の割合になります。

例えば、アパート10室を賃貸しており、満室の場合と7室埋まっている場合で相続税評価額を比較すると満室(賃貸割合100%)の場合は1,050万円で7室(賃貸割合70%)の場合は1,185万円となります。

<固定資産評価額が1,500万円の場合の賃貸割合100%と賃貸割合70%のシミュレーン>
満室
(賃貸割合100%)
・アパートの固定資産評価額:1,500万円
・借家権割合:30%
・アパートの賃貸割合:100%
・アパートの相続税評価額:1,050万円
7室
(賃貸割合70%)
・アパートの固定資産評価額:1,500万円
・借家権割合:30%
・アパートの賃貸割合:70%
・アパートの相続税評価額:1,185万円

前者の方が相続税評価額が小さく、相続税の節税効果が高いのが分かります。
この賃貸割合を増やすには、建て替えによる資産価値の向上が有効になるでしょう。

<アパート建て替えのデメリット>
アパート建て替えのデメリットは「建て替えに生じる費用」や「入居者との立ち退き交渉」などが挙げられます。特にデメリットとなるのは費用になります。

【建て替えとリノベーション工事にかかる費用とそれ以外にかかる費用の一覧】
建て替え リノベーション
工事にかかる費用の目安 1,000∼4,000万円 (本体建築費用) 1,000∼2,500万円
工事以外にかかる費用 ・解体費
・付帯建築費用20%
・諸費用100∼200万円
・退去費用50∼100万円
場合によっては仮住まいの費用、引越し費用が必要

費用面で考えるならば、建て替えよりリノベーションの方が安価です。一般的に、リノベーション費用は建て替え費用の1/3〜1/2と言われています。

また、立ち退きは概ね半年〜1年前から交渉するのが一般的です。
立ち退きの準備や相場、手順などを詳しく知りたい場合は、下の記事もご覧ください。

なお、耐用年数が経過したアパートの建て替えをするかどうかの基準は「空室率」や「築年数」も参考にするといいでしょう。
耐用年数と同様、構造によって築年数に差は見られますが、空室率については概ね80〜90%を目安にすると良さそうです。

【建て替え時期の目安】
木造建築の場合 鉄骨造の場合
空室率 80∼90%を下回る場合 80∼90%を下回る場合
築年数 35年を経過後 30年を経過後

建て替えのタイミングについて詳しく知りたい方は、下の記事もご覧ください。

5.アパートを建て替える場合のポイント

アパートを建て替える場合のポイント イメージ

アパートを建て替える際のポイントは、次の2点です。

  • 入居者のニーズを把握する
  • 家賃収入と建て替え費用の経費バランスを検討する

それぞれ詳しく説明します。

5-1.ライフスタイルやコロナ禍での働き方の変化などターゲットのニーズを把握する

入居率向上のためには、ターゲットとする入居者にあったニーズを見極める必要があります。

例えば単身の社会人をターゲットとした場合について考えてみましょう。

単身の社会人が求める条件は、無料インターネットの導入や宅配ボックスの設置などがあります。日中仕事で家を留守にしている単身者は郵便物を受け取れないことが多いため、宅配ボックスの設置があるかは決め手の一つとなります。
また、近年、新型コロナウイルスの影響により、リモートワークの需要が高まったことから無料インターネットの設備がある賃貸物件のニーズが高まっています。

ご自身のアパートはどんな入居者が対象なのか?また、時代に合った施策はあるのかを検討することで、入居者の募集もしやすくなります。

5-2.家賃収入と建て替え費用などの経費バランスを考える

家賃収入と建て替え費用などの経費バランスを考え、長い目で見たときに収支がプラスになることが重要です。

建て替え全体の大まかなシミュレーションは、以下の式によって算出することができます。

・アパートの解体費用 = アパートの延床面積 × 解体費用の坪単価

・総工事費 = 本体工事費(延床面積 × 坪単価)+別途工事費(約20%)+諸費用(100〜200万円)

解体費用は木造なら坪4〜5万円、鉄骨造なら6〜7万円が目安になります。
また本体建築費用は木造なら坪55.8万円、鉄骨造なら坪75.7万円になります。

例えば、2階建ての木造アパートで戸数が10室(全て25㎡)を建て替えようとした場合、アパートの総面積は250㎡(約75坪)になります。解体費を坪5万だとすると、解体費だけで総額375万円になります。

同面積(75坪)のアパートを木造で建て替えた場合、本体建築費が4,185万円となり、さらに別途工事費や諸費用などがかかってきます。

このように費用をシミュレーションして大まかな費用を確認することで、建て替え費用と家賃収入のバランスを考えることができます。

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6.アパートを建て替える時の注意点

アパートを建て替える時の注意点 イメージ

アパートを建て替える場合の注意点として、特に入居者がすでにいる場合には下記の2点を意識する必要があります。

  • 入居者への対応が必要になる
  • 解体費用と立ち退き費用は融資対象外である

それぞれ詳しく説明します。

6-1.入居者への対応が必要になる

入居者に必要な対応として、具体的には次の2点が挙げられます。

  • 建て替えの理由を入居者に理解してもらう必要がある
  • 立ち退き料が発生する可能性がある

建て替えの理由を入居者に理解してもらえないと、後ほど裁判沙汰となる場合もあります。
まずはしっかりと建て替えの理由を入居者に理解してもらう努力が必要です。

また、別途立ち退きを申し入れた証跡に日付を記載して、オーナー自身で持っておくことも大切です。

6-2.解体費用と立ち退き費用は融資対象外

アパートのオーナーは、建て替えにかかる費用の中で、「解体費用」および「立ち退き費用」が、融資対象ではない点に注意しましょう。

費用は手元にあるキャッシュの中から用意する必要があります。

7.アパートをリノベーションする場合のポイント

アパートをリノベーションする場合のポイント イメージ

アパートのリノベーションに際しては次の2点について検討する必要があります。

  • 構造躯体を確認する
  • リノベーションの規模を考える

それぞれ詳しく説明します。

7-1.構造躯体を確認する

アパートのリノベーションを行う場合、まずは構造躯体で比較検討し、どのような特徴があるのかを確認する必要があります。

【リノベーションを行う際の構造躯体ごとのメリット・デメリット】
構造躯体 メリット デメリット
木造 ・建築費が安い
・通気性が良いため熱や湿気がこもりにくい
・音が響きやすい
・耐震性が弱い
RC造 ・遮音性が高い
・耐火性および耐震性に強い
・カビや結露が発生しやすい
・建築費が高い
鉄骨造 ・RC造よりも建築費が安い
・遮音性が高い 
・耐震性が高い
・断熱性および通気性が低い

木造の場合は、建築費も安く、家賃設定も平均して低い傾向にあります。
一方で耐久性や防音性が低く、騒音トラブルにつながる可能性が高くなるでしょう。
とはいえ、現在は防音設備も充実しており、木造だからといって必ずしも騒音トラブルが発生するわけではありません。

RC造の場合は、耐用年数も高く頑丈な構造をしています。
一方で建築費が高く、家賃設定が他構造と比較しても高くなる傾向にあります。また、気密性が高いため湿気がこもりやすくカビや結露が発生する可能性も高まります。

鉄骨造の場合は、RC造よりも建築費が安く、ある程度耐久性もあるためコスパがよい構造といえるでしょう。

7-2.リノベーションの規模を考える

内装と外装の両方を大規模にリノベーションする場合、一般的にかかる費用は1,000万円以上となります。

リノベーションにかかる費用の相場は次のとおりです。

【大規模リフォームで行われる代表的なものと費用相場】

(内装)
・システムキッチンへの変更 50~100万円
・トイレの交換 10~30万円
・3点ユニットの交換 50~80万円
・壁紙の張り替え 1㎡あたり1000円前後
・畳からフローリングに変更 1畳あたり4万円程度から
・和室から洋室 40~60万円
・押入れからクローゼットに変更 8~20万円
・間取り変更 100~300万円
(外装)
・外装リフォーム(塗装) 120~300万円
・耐震補強工事 100~200万円
・基礎補強工事 50~500万円

リノベーションの規模が拡大するにつれて、かかる費用は増加します。

アパートの間取りを大きく変えたり、大規模な基礎の補強工事を同時に実施したりすると、かかる費用は2,000万円以上となることもあります。

8.アパートをリノベーションする時の注意点

アパートをリノベーションする時の注意点 イメージ

アパートをリノベーションする時は次の2点に注意する必要があります。

  • 構造上リノベーションが難しい場合がある
  • リノベーションの目的が曖昧

8-1.構造上リノベーションが難しい場合がある

建物の構造上リノベーションが困難な場合があります。具体的には、下記の3箇所が挙げられます。

  • 開口部の窓
  • 天井までの高さ
  • 水回りの配置

アパートなどの物件を区分所有している場合、窓は共用部分となります。
風通しや日当たりの都合のため、窓を新設することはできません。また物件が二重天井ではなく直天井となっている場合には、構造上天井までの高さを変えることはできません。

このほか、物件によっては給水・排水等の配管位置が細かく決められているため、水回りの大幅な移動は困難になるケースがあります。

特にマンション・アパートなどの大規模物件の場合には、建て替えを選択した方が自由度が高くなるため、場合によっては建て替えも検討してみましょう。

8-2.リノベーションの目的が曖昧

リノベーションの目的を明確にしないと、リノベーションに失敗してしまうことがあります。

アパートのリノベーションは、その目的がインカムゲイン(運用益)なのかキャピタルゲイン(売却益)なのか明確にし、リノベーションの規模を選択することが求められます。

目的がインカムゲイン(運用益)の場合には、月々の家賃収入で収益を上げるため、外観の派手さよりも入居者の使い勝手の方が重要となります。

一方、目的がキャピタルゲイン(売却益)の場合には、アパートの買い手がつくように、外観等を綺麗に保つことも重要となります。

目的を明確に決めていないと、リノベーション後に「こんなはずではなかった…」と後悔してしまうことでしょう。

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9.建て替え・リノベーション会社選びのポイント

建て替え・リノベーション会社選びのポイント イメージ

信頼できる建築会社およびハウスメーカーを選ぶためのポイントは次の4つです。

  • アパートの「経営プラン」
  • ハウスメーカーの規模
  • 評判・口コミ
  • 問い合わせへの対応

各メーカーが提示する「経営プラン」を確認することで、収支計画およびランニングコストを比較し、より現実性が高い計画を提示しているメーカーを選択することができます。

また、ハウスメーカーの規模もポイントです。
中小のハウスメーカーでも、細やかなサービスが提供可能であることを強みにしている会社もあります。
しかし、大事な資産形成をすることを念頭に置くと、実績のある大手ハウスメーカーに対応してもらうことがより安全です。

なお、オーナーの間で人気のあるサブリースを検討されている方もいらっしゃると思いますが、下記のデメリットがあるので注意が必要です。

  • 入居者を選択できない
  • アパートの修繕費が比較的高額となる
  • 家賃収入から手数料が引かれることで手元に残るお金が減る

会社選びの際は安易にサブリース契約をせず、ご自身にあっているかをしっかりと確認するようにしましょう。

10.建て替えを安心して任せられるハウスメーカー

建て替えを安心して任せられるハウスメーカー イメージ

大切な固定資産であるアパートの建て替えを安心して任せられるハウスメーカーは下記の通りです。

  • 積水ハウス
  • 大和ハウス工業

10-1.積水ハウス株式会社 | 豊富な実績で運用までサポート

【積水ハウスの特徴、独自システム、おすすめの方 一覧】
特徴 ・高品質で高い入居率
・緻密なマーケット分析
独自のシステム ・シャーメゾン
・長期建物保証
こんな方におすすめ ・品質にこだわりたい方
・安心してアパートを運用したい方

積水ハウスは、品質にこだわりたい方や安心してアパートを運用したい方におすすめのハウスメーカーです。

例えば積水ハウスの「シャーメゾン」は、戸建て住宅と変わらないような快適で高品質なオリジナル賃貸住宅です。250万戸を超える住まいを提供してきた実績をもとに生まれた賃貸住宅で、97.9%の入居率を誇ります。

構造躯体と雨水の侵入を防止する箇所については初期保証30年。初期保証終了後でも、必要な点検・工事を行うことで、建物がある限りいつまでも保証延長ができるのも強みです。

10-2.大和ハウス 工業株式会社 | 環境に配慮した幅広いサポート体制

【大和ハウス 工業の特徴、独自システム、おすすめの方 一覧】
特徴 ・経営の幅広いサポート
・外観のバリエーションが豊富
・地球環境にも配慮
独自のシステム ・IoT D-room
こんな方におすすめ ・経営できるか不安な方
・サステナブルも意識したアパートにしたい方

大和ハウス工業は、アパートの経営が不安な方や地球環境に貢献したいというサステナブルな思考をもっている方におすすめのハウスメーカーです。

大和ハウス工業は、「施設管理」「経営」「資産管理」などサポートが充実しているのがポイント。

施設管理については、入居者向けの24時間対応システムや、保証期間を最長40年延長できるなど末永いサポート。資産管理については、プロからのプランニング提案やコンサルティングといったサポートが両面から受けられるのが強みです。

外観部材のバリエーションも豊富に取り揃えていることから、他の建物と外観が被りづらいのも特徴です。

同社は、建物全体のエネルギー収支ゼロを目指すZEH-Mを推奨しており、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた環境配慮型のアパートを提供しています。
SDGs、サステナブルという言葉にピンときた方は、大和ハウス工業に相談をするのもよさそうです。

11-1.パナソニック ホームズ株式会社 | 高い顧客満足度

リノベーションを安心して任せられるハウスメーカー イメージ

リノベーションを安心して任せられるハウスメーカーは、下記の2つです。

  • パナソニックホームズ
  • ミサワホーム

11-1.高い顧客満足度を実現 | パナソニックリフォーム

【パナソニックリフォームの特徴、独自システム、おすすめの方 一覧】
特徴 ・高い顧客満足度
・専門知識豊富なコンシェルジュ
・トータルサポート
おすすめオプションサービス ・長期安心修理サービス
こんな方におすすめ ・家電付きリノベーションを検討している方

パナソニックリフォームは、パナソニックグループのリフォーム事業を担う会社です。建築関係の資格をもっているコンシェルジュが満足いくサービスを提供してくれます。
実際、オリコン顧客満足度®調査「マンションリフォーム」部門の2021年から2年連続で総合第1位を獲得。

着工前にリフォーム会社が倒産した場合の保証やパナソニック製品の長期安心修理サービスなど、工事中から完成後までトータルサポートをしてくれます。
長期安心修理サービスはパナソニック製対象商品を無料で5年間、有料オプションで10年間サポートしてくれるため、システムキッチンや家電などを含めたリノベーションを検討している方におすすめです。

11-2.ミサワホーム株式会社 | 高いデザイン性で幅広くリノベーション

【ミサワホームの特徴、独自システム、おすすめの方 一覧】
特徴 ・実績のあるデザイン力
・リノベーションの幅が多岐に渡る
・一括借上管理システム
おすすめオプションサービス ・まるまるリフォーム
こんな方におすすめ ・デザイン性のあるアパートにしたい方
・なるべく支払い等を簡略化したい方

ミサワホームは優れたデザイン性が評価され、「リフォームシステム」で業界初のグッドデザイン賞を受賞しています。

万が一の地震に対応して診断から補強工事まで行う「耐震リノベーション」や、最適な改修計画を行って建物性能を向上させる「耐久リノベーション」など幅広いリノベーションで暮らしをデザインします。

また、24時間365日電話サポートだけでなく、対象となった工事に保証書を発行する保証制度があるので引き渡し後も充実したメンテンナンスを受けることができます。

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