「【基礎から解説】建て替え・リノベの基礎知識と判断基準」内の、「マンションをリノベーションする」ケースを想定した事例集です。家族構成、生活環境の変化に合わせて住環境の見直しを考えた際に一般的に検討されるであろう問題や課題を、リノベーションを通じてどのように解決可能かを、成功ケースと失敗ケースに分けた想定事例を通じて分かり易く理解していただけます。ケース毎に「リノベーションする事で発生するメリットやデメリット」「リノベーションするとどうなるのか」等も掲載し、リノベーション検討時に知りたい情報を取得し易く工夫しています。

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更新日
2023.06.28
カテゴリ
リフォーム

【想定事例集】「マンションをリノベーションする」事例5つ

【想定事例集】「マンションをリノベーションする」事例5つ

所有するマンションのリノベーションをめぐる想定事例集です。リノベーションのイメージが湧きやすい内容になっています。

1.購入した中古マンションを開放感を重視してリノベーションするケース

解決したい課題

夫婦で住むために中古で買った部屋数の多いマンションだが部屋数はあまり必要ないと気づいた。広々と使えるようにしたい。

想定解決策

壁を極力排除し、3DKを1DKに変える。

Before
before
After
after

<想定設定>
立地:埼玉県主要都市から電車で30分圏内
築年数:30年
構造:鉄筋コンクリート造
延べ床面積:80㎡
リノベーション内容:リビングダイニング、水回り、内装
日程:5ヶ月

<想定費用>
リノベーション費用:約1,200万円

費用について詳しく知りたい方はこちら
【徹底解説】マンションのリノベーション費用・相場とおすすめの工事内容

リノベーションの業者・会社について詳しく知りたい方はこちら
【徹底解説】マンションのリノベーションに良い会社の選び方&おすすめの会社5つ

リノベーションするメリット

  • 大きな間取り変更ができる

リノベーションするデメリット

  • フルリノベーションは時間もかかり費用も高額になる

リノベーションするとどうなる?

「部屋数はいらないから空間を広くしたい」という人におすすめなのがダイニングをリビングダイニングにするリノベーション。
今回は大胆に部屋の間にあった壁を全て取り払い、3DKを1LDKに変える事例を想定します。

マンションの部屋のリノベーションによる間取り変更は、壁式構造だと難しい場合が多いですが、ラーメン構造であれば壁を壊すことができるので可能です。
間取りを思うように変更できるかどうかは、マンションの構造が重要になってくると言えるでしょう。

これから住み続ける想定ですので、水回りをはじめとして内装も生活しやすいようにイメージに合ったものに変更します。

リノベーションで部屋の雰囲気をガラッと変えることができますが、フルリノベーションとなると費用も高額になり時間もかかります。
費用と工事期間をきちんと確認した上で納得して行えるようにしましょう。

2.住んでいるマンションをバリアフリーにリノベーションするケース

解決したい課題

同居家族の介護のために部屋を使いやすくしたい。

想定解決策

トイレ、お風呂を中心にバリアフリーにリノベーションする。

Before
before
After
after

<想定設定>
立地:宮城県都市部から車で20分圏内
構造:25年
構造:鉄筋コンクリート造
延べ床面積:68㎡
リノベーション内容:バリアフリー化
日程:1ヶ月半

<想定費用>
リノベーション費用:約150万円

費用について詳しく知りたい方はこちら
【徹底解説】マンションのリノベーション費用・相場とおすすめの工事内容

リノベーションの業者・会社について詳しく知りたい方はこちら
【徹底解説】マンションのリノベーションに良い会社の選び方&おすすめの会社5つ

リノベーションするメリット

  • 手すりをつけたり段差をなくしたりすることができる
  • バリアフリー化には助成金制度がある

リノベーションするデメリット

  • 助成金が出たとしても全額ではない

リノベーションするとどうなる?

同居家族に介護が必要になり、そのままだと不便なのでリノベーションする事例を想定します。

まず廊下や浴室、トイレなど主要な箇所に手すりを付け、動きやすいように部屋の段差を取り払います。
さらに、車椅子でも移動をスムーズにできるようにドアを開き戸から引き戸に変え、移動しやすいように工夫するのもポイントです。
浴室には手すりだけでなく浴室暖房を導入し、ヒートショックが起こらないようにすることも重要です。

リノベーションには費用がかかりますが、バリアフリー化には助成金や補助金制度も存在します
国の支援制度には介護保険の住宅改修支援制度※があり、要件を満たしているかどうか下記リンク先から確認できます。
また、自治体によって助成金制度がある可能性があるので、お住まいの自治体に独自の制度があるかどうか確認するとよいでしょう。

※厚労省:介護保険における住宅改修

3.投資用に買ったマンションの部屋を、ペットを飼う人をターゲットにリノベーションするケース

解決したい課題

ペット可能マンションを投資のために買ったが、貸し出すのにウリをつくりたい。

想定解決策

「猫と共に暮らす部屋」をコンセプトにリノベーションを施す。

Before
before
After
after

<想定設定>
立地:奈良県都市部
築年数:33年
構造:鉄筋コンクリート造
延べ床面積:60㎡
リノベーション内容:内装
日程:1ヶ月

<想定費用>
リノベーション費用:約300万円

費用について詳しく知りたい方はこちら
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【徹底解説】マンションのリノベーションに良い会社の選び方&おすすめの会社5つ

リノベーションするメリット

  • コンセプトを作ることで入居者を集めやすくなる
  • 家賃を上げることができる

リノベーションするデメリット

  • コンセプトに合わない層にアピールできない
  • 収益が思ったように出ない可能性がある

リノベーションするとどうなる?

県の都市部にあるペット可マンションを投資目的で購入し、リノベーションを施しコンセプトを作り貸し出す事例を想定します。

近年ペットと住みたい人は増加傾向にあるので、ペットを中心に捉えた部屋の需要は十分にあると考えられます。
ここでは普通のペット可マンションでは満足できない層に向け、猫を飼う人をターゲットにし、猫が「主役」になるような部屋を作ることを考えます。

リノベーション内容の中心になるのは、

  • 猫が自由に行き来できるように部屋と部屋の間に小さなトンネルを作る
  • キャットウォークを壁面に作り猫が部屋で十分にくつろげるようにする
  • 柱にキャットタワーを設置する

の3点です。

リノベーションをすることで家賃設定を上げる事ができますが、注意点が2つあります。

  • 猫を飼っていない人はターゲットから完全に外れてしまう
  • 家賃設定を適正にしないと借り手が見つからなく、収益が得られないということになってしまうかもしれない

事前の調査やシミュレーションはしっかり行うようにしましょう。

4.投資用に持っている単身用マンションの部屋を、リノベーションをするケース

解決したい課題

投資用の単身用のマンション。入居者がなかなか見つからないので印象を上げたい。

想定解決策

1人暮らしの男性をターゲットにし「モダンでスタイリッシュ」をコンセプトにリノベーションをし、入居者を見つける。

Before
before
After
after

<想定設定>
立地:神奈川県私鉄駅より徒歩3分
築年数:33年
構造:鉄骨造
延べ床面積:25㎡
リノベーション内容:水回り、壁紙
日程:2ヶ月

<想定費用>
リノベーション費用:約120万円

費用について詳しく知りたい方はこちら
【徹底解説】マンションのリノベーション費用・相場とおすすめの工事内容

リノベーションの業者・会社について詳しく知りたい方はこちら
【徹底解説】マンションのリノベーションに良い会社の選び方&おすすめの会社5つ

リノベーションするメリット

  • コンセプトを打ち出した部屋にできる

リノベーションするデメリット

  • コンセプトを間違えると投資が成功しない

リノベーションするとどうなる?

投機目的で持っている都市圏の駅からほど近い単身者向けのマンションをリノベーションする事を想定します。

特に単身者向けの駅近マンションは人気が出やすいのですが、周辺にライバル物件が多いとなかなか入居者が見つからないかもしれません。
今回は男性の1人暮らしが多いエリアという想定で、男性に受けるように工夫します。

コンセプトは「モダンでスタイリッシュ」。
壁をコンクリート剥き出しにして、1Lにあるキッチンはステンレスキッチンを採用することでシンプルなものを好む人が選ぶ空間を作ります。
トイレと浴室もシンプルなものにし、照明も落ち着いた色で統一します。

収納スペースがないことがネックでしたが、あえてシンプルな作りにすることで荷物の少ないミニマリストにアピールすることができるでしょう。

気をつけたいのは、立地にあったコンセプトを作るということです。
リノベーション前に綿密に調査をしてどんな部屋にするか考えることをおすすめします。

5.経営するマンションの部屋全てをリノベーションし、収益力を上げるケース

解決したい課題

大規模修繕をする予定。入居率が下がってきているので修繕を機に入居率を上げたい。

想定解決策

和室を洋室にチェンジ。押し入れを改造してウォークインクローゼットにし、収納力を売りにしたマンションにして入居率アップ。

Before
before
After
after

<想定設定>
立地:兵庫県都市部より車で25分圏内
築年数:32年

【表 リノベーション前後マンション詳細】
リノベーション前 リノベーション後
構造 鉄筋コンクリート造
延べ床面積 360㎡
階数 4階建て
家賃 6万円(2K 12戸) 6.8万円(1LDK+WIC 12戸)
入居率 50% 100%
年間家賃収入(実質) 432万円 979.2万円

<想定費用>
立ち退き費用:約216万円
リノベーション費用:約1,800万円
合計:約2,016万円

費用について詳しく知りたい方はこちら
【徹底解説】マンションのリノベーション費用・相場とおすすめの工事内容

リノベーションの業者・会社について詳しく知りたい方はこちら
【徹底解説】マンションのリノベーションに良い会社の選び方&おすすめの会社5つ

リノベーションするメリット

  • 入居率を上げることができる
  • 家賃を上げることができる

リノベーションするデメリット

  • リノベーション費用だけでなく立ち退き費用がかかる
  • 需要とコンセプトが合わなければ入居率を上げられない

リノベーションするとどうなる?

主要都市からそこまで遠くない、女性の多い街の和室のあるマンションのリノベーションを想定します。

マンションに大規模修繕※はつきものです。
修繕時期は絶対的に決まっているわけではありませんが、入居率や築年数から決めることが大多数です。
この想定ケースでは、大規模修繕と同時にリノベーションを施し女性をターゲットにすることで雰囲気をガラッと変え、入居率と家賃のアップを目指します。

まずリビングをリビングダイニングに変更し、現代風の間取りにします。
収納力の高い物件は特に女性に人気です。
今回は和室を洋室に変え、押し入れを改造しウォークインクローゼットにすることで収納力をウリにした作りにします。

加えて壁紙をデザイン性の高いものにチェンジ。
部屋に入った瞬間のイメージが「おしゃれ!」になるように切り替えます。

大規模な修繕&リノベーションの場合、リノベーション費用だけでなく立ち退き費用がかかるので注意しましょう
また、立地の需要にコンセプトがマッチしていない場合入居率がうまく上がらない可能性も考えられます。
よく内容を検討しましょう。

修繕について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
【次世代大家さん必見】築古アパート修繕成功事例とは?

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