実家を相続した時、そのままにしておくか売却するか悩む方もいると思います。
もし立地的に集客できそうであれば、アパートに建て替えることが最良の選択かもしれません。
実家をアパートに建て替えるか悩んでいる方に向けて、アパート経営以外の選択肢、アパート経営についてとアパートに建て替えた時のメリット・デメリットを解説します。
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実家を相続した時に考えられる活用法は?
アパートに建て替える以外にも選択肢はあります。どのようにするのが自分にとってベストなのかよく考えてみましょう。
- アパートに建て替える
- そのまま貸す
- 自分が住む
- 転用する
- 売却する
アパート経営とは?
アパート経営の理想的な利回りは5%前後です。
アパート経営に向いている人は以下の通りになります。
- 固定資産税を節税したい人
- 将来安定した収入源が欲しい人
- 金融商品以外の資産を保持したい人
アパート経営に向いている土地は以下の通りになります。
- 広さが60坪以上
- 間口が東西に長い長方形をしている
- 駅徒歩10分以内
- 住宅街
- 生活に必要な施設が近い
アパート経営における主な実務は入居者管理、建物管理、経営資金管理があります。
実家をアパートに建て替えるメリットは?
実家をアパートに建て替えることでどんなメリットがあるのかは以下の通りです。
- 土地を残すことができる
- 収益を生み出すことができる
- 将来かかる相続税を節約することができる
- 固定資産税の節税効果がある
実家をアパートに建て替えるデメリットは?
実家をアパートに建て替えることでどんなデメリットがあるのかは以下の通りです。
- 解体・建て替えにお金がかかる
- 空室リスクがある
- 入居者トラブル、家賃滞納の恐れがある
- 金利変動の影響がある
あなたに合ったアパート経営のプラン
詳しい解説は以下
1.実家を相続した時に考えられる活用法
アパート経営以外の選択肢も含めてみていきましょう。
一戸建てを相続した場合、選択肢として以下の5つが挙げられます。
- アパートに建て替える
- そのまま貸す
- 自分が住む
- 転用する
- 売却する
最適な選択肢を選ぶためには、さまざまな観点から検討することが必要です。
ここでは、それぞれの特徴について詳しく解説します。
1-1.アパートに建て替える
メリット | デメリット |
---|---|
・土地を残すことができる ・収益を生み出すことができる ・将来かかる相続税を節約することができる ・固定資産税の節税効果がある |
・解体、建て替えにお金がかかる ・空室リスクがある ・入居者トラブル、家賃滞納の恐れがある ・金利変動の影響がある |
実家を賃貸需要に合わせた建物に建て替えることで、収益を得ることができます。
ただし、アパートへの建て替えには多額の初期費用がかかるため、長期的な収支計画を立てておく必要があります。
実家をアパートに建て替えるメリットやデメリットについては、後ほど詳しく説明します。
1-2.そのまま貸す
メリット | デメリット |
---|---|
・建て替える必要がない ・収益を生み出すことができる |
・そのままで借り手が見つかるとは限らない |
相続した実家をそのまま賃貸住宅にしてしまうという選択肢もあります。
ですがこの場合、状態が良かったり、立地がよかったりしないと借り手を見つけることは難しいでしょう。
リフォームやリノベーションを施して、借り手を探すこともできますが費用はかかります。
戸数を増やすことはできないので、アパートほどの収益は上がらないと考えられます。
また、賃貸の維持・管理は近くに住んでいないと難しいので、遠方に住んでいる場合は委託業者を探すことになるでしょう。
1-3.自分が住む
メリット | デメリット |
---|---|
・相続税以外に大きなお金が動かない | ・同居でなかった場合住んでいる家が持ち家であれば処分する必要がある ・収益を生むことはできない |
親と同居していた場合はそのまま住むという選択をしやすいと思われます。
または別居していた場合でも引っ越して住むことも可能です。
気をつけなくてはいけないのは、将来的にはリフォームや建て替えを検討することになるため、費用を確保しておくことが大切です。
1-4.転用する
メリット | デメリット |
---|---|
・自分に合った土地活用方法が選べる ・立地に合った土地活用を見直せる |
・解体費用がかかる ・土地活用方法によっては収益性があまり見込めない |
賃貸需要が低い地域である場合、別の方法で土地を活用するのも選択肢の1つです。
土地活用の代表例として、駐車場経営や太陽光発電などが挙げられます。
土地にあった活用方法を知りたい場合は、「HOME4U オーナーズ」を利用して経営プランを提案してもらうのもおすすめです。
1-5.売却する
メリット | デメリット |
---|---|
・売却益を得られる | ・買い手が見つからない場合がある ・土地を手放すことになる |
相続した実家が遠方にある場合で住んだり運用したりする予定もなく、継続的な管理・運営が難しい時は売却を検討しましょう。
古い一戸建てでも、リフォームやリノベーションがされていると比較的買い手が見つかりやすい傾向にあります。
また、エリアによっては建物を解体して更地にした方が売りやすくなるため、一度不動産会社などの専門家に相談するのがおすすめです。
2.アパート経営とは
ここでは、アパート経営について具体的に見ていきましょう。
2-1.アパート経営の仕組み
アパート経営とは、資金を借り入れてアパートに投資し、賃料収入を利益とする事業のことを言います。
アパートの理想的な利回りは5%前後とされます。
詳しくはこちら
・【徹底解説】アパート経営で儲かるコツ、儲ける仕組みを大解剖
2-2.アパート経営に向いている人
相続した実家を建て直してアパート経営をするのに向いているのはこんな人です。
- 固定資産税を節税したい人
- 将来安定した収入源が欲しい人
- 金融商品以外の資産を保持したい人
2-3.アパート経営に向いている土地
アパート経営に向いている土地は以下になります。
- 広さが60坪以上
- 間口が東西に長い長方形をしている
- 駅徒歩10分以内
- 住宅街
- 生活に必要な施設が近い
2-4.アパート経営における実務
アパート経営でオーナーが行う実務には以下のものがあります。ただし、これはあくまでも一例になります。アパート経営の実務は多岐にわたるからです。
入居者管理:家賃の回収、更新・入居・退去の手続きやクレーム対応など
建物管理:清掃、メンテナンス、修繕など
経営資金管理:収支管理、大規模修繕の積み立てなど
等
実際には、自己で管理やメンテナンスをする人は少なく、委託することが大多数です。
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3.実家をアパートに建て替えるメリット
ここでは、相続した実家をアパートに建て替えるメリットを考えてみましょう。
実家をアパートに建て替えるメリットは以下の4つになります。
- 土地を残すことができる
- 収益を生み出すことができる
- 将来かかる相続税を節約することができる
- 固定資産税の節税効果がある
詳しく見ていきます。
3-1.土地を残すことができる
実家をアパートに建て替えることで、相続した土地を売らずに残すことができます。
親からせっかく残してもらった土地を売りたくない・・・けれど空き家にしておくこともできないという人もいるでしょう。
家が古ければ、そのまま賃貸にすることはかなり難しくなります。
アパート経営という選択肢は、土地を残して有効活用できる一つの手です。
3-2.収益を生み出すことができる
相続した実家をそのまま空き家にしておくと、固定資産税がかかり、お金は出ていく一方ですがアパートに建て替えることで将来的に利益を生み出し、毎月の収入にすることができます。
ですがアパートに建て替えることはそれなりにリスクも伴います。
建て替えにはそれなりにお金がかかりますし、立地的に収益が見込めるのか、どれくらいで収益が生まれるようになるのかきちんとシミュレーションしておく必要があります。
3-3.将来かかる相続税を節約することができる
実家をアパートに建て替え、アパート経営することによって、相続税対策ができます。
主に下記の理由で相続税評価額が減額されます。
- 賃貸部分は相続税評価額が下がる
- 小規模宅地等の特例が適用される場合がある
- アパートローン借り入れによる節税効果がある
アパート経営と相続税について詳しくはこちら
・【徹底解説】アパート経営を活用した相続税対策の詳細解説と、節税方法一覧
3-4.固定資産税の節税効果がある
固定資産税は住居を建てると評価額が下がるという特例措置があります。減額措置は二つあります。
小規模住宅用地 | 住宅用に供する土地で、1戸につき200平米までの分 | 課税標準額が6分の1 |
---|---|---|
一般社宅用地 | 住宅用に供する土地で、小規模住宅用地の敷地分を超え、延床面積の10倍までの分 | 課税標準額が3分の1 |
引用:【基礎から解説】アパート経営に必要な基礎知識一覧。検討すべき事項がすぐわかる!
この表からわかるように、一般社宅用地である一戸建てをそのまま維持した場合、課税評価額が3分の1になりますが、アパートに建て替え小規模住宅用地にすることで課税評価額を6分の1に抑えることができます。
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4.実家をアパートに建て替えるデメリット
相続した実家をアパートに建て替えるには、当然メリットだけでなくデメリットも存在しています。
デメリットは以下の4つです。
- 解体・建て替えにお金がかかる
- 空室リスクがある
- 入居者トラブル、家賃滞納の恐れがある
- 金利変動の影響がある
詳しく説明します。
4-1.解体・建て替えにお金がかかる
アパートへの建て替えには、解体費用や新しいアパートの建築費用など多額のお金がかかります。
費用を調達するためにアパートローンを利用したとしても、日々のキャッシュフローは傷んでしまうことになります。
解体にかかる費用はおおよそ以下の通りです。
木造 | 鉄骨造 |
---|---|
坪4〜5万円 | 坪6〜7万円 |
引用:空き家解体の費用やローン、補助金、固定資産税等を徹底解説
アパートを建てる時にかかる費用はおおよそ以下の通りです。
構造 | 坪単価 |
---|---|
木造 | 77〜100万円 |
鉄筋コンクリート造 | 90〜120万円 |
鉄骨造 | 80〜120万円 80〜100万円(軽量) 90〜120万円(重量) |
引用:【基礎から解説】アパート建築費はいくら?相場・シミュレーション、建築会社の選び方も解説
例えば、30坪の実家を解体して40坪の木造アパートを建てるシミュレーションをしてみますとかかる費用はおおよそ以下になります。
解体費用:4×30=120万円
建築費用:80×40=3,200万円
合計:3,320万円
4-2.空室リスクがある
アパートを建築してすぐに入居者で埋まるとは限らないため、安定して家賃収入を得られるようになるまでは、資金繰りが悪化してしまうかもしれません。
建て替えの前に収支計画を行い、「年間でどの程度収益を得られるのか」「建て替えにかかった費用はどのくらいの期間で回収できるのか」を予測しておくことが大切です。
4-3. 入居者トラブル、家賃滞納のリスクがある
アパート経営をしていると、家賃滞納や入居者トラブルなど、予想外の事態が起こる可能性があります。経営がうまく行っている時は良いですが、管理業務は時間や労力を奪ってしまうでしょう。
経営に慣れていない人や、実家が遠くにあって維持・管理を自分で行うことが難しい人は委託してしまうのが賢明です。
オーナーに変わり賃貸経営を行うサブリース契約をすることで経営のわずらわしい部分に携わらなくてよくなります。
4-4.金利変動の影響がある
変動金利でアパートローンを金融機関から借りると、ローン返済中に金利が上昇した場合毎月のローン返済額が増加するリスクがあります。
これを回避するには、元金均等払いの固定金利でローンを組むことをおすすめしますが、アパートローンの多くは変動金利なので、金利が上昇した時でも対応できるよう綿密な計画を立ててローン設定をするようにしましょう。
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